俺の彼女に、“なんで私だったの?”と真剣に聞かれた俺は、、、?
神石水亞宮類
第1話 俺の彼女に、“なんで私だったの?”と真剣に聞かれた俺は、、、?
俺の彼女に、“なんで私だったの?”と真剣に聞かれた俺は、、、?
真面目な顔で、俺にそう聞いてきた彼女。
なんて言ったらいいんだよ!
俺だってそんなの分かる訳ないよ、勝手に好きになってんだから!
意識して、“この女性を俺は好きになろう”とか想って好きに
なる事ってないよな!
まあ、彼女と知り合う前から、“いいなと想う女の子は何人かいたけど?”
“恋愛感情じゃないし、好きって気持ちにはなれなかったんだ!”
でも? 何故か彼女は違った。
他の女の子と彼女がどう違うのかは未だに分からないけど、、、?
“なんか好きなんだよ!”
それだけじゃダメなのか?
いいじゃん! 気が付いたら好きだったでさ。
なんでそれじゃダメなんだよ。
・・・俺の頭の中でそんな事がグルグル回っていたけど?
きっとこんな事を彼女に話しても、納得までしてくれないんだろうな。
だから俺は頭で想っている事を一度! 飲み込んで。
彼女には違う事を話すことにしたんだ!
『“じゃあさ、なんで俺だったの?”』
『えぇ!?』
『“俺には他の女の子と違うようにミサが想えたよ。”』
『・・・じゅ、準平、』
『ミサを初めて見た時、なんかスポットライトみたいに照らされて
たんだよな、だから俺はミサだったんだと思う。』
『・・・そ、そんな風に見えてたんだ!』
『うん、だからもうこの話は終わりにしようよ。』
『うん!』
・・・“本当に、女ってめんどくさい生き物だよ!”
唐突にこんな事訊いてくるなんってさ。
めちゃめちゃ頭使わないといけなくなっちゃうじゃんか!
実際に、スポットライトみたいに照らされてた訳でもない。
普通に考えたら? 絶対にないよ。
でも? あんなキラキラした目で俺に彼女が聞いてきたら?
あの時は、ああいうしかなかったんだよな。
俺の本音は、“好きになるのに、理由なんてないよ! 気が付いたら、
もう好きだっただけ!” それが答えだ!
メルヘンチックな彼女には、こんな答えつまんないだけだろうけどさ。
だから、“俺の本音を彼女に”言わなかったんだよな。
・・・ただ気になるのは?
“彼女はなんで俺だったんだろうな?”
それだけが、疑問だ!
*
『ウチの彼氏がさ、なんで俺だったの? とか聞いてきてさ。』
『“どうせ金でしょ?”』
『そうそう、お金じゃん! 私、そんなメルヘンチックじゃないし!』
『爆笑!』
『“本当の私を彼氏は知らないから!”』
『“化け子ちゃん!”』
『なにが、化け子ちゃんよ!』
『こっちが本当のミサじゃん!』
『まあね。』
『彼氏も可哀そう。』
『何がよ、バレるまでは、まだまだ付き合うわよ。だからこうやって、
たまにカマかけてるんだしね!』
『彼女に、“なんで私だったの?”とか聞かれたら、ヒヤヒヤするよね。』
『そうそう、聞いてる間は、別れる事は考えないでしょ!』
『しかし? 面倒くさい女!』
『まあね! 私は面倒くさい女なのよ~!』
『自分で認めてんのかよ!』
『そうね。』
・・・まさか? 俺はずっと彼女に騙され続けているとはな?
でも、これでも俺は彼女が本当に好きなんだぜ! マジで!
俺の彼女に、“なんで私だったの?”と真剣に聞かれた俺は、、、? 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます