第16話

日記53ページ目

天のタワーの1階層の攻略を終えたのを気に、俺は実家に帰って日記を書いている。

本来ならお盆の時期に帰る予定だと伝えていたのに突然の帰省に家族は驚いていたのだけれど、更にお土産のドラゴン系リザードの肉の塊には父さんが驚いていた。

まだ半年もしない内に1階層のボスモンスターを倒したことに気が付いてだろうけど。

流石にこんなに速くに1階層のボスモンスターを倒すとは思っていなかったようだ。

家族には学校に通って良かったことだけを伝えて置いた。

それに3ヶ月で2人もクラスメイトが転校したことは流石に言えなかった。

夕食の時にお土産のリザードの肉を食べたのだが、流石ドラゴン系のモンスターの肉だと思ったくらいに美味しいお肉だった。

ここまで美味しいお肉なら夏休み中にもう一度だけリザードを倒しに向かおうと思うほどの美味しさだ。

夏休みの宿題の残りがなかなか厄介だけれど出来ればリザードの肉を手に入れに向かおうと思う。



日記54ページ目

お盆が終わって帰省した実家から寮に帰ってすぐに天のタワーに入った。

今日で2日目のリザード戦に挑戦中だ。

朝から晩までリザードとの戦いをしたが、もうリザードの動きを理解してしまい苦戦はしないだろう。

そして、今回の探索で色々と戦利品も手に入った。

アクセサリーの装備枠はすべて埋まり、新しい武器や防具も手に入ったほどだ。

武器2 

鉄の長剣

攻撃力250 耐久力300

効果 斬撃威力3%上昇

防具1 

リザードヘルム

防御力100 耐久力300

効果 耐久3%上昇

防具2 

リザードベスト

防御力100 耐久力300

効果 耐久2%上昇

防具3 

絹の服

防御力60 耐久力300

効果 着心地○

防具4 

リザードアーム

防御力100 耐久力300

効果 腕力3%上昇

防具5 

リザードレック

防御力100 耐久力300

効果 敏捷2%上昇 移動速度2%上昇 

アクセサリー2

力の指輪

耐久力200

効果 筋力2%上昇

アクセサリー3

技の指輪

耐久力200

効果 器用さ2%上昇

アクセサリー4

技の指輪

耐久力200

効果 器用さ2%上昇

アクセサリー5

技の指輪

耐久力200

効果 器用さ2%上昇

アクセサリー6

体力のベルト

耐久力200

効果 体力3%上昇

これが新しく手に入れて装備したアイテムの性能だ。

もっと厳選する為にリザードを周回で倒していくのも良いのかも知れないが、流石に飽きたので、今後はもうボスモンスターとしてのリザードと戦うことはないだろう。



ステータス

萩本はぎもととおる

ギフト

治癒魔法 実体分身

装備

武器1 始まりの長剣

武器2 鉄の長剣

防具1 リザードヘルム

防具2 リザードベスト

防具3 絹の服

防具4 リザードアーム

防具5 リザードレック

アクセサリー1 Sサイズ収納バック

アクセサリー2 力の指輪

アクセサリー3 技の指輪

アクセサリー4 技の指輪

アクセサリー5 技の指輪

アクセサリー6 体力のベルト

特殊アクセサリー 鑑定のルーペ


「だいぶ装備も揃ったな。最後にもう一度、リザードと戦って2階層を見てみるか。」


これだけの装備を整えて俺は最後のリザード戦に挑む。

1階層のボスモンスターと戦う為に白い柱に触れると、俺はボスフィールドに飛ばされる。


「出て来たな、リザード。」


耐久が減らないからこそ、普段使いは始まりの長剣を使っているのだが、今回は鉄の長剣を使ってリザードと戦う。

手元から始まりの長剣を消して鉄の長剣を新しく手元に出した。

鉄の長剣の重さを手から感じながら俺は迫って来ているリザードへと向かって走り出す。


「流水、流水流し、からの流水斬り!!」


リザードの噛み付き攻撃に対して俺は流水剣法の技を流れるように発動し、リザードの身体を受け流しながらも切り裂いた。


「おお、すごいな!この切れ味!!」


始まりの長剣では、ここまでザックリとリザードを鱗と一緒にリザードの身体を切り裂くことが出来なかった。

流石に攻撃力が始まりの長剣よりも高い鉄の長剣だ。

あの一撃がリザードの胴体の側面を流し斬るようにしないで、リザードの急所になる首筋を上手く流し斬れれば、今回の攻防だけでリザードを倒すことが出来ただろう。

それほど鉄の長剣の攻撃は凄かった。


「次で仕留めるか。」


痛みで苦痛の悲鳴をあげているリザードへと俺の方から接近していく。

リザードが接近に気が付いたのか、俺に向かって尻尾を振って来る。

既に流水闘気功を纏う俺はそのまま三の技・流水斬りで尻尾を受け流しながらも両断して尻尾が地面をビチビチと跳ねることになる。

トットットッと軽やかに接近した俺は最後にトドメを刺す為の一撃をリザードの首に向かって振り抜いた。

ザクッと手からリザードの首を切り裂き両断する感覚を感じながら、俺は目の前に首を切り落とされたリザードが死ぬ瞬間を残心しながら待つ。


「ふぅ、終わったな。」


俺は新しく装備を変えて挑んだ1階層のボスモンスターであるリザードを余裕を持って楽々と倒すのだった。



日記55ページ目

今日は初めて2階層を探索した。

2階層の入り口には町があり、ここで昨日は宿を取って休んだ。

2階層の探索を行なったが、リザードと比べればそこまで強いモンスターはいなかった。

それでも1階層のモンスターよりも強いモンスターばかりだ。

それでも俺に勝てるようなモンスターが居ないことから、今後は2階層を探索の場所に変えて行きたいところだが、1階層からここまで来るまでの時間的に本体の俺では学校の授業もあって来られないだろう。

小学校の時と違って実戦形式の授業があるせいで、分身を授業に向かわせて倒されれば、それだけで分身が消えてしまうのだから。



「人の管理が届いている森って感じだな。」


2階層の森の中を歩いて進んでいる感想がこれである。

これなら実家の近くにある人の管理がされていない山の中の方が険しくて歩くのが難しいだろう。

そんな森の中を進んでいると、俺は俺が未発見のモンスターを発見する。


「あのモンスターはミツバチか、それともスズメバチかどっちだ?」


少し遠くの方に蜂に似たような見た目の大きな蜂のモンスターが3匹で飛んでいる。

この2階層にはミツバチとスズメバチと名前が付けられたモンスターが徘徊している。

見た目が似ている両者だが、ミツバチよりもスズメバチの方が身体が大きくて色が濃い。

けれど、まだ距離的にはキチンと識別することが出来ない距離だ。

一応、鑑定のルーペを使って見たのだが距離があって鑑定することも出来ない。

俺が相手がどんなモンスターなのかを調べる為に近付いていると。


「あっ、気付かれた。」


木の後ろに隠れながら接近していたのだけれど、蜂のモンスターたちに気が付かれてしまった。

これは鑑定のルーペを使って呑気に鑑定をしている暇はないだろう。

俺はいつも通りに始まりの長剣を呼び出して向かって来ている蜂のモンスターの群れに向けて構える。

ブーン、ブーン、ブーンと羽音を立てて接近する蜂のモンスターの動きはなかなかに独特の動きをしながら接近して来ていた。

その動きを視界に収めながら、俺は流水剣法一の技・流水で流水闘気功を身体に纏うと、そのまま二の技・流水流しで流れるように身体操作と流水闘気功を動かして行く。

蜂のモンスターの攻撃方法は体当たりや針や鋭い牙の噛み付きを行なう。

そんな蜂のモンスターの攻撃や動きを三の技・流水斬りで接近して来る蜂のモンスターを切り裂いていく。

そして最後には斬蹴気功法の技である三の技・斬蹴突きを蜂のモンスターの中心に食らわせて戦闘は終わった。


「ふぅ……。」


戦闘が終わって改めて鑑定のルーペで死んだ蜂のモンスターを調べてみると、蜂のモンスターはミツバチだと分かった。

これがミツバチなのかと覚える為にしっかりと見て、ドロップアイテムを拾って収納バックに入れてから探索を再開した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る