きまぐれな私と元気な幽霊さん

もふ鳩

第1話 恐怖!初めての肝試し!

「はぁ~終わった」

 我ながら短い人生だったな。

私の眼前には優に二メートルは超えそうな大男。こんな状況だからだろうか、あとに残すものばかり考えている。


「そう?」

「今の貴女は心底、楽しそうよ?」

 と、肩に手を置く幽霊が言う。


「どこが」

 まさに今、死にかけているのに。

私が心底楽しそう? そんな、訳がない......


 そう、そんなはず、ないのだ。

______________________________________


「はぁぁぁ、暑い」

 七月下旬、夏真っ盛り。最近の夏は特に暑いな。

そんなことを考えながら鬱蒼とした森を歩く。やがて、目的地についた。

「許さんぞ、先週の私」


 ありふれた休日だった。

「暇すぎる」

 数少ないトッモに短いメッセージを送る。期待はしていない、これは反射のようなものだ。

「そんなに暇なら、肝試しにでも行ってみたら?」

「夏だから?」

「そう、夏だから」

 友人の何気ない一文は新しい刺激を求めていた私、和泉わいずみ きりを駆り立てた。


 かくして、私は人生初の肝試しにやってきた訳だが、正直もう帰りたい。

「暗いし、暑いし、虫多いし、何やってんだ私」

 月明かりに照らされた、二階建ての構造物、それは地元で出る聞こえる見える、と噂の廃病院だった。


「うへぇ、雰囲気あるなぁ」

「護身用具も買ってきたし大丈夫なはず」

 こういった場所でも結局のところ悪意を持った人間が一番怖いのだ。私は意を決して足を踏み出した。


 虫の声や自身の吐息以外は聴こえない、静寂。朽ちて抜けた床、崩れた壁、最初は不安ばかり募らせていたが、気が付けばどこか哀愁の意を感じていた。大量の残留物は、かつての面影を感じさせる。特に何も起こりはしない。


 って...... ほ... だ...


 ふと、声が聞こえた気がする、いや、した?


 二階には上がらないことにした。だって今にも崩れそうだし。奥に似たような建物が見えたので、そっちに行くことにした。


 建物に入ると先ほどの棟とは造りが異なることに気づく。同じような部屋が多く、番号がふられている。こちらは病棟で、向こうは管理棟といったところか。


 静寂を切り裂いて、突如として音が飛び込む。

聞きなれた、この音は? いや、旋律は。


「月の光?なんてベターな」

ベルガマスク組曲の第三曲【月の光】だ、街中で一度は聞いたことがあるのではないだろうか。

 私は音のする二階の部屋に向けて前進する。好奇心には抗えない。


 部屋の入口で中の様子をうかがった。

月の光が周囲を照らしている、割れたガラス窓の前に人が立っているようだ。


「あら、こんばんは」

 どこか憂いを帯びた若い女性の声。気づかれたか、私は諦めて前に出ることにした。

「どうも、こんばんは」

 挨拶には挨拶で返す、社会人ニンジャとしては当たり前、むしろ条件反射のようなものだが相手は少し嬉しそうだった。


「今日は、この辺りでお祭りでもあるのですか?」

 と、私に問いかけながら見えない位置にあったラジカセを止める。


「え~ないはずです、ここに来るとき見てないので」

「そうですか、今日はたくさん人が訪れるものですから、てっきり」

 違和感。すらりと高い背につやのある長い茶髪、きれいな白い肌に白いシャツと

ネイビーのフレアスカートそのどれもが、この場所に合っていない強烈な異物感。


「私は和泉といいます、あなたは?」

「幽霊、と言ったら信じますか?」

 私は幽霊の胴体にそっと手を当ててみる。

「暖かい、これで幽霊は無理があるんじゃあないですか」

 相手の反応はない、面白くないので抱きついてみた。


「変な人...... 気に入りました」


 急に意識が遠のく。眠すぎる時とかのあれだ。

もう、すべてが遅すぎた。

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 ここまで読んでくださった数奇な皆様、初めまして、【もふ鳩】と申します。

今回、初めて小説というものに挑戦したのですが、いかがだったでしょうか?


 なんか、内容もいまいちパッとしないと感じたのではないでしょうか? 私もそう思います。本来は次の第二話を盛り込んで一つのお話にする予定でしたが、いかんせん書き方がわからんっ、て感じです。


 そこで、このマヌケから皆様にお願いがあります。

【アドバイスをください!!】こうした方が良い、ここはもっと描写を丁寧に、など

 するとどうでしょう、アホが賢くなって内容が面白くなります。

非常に勉強になりますので是非、お願いいたします。


 2024/7/27 もふ鳩






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