追加戦士になってはならない男
横切カラス
プロローグ
小さな爆発音が聞こえて僕は視線を移す。
僕と同じ歳ぐらいの美少女の手から何かが飛んで来た。
咄嗟にそれをキャッチすると、白色に輝くマグナムだった。
いつの間にか僕の左手に白色のブレスレットが巻かれている。
「良かった。
やっと適合者を見つけた」
先程の女の子が痛めたであろう右手を押さえながら僕の元に来て、痛みで顔を引き攣りながらも笑いかけてくる。
そんな状態なのに整った顔立ちの美人。
学校一の美人とか噂になってそうなぐらい。
女の子がブレスレットに触れると一言発した。
「変身」
次の瞬間、僕は白色の戦隊スーツのような物に全身包まれていた。
「あなたは今からナイトセイバーの6人目のヒーロー。
ホワイトナイト」
……は?
僕がヒーロー?
こいつら本気で言ってるの?
「お願い。
みんなを助けて」
みんなって誰だ?
もしかしてあそこで5対1なのに負けかけているカラフルな奴ら?
頼む相手間違ってる。
だって僕は……
いや、これは利用するに限る。
僕ら縋るような上目遣いで僕を見て来てる美人ちゃんをまっすぐに見てからマスクの下でほくそ笑む。
「いくら出すんだ?」
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