第27話 遺跡の奥深くでの対決⑦
アレックスたちはアーサーの言葉に耳を傾け、次第に緊張が高まっていた。アーサーの計画を止めるために、彼との戦闘は避けられないと悟った瞬間、アーサーが突然動き出した。
アーサーはハンドガン型の魔道具を取り出し、素早く構えた。「この力の前に立ちはだかる者は誰であろうと、倒してみせる。」
アレックスも即座に反応し、ハンドガン型の魔道具を構えた。「君を止めるために、全力を尽くす。」
アーサーがまず発射したのは火炎属性の弾だった。熱波がアレックスたちに向かって押し寄せ、彼らは素早く避けた。リサは魔法のシールドを展開し、炎を遮断する。
「イーサン、援護を頼む!」アレックスが叫ぶと、イーサンは古文書を広げ、古代の呪文を唱え始めた。彼の周りには光の紋章が浮かび上がり、アレックスたちに防御の加護を与えた。
アレックスは反撃に出た。氷属性の弾を放ち、アーサーの足元に氷の罠を作り出した。しかし、アーサーは素早く跳び上がり、その攻撃を回避した。
「そんな攻撃では俺には勝てない!」アーサーは嘲笑しながら、暗器を取り出してアレックスに向かって投げた。鋭利なナイフが飛んできたが、アレックスは体をひねって避けた。
リサは魔法のエネルギーを集中させ、雷属性の弾を放った。電光がアーサーを襲い、一瞬彼の動きを鈍らせた。しかし、アーサーはすぐに立ち直り、再び攻撃を仕掛けてきた。
アーサーはアレックスに向かって突進し、近接戦闘を挑んだ。アレックスは即座に反応し、アーサーの攻撃をかわしながら反撃を繰り出した。二人の戦闘は激しさを増し、金属の音が鳴り響く。
「アレックス、気をつけて!」ソフィアが警告の声を上げた。彼女は後方から治癒魔法を使い、アレックスたちの体力を維持するために尽力していた。
アレックスはアーサーの隙を突いて拡散弾を発射した。弾がアーサーに命中し、彼は一瞬よろけたが、すぐに態勢を立て直した。
「まだ終わりじゃない!」アーサーは全身に力を込め、強力な風属性の弾を放った。激しい突風がアレックスたちに襲いかかり、彼らは一瞬後退を余儀なくされた。
リサは再び魔法のエネルギーを集中させ、巨大な火球を生成した。「これで終わらせる!」彼女はその火球をアーサーに向かって放った。
アーサーは火球の威力を感じ取り、避けることができなかった。火球が彼に直撃し、爆発音と共にアーサーが後方に吹き飛ばされた。
アレックスたちは息を整えながら、アーサーの動きを見守った。彼が立ち上がるのを確認し、再び警戒を強めた。アーサーは傷を負いながらも立ち上がり、冷たい目でアレックスたちを見つめた。
「これが終わりだと思うな…」アーサーは再び魔女の遺産を手に取り、最後の力を振り絞って魔法を発動しようとした。
しかし、アレックスはその瞬間を見逃さなかった。「今だ!」彼は全力でアーサーに向かって突進し、魔道具の力を解放した。拡散弾がアーサーに直撃し、彼はついに倒れ込んだ。
アーサーが倒れた祭壇の前に立ち、アレックスは深い息をついた。「これで、過去の過ちを正すための力が手に入った。」
イーサンがそっと寄り添い、「でも、その力をどう使うかが重要だ。」と静かに言った。
アレックスは仲間たちと共に、祭壇の前で決意を新たにした。魔女の遺産を正しい目的のために使い、過去の過ちを正し、新たな未来を築くために。
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