第8話「グリフォンとちょっとおおきなキツネさん④」

きつねさん、グリフォンは とってもとってもつめながいんだよ!」


 アルブレヒトは慌ててきつねさんにいいました。



きつねさん、グリフォンは とってもとってもクチバシがんだよ!」


 アルブレヒトはもうひとつ、きつねさんにいいました。



きつねさんが、怪我けがをしてしまうよ。とってもいたいよ!」



 すると、きつねはいいました。


「ぼくは、おくすりのはなっているから大丈夫だいじょうぶだよ!」


 きつねはちいさなしろいはなまで、ふたりを案内あんないしました。


「この花だ! しろくてちいさくてかわいいはな


 きつね得意とくいげに、しっぽをバッタンバッタンしてみせました。



「これをべたり、きずにぬったらすぐになおってしまうよ!」


 得意とくいげにするきつねに、アルブレヒトはいいました。


きつねさんは、とってものに、怪我けがのいたみはしらないんだね」



 すると、 きつねとしっぽを地面じめんにおとしてしまいました。



「そうだろう。ぼくも、グリフォンもいたいのはいやだよ」


 アルブレヒトはいいました。


 きつね元気げんきがなさそうに、あたまげてかなしみました。


「いたいのは、いやだな」


「ぼくも、トモダチが怪我けがをするのはいやだよ」


 アルブレヒトはいいました。


「すごく、こわいよ。かなしいよ」


「ごめんね。アルブレヒト。喧嘩けんかはやめるよ」


 グリフォンはして、しっぽを地面じめんにおろしました。



「ありがとう。きつねさんも、どうか喧嘩けんかをしないでください」


「わかったよ」


 きつねあたまをさげました。しっぽもさがりました。

 

「ぼく、きつねさんとはトモダチになりたいんだ。だから、喧嘩けんかなんてしたくないよ」


 すると、グリフォンもいいました。


「ボクも、キツネさんとはトモダチになりたい」


 きつねはしっぽをうえにあげると、フリフリしました。



「しょうがないなぁ。トモダチになってあげるよ」


「ほんと? ありがとう、きつねさん!」


 アルブレヒトとグリフォンは大喜おおよろこびしました。


「アルブレヒトとグリフォンが怪我けがをしたら、はなんでいくよ」


 そこまでいうと、きつねはおおきなこえでいいました。


「でも、怪我けがはしないでね。いたくて、かなしいから」


 きつね言葉ことばに、アルブレヒトはうなづきました。



「もちろんだよ! ぼくも、きつねさんが怪我けがをしたら、かなしいよ。それから」



「ぼくも、たくさんはなんでいくね!」


 三人さんにんは、しっかりと約束やくそくをしました。



 それを、遠くとおくからていた神様かみさまは、しろくてながいとり姿すがたをかえました。



=====


 さんにんが、おともだちになれてよかったね!


 かみさまは、どうしたのかな?


 みんなも、かんがえてみてね! 


=====

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