第370話 バラッド教習所

新年祭まで、のんびるすると宣言したが。

実際は、いろいろやっていた。


そのうちの一つが、メイドに魔導車の運転技術を教えることだった。

魔導車が運転できるのが、俺以外だと。


アイリス、ローズ、ミント、カトレア、グロット、ハント、バジル、トト、ホグル兄弟の10人。

魔導車もじょじょに、増えて来たし。

マヨケチャ工房が大繁盛して、忙しくて魔導車を使って運搬する機会が増えた。

その他にも俺が調子にのっていろいろ、作ったため魔導車を使うことが増えた来たのだ。

ただ、俺がいちいち全員に運転技術を教えるのは面倒なので、メイドたちに運転を覚えさせて、運転技術を負いえる教官になってもらおうと思って、メイド全員が運転できるように教えている。


そして、運転教習用の魔導車に乗って運転技術を教えている。

教習用の魔導車には助手席に緊急用のブレーキがついていて、危険な運転をした時にすぐに止めれるようになっている。

そして、俺が助手席に乗りメイドたちに運転を教えているのだが。

すごい才能をもったメイドがあらわれた。


それが、スミレだった。


メイドの序列5位で、普段は目立たない存在で元神官出身のスミレが、魔導車のハンドルをにぎると、普段とは別人のように目に輝きを見せていた。

俺が基本の運転を教えて見せて、スミレにハンドルを渡すと。

一回おしえただけで、見事なハンドルさばきを見せた。


「もう少し、スピードを上げていいですか」

「運転技術も今のところ問題ないから良いぞ」

俺が許可をすると、スミレの目が輝いたように感じた。

アクセルを踏み込みスピードをおもいっきり上げて魔導車を走らせると、目の前にカーブが見えた。

このままのスピードだと曲がり切れないと思ったが、スミレはそのスピードのままカーブに突っ込むと車をスライドさせた。

なんと、魔導車でドリフトをしてカーブを曲がって見せた。


俺は驚きながら、スミレの顔を確認すると

イキイキとしたスミレは笑顔で

「運転って、こんなに楽しいとは思ってもみませんでした。もう少しスピードを上げますね」

さらにアクセルを深く踏み込んで、スミレは魔導車をトップスピードまで上げた。

次のカーブが見えた、今度はドリフトでも曲がるのが難しいが、スミレがどこまでできるか見たくなった俺は、助手席の緊急ブレーキは使わずに俺とスミレの身体の周りに、結界を張っていざという時に備えた。


そして、次のカーブも見事に曲がりきって、結界魔法は必要なかった。

スミレがどうやってカーブを曲がったかといえば、ドリフトだけでは遠心力でカーブを曲がり切れずに道の外に飛び足していたのだが、タイヤを道路の溝に引っ掛けて曲がって見せたのだ。

前世のマンガ『頭○字D』に出てくる、溝走りをスミレは成功させた。


他のメイドたちにも、運転を教えたが。

メイドたちの運転技術のナンバーワンは、ぶっちぎりでスミレだった。


彼女の異世界最速伝説が、始まるかもしれないと俺は思った。


死亡予定日まで後 515日



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