報告一二号 右園宮

報告案件 右園宮

報告者 神谷修二(探偵)


 報告三号 油絵 に描かれていた山野を、探偵が記憶だけを頼りに八年がかりで特定した。場所は■■■■■■■■■。私有地だが土地所有者は永く海外住み。犯罪者が小屋を建て不法占有していたが、全員が原因不明の病に冒され床を這いずっていた。

 探偵の通報により救助隊が駆けつけ対応、さらに犯罪者達の告白により、小屋の床下から多数の出土品が回収された。山野全体から掘り出されたもので、いずれも平安時代の物品と推定される。和鏡が多く、神仏や赤子が裏面に彫り込まれていた。

 『う俗のみや』。いくつかの品にこの単語を含む彫り文字があり、有識者がかつての山野の名称か、その持ち主の名であるとした。右園死児との関連は不明だが、油絵の続報としてこの件は整理された。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る