右園死児報告甲 報告九号 聖域適合者判別テスト
報告案件 聖域適合者判別テスト
報告者 朝倉光雄(ブラインドクーガー)
神谷修二の報告を受け、汚染水流内生物を発見した朝倉光雄が、聖域内に潜入するメンバーを選定するためのテストを考案した。これは汚染水流内生物を利用したもので、人的犠牲を伴わずに実行できる現時点唯一のテストである。
テスト方法は、対象者の血液を一五ミリリットル採取し、抗腐食金属容器に密封。聖域外から聖域内の坂道、傾斜に投げ入れ、戻って来た容器内を精査する。右園死児の影響を十分に受けている者の血液は変状が無く、影響が不十分な者の血液は腐敗し、魚が発生している。
容器が聖域内を最低三〇秒通過することで、十分な判別データが入手できる。このテストは正確性を検証する機関が存在しないため、のちに予期せぬ事故を引き起こす可能性があるが、現状をかんがみ、メンバー選定作業に採用する。
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