【フリーダム】の日常

王都冒険者ギルドでソレイルをパーティー登録する時に彼女が以前から冒険者登録していてC級冒険者になっていた事を知った


俺達のパーティーは全員D級なのでケンウッドさんに頼んでソレイルをD級に降格して貰った


「どうして?」

「C級以上は指名依頼が有るし貴族絡みの依頼とか、知ってるだろうが護衛も有るから駄目なんだ」

「護衛┅┅┅」


「貴族とは関わらないと決めてるし嫌なんだよ、指名依頼も制約される事だから無理だね」

「それだと我が儘な冒険者とか思われないですか?」

「それで良いんじゃないかな?冒険者って我が儘だよ?

凄く我が儘で勝手だから生き残れるんだ、ハイハイ言う事を聞く奴は直ぐ死ぬんだ」

「そうですね┅┅あの時も冒険者達は┅┅」


パーティー【フリーダム】規定

① 等級はD級以下が必須

② 各々が獲得した素材や魔物の買い取り金は各自個人資金とする

③ ギルド依頼達成報酬はパーティー資金とする

☆ リーダーはケンジ・ホンダ


これがギルドに提出したパーティー条約で嫌々承諾して貰った

上を目指さない冒険者パーティーなんてギルド的に認めたく無いのは当然だよね~♪


「ケンジ君達はこのギルド認定章で等級度外視扱いにするわよ

これは国も認めた認定章で指定ダンジョンも入れるわよ」

「それは有り難いです、特別扱いはなんか恥ずかしいけど」


「なに言ってるの?ドラゴンとか倒すヒトをD級にしとくのはギルドとして恥ずかしい事なの!

王宮からもアナタ達を自由に活動出来る様にする様にって言われてるのよ

ケンウッドが捻り出した結果がこれなの、私もこれなら大丈夫だと思うわ

各ギルドには通達してあるから買い取りとかギルド依頼は問題無いわよ┅┅まったく!はぁ~」


アメリアさんにはお世話になったなぁ~迷惑も┅┅それに┅

エルフ女性と有ってソフィアが凄く助かったんだ

お姉さんみたいな感じで優しかったんだ┅┅スキンシップは困ったけどねぇ┅┅┅ムラムラしたし!

気持ちとしては良いなぁ~好きだな~♪って感じだった



「ソレイル?君には魔法を覚えて貰うよ、風属性持ちだし魔力量が増えたら他の属性も付くからね

それと毎日走って欲しい

基礎体力作りだよ、魔力循環を覚えたら身体能力が上がってスキルも増える、今は弱いけど必ず強くなるから」


「ケンジさん┅┅じゃなくてケンジね?┅ケンジ達の事にずっと驚いてばかりだけど仲間になったからには同じにならないと駄目ね

強くなるし付いて行くわ!

この身を捧げると言ったのは嘘では無いわよ?

恩人だからってのは建前!本当は体を見られた時に恥ずかしいって事よりアナタの瞳に吸い込まれる感じがしたの┅┅

ああこのヒトが私の運命のヒトだと思った┅┅

だから厳しい訓練もやり遂げる覚悟よ!」


これは告白?決意表明?なんだかなぁ~?

やる気が有るなら良いけど┅┅

それが何処まで続くか?

俺の出す訓練は地味だからねぇ~

まぁいっか┅┅


«主!村が襲われてますよ~!オークの群れですね~♪»

「ありがとうエリザ、聞いた?誰が行く?」

「エリザ?数はどう?」

«30くらいで上位種がチラホラですね»

「ジェネラルね?キングはどうかしら?いたらラッキーだわ♪」

「じゃあ数も多いから全員で行きましょ!」

「ソレイルは俺達の戦い方を見てて、チャコ?頼んだぞ」

«良いわよ~後でお肉頂戴ね?キングの肉!待ってるから~♪»

«おいらが残るから大丈夫だよ!チャコは戦え無いから»

「フェルなら安心だな、じゃあ行ってくるよ」


(オークの群れ!上位種もいるのにあんな簡単に?エリザちゃんが偵察してるから呑気にしてたのね┉┉フェルちゃんはフェンリルだから強いのよね┉┉はぁ~

凄いヒト達の仲間になったのね┉┉)


小さな村だと思ったが意外と大きいぞ、若者が戦ってる┉

自警団とか作ってるのか?

柵もまぁまぁ頑丈だし堀も張ってるねぇ

王都に近いからそれなりに考えてるのかな?

ざっと50人程がオーク達と殺り合ってる、魔法を使うお姉さんとかもいるのか┉

でも劣勢だね、又殺られた!

死んで無いと良いが┉┉


村を襲う魔物に遭遇した冒険者の判断としてはギルドヘ報告へ走るか?助けに加わるか?

この2択しか無いが数次第が大きい判断材料だね

今回は関係なくオーク達を殲滅するけどなにか?


「私達で殲滅するから村の守りをやって下さい!」

「ケガ人は集めて!1ヶ所に!」

「お前さん達で殺れるのか!」

「ええ!あんなオークなんか直ぐに始末するわよ!数も少ないからね!」

「少ないって!30はいるんだぞ!」

「ウフフ♪たったの?キングとかいないのかな?」

「┅┅わかった!任せる!おーい!村を守れ!ケガ人は中へ集めろ!早くしろー!」


ジェネラルが5体、5匹ずつを上手く指示して攻めている

群れの外れに大きな黒いオーク?

あれはキングだね┅

さて?誰が相手するのかな?

俺はザコを始末してケガ人を介抱するとしますか


シンシアは訓練の弓術を駆使して次々に仕留めてる

フェリスはジェネラルばかりを狙って突進しては撃破!

ソフィアが全体を見てからキングへと向かってる

ソフィアが行ったか┅どんな倒し方をするのかな?フフン♪


「あ~ん!ソフィア!ズル~イ!私が狙ってたのに!もう!こうなりゃジェネラルを全部頂くわよ!」

「残念!私が2匹仕留めます!」


俺はサッサと村の中で治療しますかね┅┅戦闘狂集団と思われたく無いからねぇ~♪


「おい!あの姉ちゃん達すげぇな!あのオークを簡単に仕留めてやがる!」

「あの獣人姉ちゃんも大きいオークをぶん殴って仕留めてるぜ!」

「イヤイヤ!あの弓を撃ってる姉さんが凄いぜ!見事に額を撃ち抜いてる!すげぇ!」


好評である!┅┅┅俺は?


「あ、ありがとうございます┅」

「女性は顔にキズとか駄目ですからね?綺麗な顔が台無しです

治しますからね┅┅ヒール!

これで大丈夫ですよ」

「あっ、顔のキズが治ったの?┅┅綺麗だなんて┅┅┅ポッ!」


「これは酷い、噛みつかれたのか┅┅」

「ウッウウ┅」「キュア!」

「誰か!助けてくれ!娘が!娘が!ああ!┅┅」

「どうしました?┅えっ!┅┅」


その娘は顔がへこみ目が潰れ胸も片方が抉れてた┅┅


「エクストラヒール!キュア!」


次第に体が白く光り胸はふさがり膨らみが戻る、顔もスローモーションで復活していく


「こ、これは!ああ!神様!」

「これで大丈夫ですが血が多く失われましたから肉とか栄養の有る物を食べさせて下さい」


「こっち!お願いしまーす!」

「ハイハイ!」

「ありがとうございます!ありがとうございます!ウウ┅」

「おとうさん┅┅私┅」

「ああ治った!治してくださった!聖者さまだ!」


外では華麗にオークを倒す姫様達!そして次々とどんなケガでも綺麗に治す聖者様!

次第に掛け声が「戦姫様!」「聖者様!」になってる?

イヤイヤ違いますよぉ~!


「これは回復ポーションです、こちらが下位ポーション、これは中位ポーションです、病気も治るので使って下さい、それと食料を置いて行きますね、治すには食べる事が大事ですからね?

冒険者ギルドには報告して下さい、又襲って来るかも知れないので」


そう言って30本の下位と20本の中位ポーションを置いてオーク肉50kgとパンを100個置いて出た


外に散らばるオークの死骸を収納して馬車へと戻った

3人も倒したオークを収納して戻って来てる

村の方では村人達が両手を挙げて歓声の声を叫んでる?

俺達は何もなかったかの様に先へと進んで行く

狙いはオークの巣だ!

キングがいてこの数、近くに巣を作ってるのは確実

あの村は女性が多かった、王都に近いから男は働きに出てるのだろう、それを狙ったに違いない

下手したらゴブリンも巣を作ってるかも知れないな┅┅


こう言う町の近くにはゴブリンやオークが群れを作りヒト族の女性を狙う

エサとしてもだが性床として狩るのだ、基本アイツ等はオスしかいない、ゴブリンはクィーンとか存在しないがオークはクィーンが群れを支配する


メスゴブリンは外を出歩かず子を産み続けるが多くのオスは交尾が出来ない

だからヒト族の女性で済ませる


オークの場合は絶倫スキルを生まれ持ってるから始末が悪い


メスオークはオスハーレムを作り限られたオスとしか交尾しない

その中でクィーンと成長する

キングもメス達に選ばれたオスが成長して群れを率いる

多くのオスは発情状態で相手を探すから質が悪い

捕まったヒト族女性は哀れだ┅


「もしゴブリンが出たらそれはソレイルに任せる、数は関係なく倒してくれ

この先にオークの巣が有る、それは俺達が片付けるがゴブリンは全部ソレイル担当だからね」

「ハイ!任せて!」


«あの先にオークの巣があるわよ!クィーンがいてメスが多数!ざっと200ね!»

「やはりあの村は女性目的だったのか、被害者は女性が多かったからな、床にする為だな┅┅」


「許さないわよ!女性をそんな扱いするなんて!魔物でも全体許さない!」

「玉を潰してやる!」

「オーク肉は美味しいのに残念ですね~♪でも顔は醜いですから好きになれませんよぉ~」


«それとは別にあっちの向こーうにゴブリンが生息してます、中型の巣で新しいですね»

「それは後だな」

「私が!」

「無理だよ、数には勝てない」

«おいらとクロが一緒なら行けるよ?主!戦いたい!»

「そうだな┅┅エリザ?キングとかは?」

«まだですね、ホブゴブリンが上位です、でもメイジとアーチャーがいますからキングも時期に!»


«フン!叩くなら早いが良いだろう?ソレイルは私が見てやる、フィルは片っ端から始末しろ、主!任せろ!»

「しょうがないなぁ、じゃあそう言う事でソレイルには踏ん張って貰うかな」

「ハイ!行きます!」


こうして2手に別れて掃討作戦が開始された

オークは約200体、ゴブリンは約100体、ソレイルでも行けるでしょ、クロがいるからね


「フフン!あれがクィーンね?おっきいわね!顔は不細工だけど」

「メスオークって普通のオスより大きいとは知らなかった!」

「オスだろうとメスだろうと容赦しません!弓の訓練に持って来いです!ウフフ♪」


早く済みそうだな┅┅

ソレイルの所はクロの位置で転移出来るから状況で行くとするか


「ファイヤーボール!」ソフィア

「ウィンドカッター!」シンシア

「ストーンバレット!」フェリス


先制攻撃!派手ですなぁ┅┅

魔法攻撃主体ですか?

数が多いからね、でも火は不味く無いか?一応森の中だよ?


「ウォータートルネード!」


アハハ!ソフィアの奴、抜かりは無いですな!ククク


フェリスは珍しくミスリルソードで斬りまくってるな

シンシアは弓で試してるのか?連射と魔法矢だな

ソフィアは闇魔法の練習だね?

色々と試してる

俺は巣の中を調べますかね┅┅


汚ねぇ~!臭ぇ~!酷ぇ~!

ヒトの亡骸?食った後か┅┅

檻には女性が5人┅┅散々犯られてるな┅┅


「死にたい┅┅殺して┅┅」

「いたい┅┅イヤ!殺して!」

「ウウウ┅アハハハハ┅」

「もっと!もっと!アハハハハ!」

「殺せ!殺して!殺せぇぇえ!」


アソコから血が流れてる┅生きて立ち直れるのか?

胸も噛まれ酷い┅┅仕方ない┅

催眠魔法で眠らせ静かに殺した

ヒトとして生きるのは無理だ┅┅


奥には子供?オークの子供がざっと20匹┅┅悪いな┅┅


胸糞悪い!八つ当たり!ファイヤーで燃やし尽くす!


ブォォオオオ!うるさい!

シュパーン!ドサッ!

デカイ首がゴロンゴロンと転がる

クィーンかなんか知らんが胸糞悪い!くそっ!くそっ!ああ!

畜生!なんて世界だ!糞がぁ!


外に出ると200のオークは全滅してた┅┅

罪無き女性を5人も殺した悔しさで頭がむしゃくしゃする

あのオークの子供達もだ┅┅


「ここは全部燃やそう!」

「回収しないの?」

「しない┅┅燃やす┅┅」

「了解!全員で一気に燃やすわよ」

「待って!メテオで消そう、後処理が面倒だから」

「メテオなら火事にはならないわね┅┅じゃあ予防に水を落として置くわね」


「「「ウォーターボール!」」」


3人が同時に放ち水びたしにする

そして静かに┅┅┅「メテオ」


巣一帯がマグマの玉で消滅

クレーターとなって何も無い


「ゴブリンの方はどうかしら?」

「行こうか┅┅」


やるせない気持ちで一杯だった┅




一方ゴブリンの巣では┅┅


«ククク!ゴブリンごときが足掻くな!»

«運動にもならないよ!ホイ!ホイ!もの足りな~い!»

「はぁはぁ┅┅くっ!こしゃくな!次はどいつだ!」


クロはふてぶてしく殺して行ってる、フィルはイキイキと次々と始末してるがソレイルは疲れからか剣が思う様に振れてない

魔法を使わず剣だけで処理してるが数には追い付いて無いようだ


あちこちにキズを付けボロボロ

それを見てるクロは冷やか?


«フン!魔法で処理して剣で捌くのが個人戦の戦い方だ!

それを剣だけで戦うとは愚かだな?そんなに体力があるのか?»

「┅┅魔法は苦手なの┅」

«なんの為に主が魔法訓練をさせてるのだ?お前は剣が弱くて体力も無い、頼るのは魔法では無いか?それを!»


「ええ┅┅┅思い知ったわ┅まだ自惚れてる自分がいるって┅┅

ゴブリン程度にこの様よ┅┅

泣けて来るわね┅┅」

«泣いてる暇は無いぞ!敵は待ってはくれん!どうする!ソレイル!覚悟を決めろ!この愚か者»


そう言われハッ!としたソレイル

即座に風魔法を放つ!


「ウィンドカッター」!


ぜぇぜぇ┅┅


«やれば出来るでは無いか!見て見ろ!一気に数を倒したぞ!もっと早く殺らんか!バカモノ!自分を大切にしろ!後は我等で始末する!そこで見ておれ!»


そう言うとクロは闇魔法で簡単に始末してしまう


「ブラックホール」!


ゴブリンが次々に吸い込まれ巣には何も無くなってしまった

フィルが怒る怒る!


«クロ!なんて事を!楽しみを取るな!»

«フン!主達がこちらに来てるぞ?早く始末しないと恥ずかしいだろうが!»

«えっ!もう来てるの?失敗したな!もっと殺れば良かった!»


「フフ┅あんな簡単に片付けてしまうとは┅┅私はオマケだったのね┅┅」

«オマケにもならん!しかし覚悟が出来たなら良かったでは無いか?剣に拘るな!お前は弱いのだ!未熟者だと自覚しろ

弱いなりに戦えば良い、主が導く事を素直に実践すれば強くもなる、わかったな?»


「ええ┅┅アナタには感謝するわ┅┅少し厳しいけどね┅もう┅限界┅┅」

«フン!主が優し過ぎるのだ!ツガイだからと言って甘やかしおって!奥方様達とは雲泥の差だぞ?もっと厳しく鍛えねば追い付かんのだ!»

「ツガイ?私と?┅┅┅ウフフ♪そう言う事!ウフフ♪ありがとうクロちゃん♪」

«うっ!気持ち悪いな?何がちゃんだ!何が!»


「お~い!終わったのか?」


ああ!あの声!やはり私の王子様!そして頼れるヒト達!

来て良かった!付いて来て良かった!もう放れません!

私の居所はここしか無いのですから┅┅




┅┅┅ツガイ┅┅夫婦よね♪



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