王宮では?

「シャルドよ?あのケンジの事はどうするよ?」

「どうもしないが正しい選択でしょうな」

「そうだろうなぁ┅暗部からの報告では仲間も脅威らしいな?」


「ええ┅┅ハイエルフの皇女ソフィア嬢、彼女は精霊使いで魔法に長けています、フェリス嬢は銀狼族族長の娘、滅んで仕舞いましたが銀狼族は伝説級の種族です

能力は凄まじいでしょう、問題はシンシアなる女性です

彼女達には強力な隠蔽術が施されて総てを見る事は出来ませんが、看破スキルで少しは分かる程度


シンシア嬢は確実に聖女でありルタルニア人です

年齢は20歳となってますが看破では424歳┅┅しかし生まれは2000年前と出るのです┅┅

ソフィア皇女は235歳ですが20歳としてる様です

何故彼女が生きて冒険者などしてるのか?

エルフ国の200年前に起きた戦争が原因かと思われます


この3人は言わば特殊な存在と言えるでしょうな

そしてそれを束ねてるケンジも特殊です、彼の履歴は一切不明でステータスからは何も分かりません

しかしマッタク不思議な存在です


まるで少女の様な顔立ちに銀髪、なのに背は高く貴族以上の物言いや仕草に立ち振舞い

教養に知識も有って強いと来てる

あんな人物は他には居ますまい


そして使役してる魔獣が神獣シルバーフェンリル、フェニックスに聖猫と孟獣とは驚きました

使役獣だけでこの国を滅ぼせます」


なんかすんません!でも長々と語りましたね?好きなの?


「フフフ┅┅だがケンジとは仲良くやれそうだぞ?

この国を気に入ると思う、帝国を端から端まで見てきたのだ

それも獣人と亜人を連れてだぞ?まぁ大変だっただろうな┅


先々代が多種族国家として宣言してエルフ国と同盟を結び帝国に逆らってきたお陰で民は安心して暮らせる様になった

種族間の差別も無い、しかしダンジョンが多く魔物の反乱は過去に何度か起きておる


地形的な事だと分かってはおるが対策が遅れてしまうのは悔しい限りだ

ケンジならその事を何か知っておるやも知れんな┅┅


我はケンジを見ておると神を見てる気になるのだ┅┅

体から発する気がそうさせるのだろうなぁ┅」


「ええ┅┅不気味と言うより尊いと思えます

正体は不明ですが敵では無いと断言出来ます、むしろ味方!

彼は何も言わずともこの国を救うのかも知れませんな?」


期待しちゃ駄目!普通のヒトですよぉ~!神なんて畏れ多い!

意気地無しの嫁の尻に敷かれてる不甲斐ない小市民ですからぁ~!


□◇□◇


「お母様?私はケンジさんの相手にはなれませんか?」

「それは無理よ、だってケンジ君には3人のお嫁さんがいるのよ?

それに貴女は王女、第一王女ですからね?

あの公爵家とは袂を別ける事になるでしょうが他の貴族達は貴女を求めてるのよ」


「他の貴族┅┅ケンジさんと同等の相手はいませんよ?」

「確かに┅┅でもケンジ君は平民で冒険者よ?王族との婚姻は無理だわ」

「王族で無くなれば?」

「ケントが許すとでも?でもケンジ君にはあの3人だけでは不足だと思うわよ

きっとまだまだ多くの女が集まり彼は相手をするでしょうね」


「では♪私もその中に入れますよね?愚かな貴族の馬鹿息子よりケンジさんを選びます!」

「ふぅ~私も女だから貴女の気持ちはよ~く分かるわよ

でもねぇ┅┅周りがどうかは難しいわよねぇ┅┅」

「お母様にお姉さまは勝手です!

ケンジは私が最初に見つけたのです!だからケンジは私の物ですよ!それにロザリーに聞きましたよ?第三王女は平民と婚姻しても問題無いそうですね?

お姉さまと違い私はかなりの自由ですのよ!」


「エシャルナ?貴女ケンジ君に惚れたの?お尻を叩かれたから?」

「ちがいます!もう!私をあんなに叱ってくれたのはケンジが初めてなの!初めて叱られ叩かれた┅┅┅間違いを正してくれた唯一のヒトなの┅┅」


「フフフ♪まぁまぁ、子供だとばかり思ってたら何時の間にか乙女になってたのね?

でも貴女はまだ12歳、成人にもなってませんよね?

生理も遅かったし体も出来てないのよ?

まぁ今は将来旦那様のお役に立つ様に勉強と教養や知識を養うのが勤めよ、それからケンジ君に対しなさい」


「ううう┅┅まだ早いのですね?でもこの気持ちは変わりませんから!お姉さまには負けません!」

「フフン!精々頑張りなさい!アナタの平べったい胸よりこの豊かな胸の方がケンジさんは好きなの!女は胸よ!胸!

あのお嫁さん達だって豊かな胸だったでしょ!

まぁ12歳ですから!ここはお姉さまらしく教えてあげるわよ!

ミルクを沢山飲む事ね!そして適度な運動をしなさい!

部屋に籠ってたら一生そのペチャだからね!フン!」


イヤイヤ!おっぱいは好きだけど!そればかりじゃないぞ!

お尻の方が好きだぞ!タクよぉ!


(ウフフ♪この子達も感じる所が有るのね?優れたオスに惹かれるのは私の血かしら?

その私も感じたわぁ~♪あの瞳に吸い込まれそうになって┅┅

久しぶりに濡れてしまったのよぉ~♪欲しい!きっと逞しい筈!

この体を満足してくれるのは彼しかいない筈よ┅┅

ヒューマンの血は性に強いの┅┅ヒト族では満足できない体なの)


怖い怖い!じゃあシンシアも?だよねぇ~♪日に日に強く求めて来るんだよねぇ?

ヒューマンは長命種だから?

そうだ!ソフィアもだ!何気に求めて来るんだよねぇ~♪

子が出来辛いから?回数なの?

数打ちゃ当たる?なのかな?


これはきっとガルーダさんの仕業だと思うんだよ!

だって会う度に好きにやれ!やれ!とか言うしさぁ

そりゃあこの世界は女比率が高いらしく男1に対して女4だってさ


だから一夫多妻が当たり前で子孫繁栄が優先なのは分かるよ?

でもねぇ?やれるだけやれ!ってのはチト違うと思うよ?

女好きだけど!好きだけど見境無くは駄目だ!


純愛路線が好きなの!

根が純情少年で意気地無しなんだから!



◆■◆■◆■



(さて?ケンジ達はオズワルドの領地へ向かったのだな┅

アイツとは久しく会っておらんが会いたいものだ


しかし羨ましいのぉ┅┅

我はもっとケンジと話がしたかったのだがな

まぁ良い、これは褒美の一環としてくれてやろうかの

オズワルドは直ぐに気に入るだろうから反対はせんだろう


【冒険者ケンジに相応しき土地を贈るように 彼の者が欲する土地だ これは王である我が贈る褒美の1つと心得よ!】


こんな所か┅┅

我も彼の地へ旅したいものだ┅)


王族や高位貴族には伝達方法として使役獣が手紙を運ぶ

いわゆる伝書鳩なのだが魔物の鳥だから早い!

受けとるオズワルド侯爵は面食らうだろうね┅┅

なんのこっちゃ?ってね?フフフ


(陛下は随分と気に入ったご様子

陛下ばかりか王妃様もだ

とんだヒト垂らしだな┅┅

しかしアイツの能力は捨てがたい、この国が脅威や災いに襲われた時に救いの神となるだろう

あの知識と情報力は味方ならば手強いと言うものだ

魔人の存在は兼ねてより報告されてた┅┅

さて?魔族の者からどんな話が聞けるのやら┅┅)


宰相シャルドさんは国の行く末を常に案じてる

ケントさんの右腕として申し分無い頭脳と見識だ

まだ独身なのは謎だが誰か意中のヒトがいるのかな?


嫁候補は多い筈だけど?

理想が高いのかもね?周りは美人ばかりだし選り取り緑だと思うけどなぁ~♪


まさか!BLとかじゃ無いよねぇ?

マザコン?シスコン?

ロリコンは無い無い!真面目そうだが意外とやんちゃみたい

でも年上好みの匂いはするね!

だから婚期を逃してるのかな?

ロザリーさんとか見る目が怪しいんだが?


彼女は貴族じゃ無いから難しいのかな?

でも凄い女性なんだよ!

今は平民だけど前は王女様だったからね┅┅先代の隠し子とは!

先代も好き者だったのね┅┅

ロザリーさんをちょっと不憫に思うのは我が儘エシャルナの養育係だったからね


今は大丈夫だから早く結婚して欲しいものだ┅┅なになに?えっ!そうなの!それはそれは!

今度ケントさんに進言してみよう

シャルドさんの思いヒトだってさ



■◆■◆■◆



「なんで出て行っちゃうの!やっと出会えたのに!」

「カレンは奥手で純情なのよ!好きな相手には唾つけなきゃ!」

「ケンジ?さん?彼はカレンより年下でしょ?可愛いのが好きだったのね」

「ショタじゃ有るまいし!可愛い顔だけど19歳よ?

それに体格も良いしね?なんで好きになったの?」


「それは┅┅凄く優しくて┅┅気づかいも然り気無いの┅┅あの瞳で見られると息が詰まる程なのよ┅┅はぁ~この胸の痛みは?」

「それが恋なの!でも行っちゃったのよね┅┅」

「カレンってさ?凄い美人なのは誰もが認めるけどドジっ子なのよねぇ、そこがカワイイけどハッキリ言わないと伝わらないわよ」


「また会えるかな?┅┅会ったらどうしよう?┅」

「会えるわよ!ギルド長も言ってたでしょ?あの金塊とか又卸しに来るって」

「でもどうやって?遠くに行くのよ?それもオズワルド領地よ?」

「そうよね?どうやって来るのかしら?」

「ケンジさんってさ?凄い秘密とか有るんじゃ無いの?だからシュッ!て来たりして?アハハ」


そうです!私がケンジです!

って!転移して来ますからねぇ~♪ビックリでしょうな!フフン


カレンさんねぇ┅┅ええ好きですよ!大好き!商業ギルドで困ってたのを助けてくれたし優しいお姉さまだもん♪

おっぱいも好き!お尻はもっと好き!顔はドンピシャ!

初めて会った時に見惚れたもん!

好きだなぁ┅┅┅カレンさん



□◇□◇□◇



「何よ転移って!そんな伝説の魔法を使えるってなんなのよぉ!」

「何を荒れてるんだ?」

「聞いてよ!ケンジ君が魔族の子を引き取りに転移して来るって言うのよ!なんで転移なのよ?」


「そうか┉┉フフフ┉転移魔法も使うのか、それなら利用出来るな!例えオズワルド領でも何時でも来れるならあのダンジョンを攻略して貰おうかな」


「ケンウッド?アナタ彼を利用するの?下手したら殺されるわよ」

「イヤイヤ!其れは無い!彼はいたって正常なんだから

利用と言っても頼むだけだぞ?

それに彼はガイスとは仲良しだしお前さんとも良い感じだろ?」

「私?そりゃケンジ君は好きよ、あんな可愛い顔してるんだもん!受付の子達もケンジ君の事を狙ってるわよ、超イケメンでお金持ちで優しくて頼りになる男よ?

女なら誰しも惚れるわよ」


「おうおう!羨ましい限りだな!そりゃ男の俺でも惚れる程の男だ、女ならメロメロだろう!

しかしだ!彼には既にあの美女達が嫁として側にいるんだ

そう簡単には行かんぞ!」


「ウフフ♪アナタもまだまだねぇ?女ってのを知らなさ過ぎるわ、優れたオスにはメスは群がるのよ?そしてメス同士が助け合うの、まだ3人なのよ

分かる?まだ3人!あと何人彼のメスになるかしらねぇ~♪ウフフ♪」


「そ、それは!じゃあケンジ君にはまだ多くの女性が嫁や側室とか増えるのか?」

「当然よ!それに彼は絶対何かのスキルを持ってる!イイエ!スキルじゃなくてメスを悦ばせても絶えない気を持ってるわ」

「はぁあ?オーク並みの精力ってのか!まさか!」


「いいえ!オーク以上よ!あのオーラは隠しても隠しきれない

私には分かるの┉┉彼は底なしの精力と精気を持ってるわよ

多分加護持ちなのよ、おそらくアフロディア様やキャシール様の加護よ!」

「キャシール様って愛と性の女神様┉┉アフロディア様は光と美の女神様┉┉そんな加護なら底なしってのは信じられるな┉┉

かぁ!羨まし過ぎるだろ!

それに魔法や武術も桁違いの強さだぞ!彼の目的はなんだって言うんだ?」


「ウフフ♪そんなのどうでも良いの!彼に出逢えたのが最高の幸運なのよ、そして結ばれるだけで良いの┉┉惚れたわ」



冒険者ギルドではそんな事に!

受付のお姉さま達が熱い視線を送るのはそんな事なの?

エッチだけって言われたら全員やり倒す自信はありますけど?

それは幾ら何でもねぇ?


はぁ~魔族の子を引き取りに行くの億劫になるよぉ~



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