14 恥ずかしい事情 ※微エロです。
「――――っ・・っ!」
うわ!うわ!うわ!
心の中は大絶叫だ。
だけど、今口開いたら絶対舌噛む。
神獣様のお通りだい!的な感じで、木々達が開けてくれた道を恐ろしいスピードで駆け抜けるクロウ。
と、その背にしがみ付いている俺。
ゴツゴツ骨が当たる股間は痛すぎて、腰の位置を少し横にずらしクロウの身体の脇を締める足に力を込めなんとかムスコを守った。
ビュウビュウと当たる風の中薄目を開けて見た景色は特急電車よりも速く流れて行く。
「すげ・・っ!」
・
どのくらいそうしていただろうか。
『ハルカ、・・・ハルカ?』
「んん・・っ」
クロウの声で起こされる。
『よく寝ていた。起きれるか?』
「ん、ごめん。起きた」
俺はあの状況で寝ていたらしい。
自分でもビックリだ。
『簡単な魔法とはいえ長時間魔力を使っていたから、回復の為に身体が休息を求めていたのだろう。気にせずともよいよ』
気が付けばクロウの足取りはゆっくりになっており、日も少し傾いている。
『もうそろそろ神の森の端につく。このまま外に出るか?』
「んー・・どうしようかな・・・いてっ」
『どうかしたか?』
「いや・・・っ、なんで、も」
さっきずらした腰の位置がいつの間にか元に戻っていて、俺の股間がまた可哀そうな事になっている。
しかし。
これは言えないなー・・・。
親切で乗せてくれたクロウに申し訳なさすぎる。
クロウが歩くと俺の身体が跳ねて、その度に股間にクロウの背骨がゴツゴツ当たって痛いんですとか。
『なんでも無いようには見えないが』
歩きながらも、首をひねって俺を見てくるクロウの視線に居たたまれなくなってくる。
「いや、大丈夫」そう曖昧に笑って見せても、クロウの視線は外されない。
意識しないように意識すればするほどソコに意識が集中してしまう。
更に悪いことに。
「んっ・・」
クロウが俺を心配してか歩く速度を落としてくれるが、動きがゆっくりになればなるほど背骨がソコに当たる速度もゆっくりになり、身体が跳ねてゴツンと当たって痛かったところがグリっと押すような刺激になって襲ってくる。
こんな、恥ずかしい。
「・・・クロウ、ごめん。ちょっと、下ろして」
これ以上こうしているとヤバいことになる。
少しじっとして落ち着かせなければ。
『あと30分も歩けば外の森に出るが。今日は神の森からは出ないでおくか?』
「・・・うん。もう夕方も近いし。明日の朝に出た方が良いかな」
『そうか。ならハルカはもう少し休め。身体が辛そうだ』
「・・・うん」
主に下半身がね。
クロウの言葉に甘え、ササッと家を置くスペースを作ってベッドに入った。
ああ、クロウも入れるように魔力の登録もしたよ。
だけど日も落ちないうちに休むと言った俺に遠慮したのか『我は少し森を見回ってくる』と言って出て行ってしまった。
「・・・はあ・・っ」
ドサッとベッドに身体を預ける。
こっちに来てひと月ちょっと。
いや、来る前の半月以上もだが。
もうずっとソウイウコトをしていない。
地球にいた時の自分は、付き合い始めたばかりの彼女を多忙を理由に蔑ろにしてしまい、付き合って1か月で振られた。こっちに来る半年前の事だ。
そこからは仕事の忙しさも相まって彼女を作る気にもなれず、たまーに右手と動画で慰めていたのだが、新商品の発売間近ともなればその余裕もなく家に帰るとコンビニ弁当で適当に飯を済ませシャワーを浴びてすぐ寝てしまう毎日だった。
それが。
悪気もその気も無いクロウの背骨に劣情を呼び起こされてしまうとは。
考えれば考えるほどソコに熱が集まっていってしまう。
申し訳ないと思いつつ、燻る熱を治めるため下着の中に右手を入れた。
「っ・・う・・・んっ」
早くしないとクロウが帰ってきてしまう。
こんな姿は見せられない。
目をつむり、誰を想像するでもなくただ熱の解放を促すために半起ちの自身に指を絡め、撫でる。
乾いたままの竿を何度か擦り完全に勃起させると、下着を太ももまで下ろしてもう片方の手もソコに持って行った。
指先を舐り、亀頭の先、割れ目の中央の小さな穴を擽るように濡れた人差し指を動かすとやがて先走りがとろりと溢れる。
「んん・・・はぁっ・・」
くちゅ、と滑りが落ちると擦る手が動かしやすくなり性感が増してゆく。
久しぶりにする行為は、無意識とはいえしばらく放っておかれたソコに過ぎる快感を齎した。
時間が無いという事もあり、急いで性感を高めようといつもより性急に強く弄っているのもあるのかもしれないが。
尿道口からは滑る液体がトプトプと零れ続けている。
カリに指を掛け亀頭と竿の境目を擦るとびくびく背中が震えた。
「あー・・っク、・・・っ」
部屋の中、最初はクチュクチュと可愛らしい音だったものは、時間が経つにつれグチュグチュッといやらしい濡れそぼった音に変わり、やがてその音に激しい息遣いが混ざる。
「んん・・・っイ、きそ・・」
グチュグチュグチュッ・・と竿を擦る手を早め、亀頭の割れ目を穿るように弄る。
やがて爪先に力が籠り。
「あ・・ハッ・・っクぅ・・っっっ!」
ビュクッ、と勢いよく白濁が溢れた。
「はぁ・・・はぁ・・・あー・・・」
ふぅ・・と力が抜ける。
何度か息をついて、白濁に塗れて散々な状態の両手を確認して苦笑した。
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