結局王都を追い出された!

「フフフ♪とんだ馬鹿が儲けさせてくれたな!白金貨300枚だぞ!

妖精狩りは辞められんな!」

「オッズド伯爵よぉ!俺達にも分け前をくれよな!捕まえたのは俺達なんだからよぉ!」


「分かっておる!リカルド!だがな?お前にはあの女の付けが有るだろ?それを払え!」

「ケッ!今回のでお釣りが来るんじゃねぇのか?」

「お前の取り分は白金貨3枚だぞ?まぁこれであの女を自由にできるから文句は無しだ!」

「チッ!たったの3枚かよ!300枚も儲けたのによ!随分とケチるじゃねぇか?ミルタナは貰うからな?」


「ああ!好きにしろ!これが鍵だ、精々可愛いがるんだな?ガッハッハハ!」

「言われなくてもそうするぜ!やっとアイツを抱けるんだ!ククク♪」


この屋敷には嫁は居ないらしい、悪の巣窟となってるから無理だよな┅┅

盗賊が100人と闇ギルド所属の元冒険者が10人、それと伯爵傘下の傭兵?が30人と大所帯だ

地下には捕らえられた女性が多数


「おい!セルバ!ギルムルド侯爵からは何も言って来ないのか?」

「使いの者が来ました、例のもの達を引き取りに来るそうです」

「フン!オークションで派手に金を使ってたからな!

これから性奴隷が溢れるんじゃ無いか?ククク」

「それと金を御所望されましたが丁寧に御辞退致して置きました」


「そうか!ギルムルド侯爵も焼きが回った様だ!あんな金貨に大金を!もう金は底を衝いてるだろう、焦って奴隷を売れば足が着くと言うのに┅┅」

「今後どうされますか?」

「侯爵は見限る!どうせ金が無くて領地は荒むし領民は逃げるさ

奴隷売買がバレる可能性大だぞ?

シャルドの奴が嗅ぎ回ってるしな、俺様の様に堅実に妖精狩りや精霊を捕まえれば金になると言うものだ

それに盗賊達の稼ぎも増えてるからな!ククク!金が全てだ!

偉そうにしてても金の前には頭を下げる!俺はそうして上に行くんだよ!ガッハッハハ!」


愚かな奴だ、領地の民は哀れだな

これが愚かな貴族の末路か┅フッ


この屋敷は2階建てで地下も広い

雇われてるメイドは盗賊達の慰み者になって嫌々働いてる

執事のセルバはこのオッズド伯爵を子供の頃から面倒を見てた様だ

元冒険者には女冒険者も3人いる


彼女等は男癖が悪く堕ちた冒険者

お気に入りの男を奴隷の様に扱ってる、A級の腕が有るのに残念だ


盗賊達は一階の広い場所を陣取ってる、冒険者達は部屋を持ってる

傭兵は宿舎が併設されてる

オッズド伯爵は部屋に性奴隷を5人も従えハーレム状態


こんなんで貴族街に良く住めたものだ、衛兵に金を掴ませてるのか?盗賊達だぞ?


魔剣ガルデラを抜いて手当たり次第殺して行く

隠密で姿を隠してるからバッサバッサと大根切りだ!


「なんだ!何が起きてる!うわぁー!」

「ひぃー死んでるぞ!首が!」


ワァワァと騒がしい!まぁ100人を斬るのは骨が折れる

いっそ魔法で一思いにドカン!と殺るか?

ええい!【サンダーボルト】!


ドガドカドッシャーン!ビリビリ


おお!一度に5、60人は死んだな

次は【ファイヤー】!


ドカーン!ガシャ!ゴォォオオ!


燃える燃える!燃えてしまえ!


「なんだ!敵か!どこだ!」

「お前達!何をしてる!早く賊を始末しろ!」

「お楽しみを邪魔するのは誰よ!」

「捕らえて血祭りにしてやるぜ!」


二階から見下ろす下は火の海!

盗賊達の悲鳴と怒鳴り声が上がる

そして誰も声を発しなくなると更に火の手が広がる


駆け付けた傭兵達も知らぬ間に首が飛ばされる!


「これはどう言った冗談だ!首が勝手に飛んでるぞ!」

「なぁにこれは隠密で姿を消してる奴の仕業だ、時期に魔力が切れて姿を現す、その時に始末する」


「なんか厄介な相手ね!1人じゃ無いわ!魔法使い2人と前衛が1人と言った所よ」

「3人か!たったの3人に殺られたのか!」

「盗賊なんてゴミみたいなもんだ!数でしか働けねぇ馬鹿だ!

しかし俺達冒険者はそうはいかねぇぞ!」

「なに言ってんの!もう5人も殺られてるのよ!勝てるの!」

「ヘン!アイツ等は所詮能無しだ!少し腕の立つ奴には適わねえさ!俺達みたいに生え抜きじゃねぇと生き残れねぇ!そこだ!」


シュッ!ナイフを飛ばした

その先に現れた奴は!なんと!返り血にまみれ全身真っ赤!


「コイツ!化け物か!」

「他は!魔法使いはどこ!」

「どうやらコイツ1人見てぇだぜ」

「はっ?なんですって!1人で来たの!じゃあ魔法剣士!馬鹿な!そんなのS級でもアイツだけよ!」

「みたいだぞ、あの剣も魔剣だ、下手したら殺られるぞ!」

「いやぁ!死にたく無い!」


パニックなのか?やたら魔法を打って来やがる

それにしても弱い魔法だ

ウィンドカッターなのかな?

ファイヤーボール?

剣で斬れちゃうぞ?よわ!

A級じゃあ無いのか?


「御託は良い!早く仕留めろ!その為に金を払ってるんだぞ!オレを守れ!」

「ケッ!こんな時でも金か!」


お構い無しぃ~♪魔法をぶっぱなす!

盛大に【ファイヤートルネード】

【ウィンドスラッガー】

まぁ燃える!それに屋敷が切り刻まれて派手に燃えます!


「くそっ!手当たり次第かよ!」

「あんなの防げ無いよ!」

「これは面白い!魔法もS級かな?だが剣は俺が強い!」

「早く殺せ!屋敷が!屋敷が崩れる!」

「うるせぇ!屋敷なんざどうでも良いだろ?今は命が先だ!」


瞬間移動で冒険者達を襲う!

次々に首が飛ぶ!最早手も芦も出ない!


「なんだ?消えたぞ?なんなんだ!コイツは化け物だ!」

「今更!にげよう!」

「待て!私を置いて行くな!」

「旦那様!最早これまで!」


バシュ!セルバの首が落ちる

そして伯爵の顔に何かぶつかり気を失う


「化け物めぇ!逃がしゃしねぇって訳か!上等だ!あい┅┅」


ボトリと首が落ちる


「「「嫌よ!助けて!」」」


容赦なく切り捨てる!

伯爵を残して全て死んだ┅

ゴゥゴゥと燃え盛る屋敷

地下の女性達を救うべく檻を壊し外へ連れ出す

はっ?こんなに?30人も?


そして伯爵を部屋へ引き摺り蹴る

書斎に有る証拠物件に大事に仕舞ってる金庫の金を全部収納する

証拠はギルムルド侯爵との奴隷売買に闇ギルドとの取り引き


豆に書き残してるなんて馬鹿か!

あの執事が残したんだろう

もしもの時に使う為にだな


それには闇ギルドの元冒険者達リストと暗殺者の名前

コイツは相当悪い事をして来たんだな、盗賊達の金も収納したが思ったより少ないのはコイツがせしめてたんだな


さて?殺すか?生かして処刑させるか?殺しても文句は無いよな?

証拠は残すし捕らえられた女性も解放した

それにメイドさんや料理番とか助けたしな┅┅殺そ!エイ!


シュッ!コトリ┅


それじゃあここを潰すとしよう!


【メテオ】小!


ゴォォオオ!隕石らしきマグマの塊が落ちてくる

小は1つだけのマグマ塊、それでもこの屋敷全体敷地はクレーターとなって消え去る


外は大騒ぎ!騎士団とかも来てるし流石!貴族街だ!

近衛師団まで出て来てる

後は任せた!さぁ帰ろ!じゃあ!


転移で宿へ飛ぶ!部屋には助けた妖精と精霊を介抱してるシルフィとニア

ソフィアとシンシアが回復魔法を掛けてるが効かない


「ただいま!おっ!介抱してるのか?でも回復魔法じゃ駄目だよ、浄化!シンシアの聖浄化を!ソフィアは妖精にキュアを!」


風精霊は汚れで苦しんでる

聖浄化なら汚れを取り除ける

妖精は特殊な毒だ!これはバジリスクの毒を魔力草とで加工したものだ

質の悪い事に魔力草を使う事で体に行き渡る

バジリスクの毒は石化と麻痺をおこす、ヒトなら石の塊になるが妖精は麻痺するだけだ、石化はしないが寿命が削られる


精霊は聖浄化で汚れが無くなり見えてた姿を消した

妖精もキュアが効いたのか姿を消した


「見えなくなりました┅┅大丈夫でしょうか?」

「妖精達も消えたわよ?」

「回復したって事だよ、まだ目を開けないが息は普通になってる、後は養生すれば元に戻るよ」


『助かったみたいよ』

『ああ!ソフィア様!ありがとうございます!』

「ソフィアとシンシアには見えない聞こえないが何と無く分かるようだぞ、でも良かった┅」


こうして怒りは治まった┅が!

後が大変!顔は血で判別出来ない程だったから正体はバレ無い!

しかし貴族街での戦闘は王都中に知れ渡った


そしてギルムルド侯爵の悪事も露見して証拠も多く出た

例え侯爵だろうがもう逃げられない所まできたようだ


オッズド伯爵家は取り潰しとなって連座制で一族郎党は処罰されるだろう

残った領地は新しい貴族が統治して幾らかマシになると思える


そしてギルムルド侯爵を追い詰める策はトコトン辱しめる事になってる

金が無くなり入って来なくなる

そして高く買った金貨は暴落して換金しても知れてる金額

クィーンサーペントの解体費用に特別な仕立て代金は払えないだろうし闇ギルドからも催促される


金で締め付ける、そして最後に証拠を開示する

もう詰んでるのに気付かないとは愚かな事だ


金は取り返した、それ以上をぶんどってきた!

盗賊の蓄えと伯爵の蓄え、まぁまぁの金だったがね♪



「ケンジ君?君達にはこの王都から出て貰う!」


いきなりケンウッドさんから告げられた!なんで?バレた?


そうじゃ無くてドラゴンとルタルニア金貨銀貨の出所がバレそうだとか?それはヤバイ!


なんでも貴族連中が騒いでるらしい┅┅┅面倒くさ!

引き込もうと躍起になって探してるから逃げなさい!と言う事だ

相手は貴族!逆らうと不敬だ何だと問題しか無いとの事


こればっかしは王宮も口を挟めない、実力者の冒険者を取り込むのは貴族としては当たり前の行為で何も悪く無いんだとさ!フン!

こっちは良い迷惑しか無いけど!


「あのね?それと王女様も探してるのよ、陛下が喋った様で身元が割れたみたい、時期に宿に来るわよ?どうするの?」

「いやぁ来られても?又お尻ペンペンしますか?」

「それは辞めたまえ!今回は姫様に落ち度はないぞ?

会うだけだ、それと陛下も会いたいらしいがどうする?」

「王さんには会っても良いですよ、非公式ですよね?」

「勿論だ、そうだな┅┅会ってから出て行けば良い、行き先は考えたんだがケンジ君に取って良い所だぞ」


そうして提案されたのは辺境の地だ!【オズワルド侯爵領】

最果て?帝国の反対側で国境に面した領地だって

領地はかなりの広さでダンジョンが2つ、森も深いのが有るらしい

町は大きく栄えていて、農地も広く大麦の耕作地が半端ねぇ!とか

野菜も豊富に栽培してるらしく食料事情は国一番豊か!


そして2つの領地を越せば海が近いらしい、その2つの領地にもダンジョンがあるそうだ


ダンジョンに森!そして海!町は大きく冒険者も多いとは!

何より貴族が少ないし身分を主張するのもいないとは!

俺の為の土地では無かろうか?

オズワルド侯爵も人柄が良くて貴族らしく無いそうだ


これは決定!だな!

しかし遠いんだよねぇ~♪

あのエメラルドベアを出品したのが侯爵さんらしく2年も掛かる

のんびり旅しながら行けば良いか

この王国は広くてデカイ!

それを見ながら旅するのは楽しそうだ


都会は疲れるよねぇ~♪



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