デフレ太郎、1000万を貯める

アボリジナルバタースコッチ

質素倹約、質実剛健

 28歳独身。


 そんな僕はタブンイレブンに置いてあるポノローンを取った。

 親戚の子供が絵本を欲しがっているのだという。

 リクエストには応えてあげたいが、自分の懐から出すのは惜しい。

 ポノローンのようなクオリティの高い絵本であれば、タダな上にお子さんの情操教育にも役立つだろう。


 ついでに嗜好品のコッペパン=ジャムマーガリンを籠に入れ、レジに急いだ。

 ここで働く外国人のニーちゃんやネーちゃんを尊敬している。

 異国の地で、よくもまぁ働いてくれるものだ。

 会計が終わり、軽く会釈をする。


 しばらく歩いて部屋に着く。

 冷凍庫からスーパーで買った一袋13円(税抜き)のうどんを取り出して「白だし」で煮込む。

 いい匂いかな、恐らく。


 主菜につかうのは大抵豆苗だ。

 安いし、野菜を食べているという、しっかりとした実感が湧く。

 水耕栽培様々だ。


 20分後、そんなつまらない思案を巡らせながら、僕の口は豆苗と豚を炒めた物を咀嚼し始めた


 -------翌日-------


 朝6時30分:起床

 幸いなことに職場までの通勤時間は30分以内で済むため、そこまで早起きする必要はない。


 何も付けていない素焼きトースト2枚をブレンディ―スティック紅茶オレで流し込む。


 出勤してからは、顧客・業者対応と上司への対応。成績考課について常に考えねばならないところであるが、デフレ太郎はそこの所を諦めている。


 昼は13時。


 近くのうどん屋で給餌を済ませる。味はいいのだが、如何せん同じメニューをローテーションしていると、当然だが飽きがくる。


 そこで、少し七味や醤油を足してやる。


 すると味覚を、舌に存在する味蕾を、ひいては脳をだまくらかすことが出来る。


 PCの上で踊る言葉たち。終業間近になると、朦朧としていることがしばしばある。


 夜23時就寝。


 7時間以上は睡眠時間を確保し、明日に備える。



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