残暑の詩条.

 夏が赤ん坊を産む季節だと

 頑なに信じている秋が永遠に続かなければいい

 しかし君は宇宙

 暑さとは繰り返し瞳をバラバラにさせるだけの力を与え

 秋と冬を連れて来る

 小リスの齧ったクスの木を思い出し

 寒さとは繰り返し分子を結合させるだけの供物を与える存在で

 あいつは楽しく暮らせるサンタクロースだって笑わなかった?

 多分僕がやってきたときに

 僕をそう笑い過ごしているだろう

 呑気でいられるのも今の内だぞと

 心して掛かっている

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