釣り堀での正に入れ食い状態で、中途半端な若さだから纏まった金は持ち合わせて無く、断る回数が日を追う毎に増えて行く。

「殺したろか多すぎや！」

鯨先の「殺したろか」

で、センセーショナルな想い出が、音を立てて崩壊して行く違法な盛り土の様にバラけた土の中から悪魔が顔を出してニタニタと笑っていた。

　今はもう退職してしまったが、ホクシン開発(株)というハウスメーカーに勤めていた。

　しかも高知県にまで脚を延ばして、全国制覇を臨む同社の高知支店長という職責が、そうだった。

　四国南部に位置する高知支店は、一癖も二癖もあるスタッフばかりで、背の高い柊木昌司なんて程よい部下の絶妙な立ち位置にこちらも信頼を置いていた。

「

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