拝啓、不香の華と言われた君へ。
kota
第0話 prologue
眼の前にいる一人の少女が俺に向かって言葉を放つ。
「山茶良くん、私と――――。」
夕暮れの下、紅を差したその表情は、俺の心奪っていくには十分と言えるほど綺麗で、思わず俺は...
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ジリリリリッッ!!とけたたましいアラームの音で目を覚ます。反射的にスマホを手に取りアラームを止め、そして来るであろう面倒事に備えて自分の耳を塞ぐ。
「お兄ちゃんおはよー!!!!!!!!!!」
ほら来た。
「ああ、おはよう」
「朝ご飯できてるから早く下におりてきね!」
そう言って颯爽と俺の部屋から出ていく妹をよそ目に俺は
「...だるいな」
とつぶやき部屋から出ていった。
「おはよう
「ありがと母さん」
「
「うん!大丈夫だよお母さん!お兄ちゃんと一緒に行くから!」
(あの様子で今年から高一とか信じたくないな)
そんなことを思いながら顔を洗い終わった俺は朝食を食べ、学校へ行く支度をする。今日は俺が通っている高校、
「お兄ちゃんいくよ〜」
「わかったから、少し待ってくれ」
俺より先に準備が終わったであろう妹が玄関で急かしてくるため少し動かす手を早め、そして準備を終わらせた俺は
「行ってきます、母さん」
と言って妹と一緒にドアを開け家を後にした。
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