第5話 男子バレー、次は
八月二日、二十八時。
朝四時って、それはもう三日なのでは。
誰もが一度は疑問に思うこの表記。個人的に二十六時までは起きて見るだろうから有り。でも二十七時はもう違う。しんどい。いったん寝るわ。
でもやってるのはパリだし、バレーまでは別の競技をやってるし、そこら辺を表記する側が考えるとこうなるんだろうな。
「二日の朝四時だよ!」って言ってた姪っ子が理解してるのかどうかわからないけど、騙されかけたので放っておく(性悪)
ときに、インタビューってドキドキしませんか。
喋り下手でも全然問題ないんです。テンションが低くても高くても、振り切っててもいいし、砕けすぎてても構わない。
じゃあなにがって、質問に対して解答がズレていくのが怖い。
試合直後のインタビューはさほどズレはないんですよね、質問は結果と内容についてだし、戦い終わった選手にとっては既に答えが出てることだから。
負けた場合はまとまっていなかったりするけど、それは当然のことだし、こちらはただただ健闘を称えたい。
ズレがちなのは試合後一夜明けてとか、自国に帰ってきて、とかのアナウンサーがインタビューするやつ。
「東京からパリまでの四年間はどんな思いで」
「大きな怪我を乗り越えての出場でしたが、どのような気持ちであの舞台に」
おいおい、「朝早くにありがとうございます」とか言った口でよく聞けたな。
眠いわ、生放送だわ、大勝負終わってふわっふわの選手にそんなことスッキリまとめて話せるわけないだろ!!
四年だぞ!! 色々あったよ!!!
そんなもんはじっくり時間取ってもらって雑誌にでも載せたらいいんだよ!!
そうは思うのに、選手のかたが思い思いのルートを辿って話し始めると、私はだんだん、『この人がちゃんと質問に対してびたっと着地できるか』が気になってしょうがなくなる。
なんならちょっと厳しいくらいの目線で、話がそれていくのを見逃せない。
「上手くいかない時期もあって、一人になってみたりもしたんですけど」
なんて言いながら、最終的には「色んな人のサポートがあって、こうしてメダルも取ることができて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」なんて締めたりして。
いや、全然いい!! そういう人たちへの恩返しとか、結果が出ない時期にへこたれることなくここまでこれて、あとはメダルに向かってやるだけだ! 的な感じであの舞台に立ったんですよね?! って余裕で脳内補完できるのに、厳密に「どのような気持ちであの舞台に」の答えで着地していないことがミスみたいに感じる。
なんなんだよ私。なんでそんなところに厳しいんだよ。何様なんだよ。
そのくせ、選手のかたが途中で、「あ、すみません質問なんでしたっけ(照)」とか言ってくれると好感度爆上がりするんです。
うんうん、話がちょっとずれてましたもんね! とか思って。
自分がいけ好かない人間だなと思う瞬間です。
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