遠き日の古き約束を

秋里 夏

第1話

『おぎゃあ?!(はっ……!こ、こは…?いったい?)…あうぅ?』


〘パタパタパタパタ〙

その時…ふと誰かが…走ってくる音が聞こえ…かっこ『バァァァン!』と言う音と共に…メイド姿の女性が…姿を現した。


「坊ちゃま!ご無事ですか!…」そう…こちらに近づいてきた…。

(とりあえず…なんだか心配を掛けてしまったようだ。よしッ)……


「あぁ〜う…だぁぁあ!…」


「坊ちゃまが…この私の手を…握って……はぅぅ〜……」


(あれ?…倒れちゃった…た、大変誰か呼ばなきゃ!?)

「うえぇぇぇぇ〜〜ん…」

〘ドタドタドタドタドタドタッ〙

「な、何があったの!?……あら?もう…この娘はこんな所で…寝ちゃって…!。―――――ちゃん!もうママが来たから…安心だからね…!よしよし。」


「ヒック…ヒック…あう〜ぅ」

「よしよし…いい子ね…!…いい子にしてるのよ!――――。」


(ふぅー何とか…なった!……でも)


チラッ!下を見ると…そこには…まだあのメイド転がっていた…。


「――――坊っちゃま……カワユス!…〘スースースー!〙ふへへっ!…」


(ヒィ!?…誰か…助けてー!このままじゃ…食べられちゃう…!?)


願いが通じたのか……扉が開くと『起きなさい!…コノ――――馬鹿!』と言う声と共に…『スッパーンッ!』と音が聞こえ…あのメイドは……あまりの痛さなのか…分からないが…床をゴロゴロと…転がっていた。



★★★★


同僚の駄メイドを思い切り叩いた…メイドのお姉さん…はこちらに気がつくと…ニコリと笑みを浮かべ……駄メイドを引きずって…部屋を出ていった。


_(い、今のは…いったい何だったんだ…??―――でも、これで…静かになったから…やっと寝られる……さっきは、近くにあの駄メイドがいたから……怖くて寝られなかったからな…これでやっと……………スゥスゥ)


「坊ちゃまは…この…シュガーが絶対に…お守り致します…!だから安心をして下さいねッ♡」

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