【ASMR】週末は...妻でしょ!
稲田亀吉
第1話 夕飯
(金曜日の19:30)
(あなたは仕事を終え、いとしの我が家へ帰ってきた)
「おかえり〜今日は、早かったんだね。夜から雨が降るって言ってたから、心配だったんだよ?」
(あなたは玄関のドアを開ける)
(妻、
「お仕事、お疲れ様。昨日の夜は、夜勤でいなかったから、寂しかったんじゃないの?ねえ、ねえ」
(玄関までわざわざ来てくれた美優を、あなたは抱きしめた)
「わ、わわっ...!ちょ、ちょっと!苦しい、苦しいってぇ!」
(キスをしようと顔を近づけるが拒まれる)
「ちょっとタンマ!タンマ!落ち着いて!ん......もう、一晩ぶりだからってちょっと、がっつきすぎ」
(少しシュンとするあなた)
「ほら、拗ねちゃわないで。今ご飯今用意するから、待っててね。今日はねぇ......唐揚げだよ♪今からあげちゃうから、待っててね♡」
(バタバタとキッチンに向かう美優)
(あなたはソファーに座る)
「最近、帰りが遅いみたいだけど、仕事忙しいの?」
(最近の仕事状況を、簡単に話す)
「そうなんだ〜。そしたら、だいぶお疲れなんだね」
(くつろいでスマホをいじっていると、リビングに味噌汁の香りが漂う)
「さて、お味はどうかなぁ......うん、うん!美味しい♪もうすぐ、できるから待っててね」
(リビングに響きわたるほど、大きいお腹の音が鳴る)
「あ......もしかして、今の聞こえた?その.......私の、お腹の音。聞こえてないよね?ねえ?ねぇってば!なんで黙ってるのよ、もう!......恥ずかしい......」
(美優の呼びかけに応じ、椅子が2つの、4人掛け
(2人分の食事が、食卓の上に置かれる)
「じゃーん、『唐揚げ定食』だよ♪さぁさぁ、冷めないうちに、食べよっか」
「いただきまーす」
(食卓には、ご飯、豆腐とワカメの味噌汁、そしてワンプレートに盛られた野菜サラダと、鳥の唐揚げ)
「ん〜美味しい。我ながらいい出来!私って、もしかして天才かも......なんちゃって!どう?美味しいかな?上手くできたつもりなんだけど......」
(唐揚げが実家の味にそっくりで、驚くあなた)
「あ、もしかして気づいちゃった?唐揚げ、お
(べた褒めするあなた)
「え?“お店できそうなくらい、美味しい”って?もう、それは......ほ、褒めすぎだよ!うん。でも、ありがと」
(美味しくて、ご飯がもう一杯欲しくなる)
「あ、ご飯おかわり?は〜い、待っててね。大盛りでいいかな?え?そんなに食べられないって?ウフフ、わかってるよ。冗談よ、冗談」
「んしょっと......これくらい?もう少し多めでいいって?ん.......っと、これでどう?オッケー?」
「はい、おかわりどうぞ」
「あなたがおかわりするなんて、よっぽどお腹が空いてたの?」
「.......え?私と一緒にいると、より美味しくなってつい食べすぎちゃうって?もう、すぐそういうこと言うんだから、食べ過ぎて、豚さんになっても知らないよ?」
「......たとえ、豚さんになっても、大好きなのは変わらないけど......」
(ん?なんか言った?という感じで美優を見つめる)
「ほえ?......な、なんでもない、なんでもないよ!ほら、さ、冷めないうちに食べよ!食べよ!」
(誤魔化すように、ご飯をかきこむ美優)
「そういえば、昨日も遅かったの?どっかで食べてきた?」
(昨日は、遅くなってコンビニのおにぎりを買って、済ませたことを話す)
「あ、同じだ!私も昨日の夜勤の時、おにぎり食べたよ!オーソンの『わさび香る、漬けマグロたたきおにぎり』。最近そればっかり食べてる」
(まだ食べたことないと言う、あなた)
「え〜まだ、食べたことないの?今度食べてみて!絶対美味しいから。食べないなんて、絶対、人生損してるよ!」
(2人とも食べ終わる)
「ふう、ご馳走さまでした。今、お茶淹れるから待っててね」
(マグカップに淹れた緑茶を、あなたと自分のところに置く美優)
「熱いから、気をつけてね......って、アチっ!うぅ〜舌やけどした〜。......ちょっと笑わないでよ、昔から猫舌なの少し忘れてただけなんだから!」
(食後のお茶まで、堪能したあなたは2人分の食器を下げた)
「ありがとう。私が洗い物するから、シンクの中に置いといて。あっ、私の分も下げてくれるの?ありがとう」
(2人分の食器を下げ、綺麗に掃除されたシンクの中に入れた)
続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます