第9話 新しい友達?
「好きな食べ物は?あと傷の具合はどう?」
「え?傷は……痛いけど何とか。好きな食べ物は……マカロンよ? ていうか!その2つって同時に質問する内容??」
「休日は何をしてるの??」
「え……全部鍛錬、って!!何答えてんだ私!てか何よ!何でそんな質問するのよ!!」
何を言っているのだろうこの子は。
理由なんて1つしかないだろうに……どうやらコミュニケーションが苦手らしい ※主人公はバカです。
「友達になるためよ?」
「あんた……コミュニケーション下手でしょ?」
「なわけっ。脳みそ付いてるの?私は世界最強だけど?」
「……そういうところよ。」
え?そうなの!?
確かに学校でもサクラしか友達いないけど、まさか私......話すの苦手なの!?
でも今の私は朔月のムーノだ。
こんな事で動揺を見せる訳にはいかない。
「バカ言ってないで安静にしてなさい。そろそろ着くわよ?」
「はい?もう?早過ぎない!?ただの専用戦闘機じゃないわね!!」
「当然でしょ?私を誰だと思ってんの?」
「さては……これも異能なのね!?」
「…………否定はしない。」
私はラナの応急処置後、私はとある所に向かっている。そう……
『要塞都市』のカテゴリーを唯一超える、人類最後にして最強の砦。
私の誕生以前、人類が存続を続けてこれた理由そのものであり、人に許された最後の楽園。
チベット、ヒマラヤ山脈のエベレストの内に存在する……
『要塞世界:ダルネス』
ここは国際連合の本部があると同時に……異能特務局『FCT』の本拠地でもある。
「久々に来た〜。ほっっとによく出来てる。」
「普通あたしたち最上位の退怪術士は、よく来る場所のはずよね??てか!朔月あんた前回の術士総会!居なかったわよね!?」
「うるさい友達ね……大人しく横になってなさい?」
「誰が友達よ!!」
ーーーーーーーーーーー
【こちらの機体の登場退怪術士は応答セヨ。認定序列並びに、コードネーム、セキュリティコードなど、各情報の開示を要求する。】
私はセキュリティコードを通して、戦闘機用の収容基地の中に入った。
「……私の戦闘機ちっさ!」
「……違うわよ。普通は音速を出すのにこのくらいのエンジン機器がいるんだから!……って何で擁護してんのよあたしが!!」
「賑やじゃん?世界1位と一緒にいれて嬉しいの?」
「あぁもう!ムカつくわね!!」
そんな小言を吐くラナを、私は異能で作った車椅子に乗せる。そうして動く歩道の上を進んでいく。
普通なら死んでいるはずなのだが……ラナはむしろさっきより元気だ……
これ下手すると、医院着く前に回復するのでは??いよいよこの子も化け物だ。
「このカビ臭い匂い……嫌いじゃない。心が落ち着くなぁ。」
「朔月あんた……頭おかしいんじゃないの?」
そうしていると、後ろから声をかけられな。
残念ながら聞きなれた声では……ないと思う。
「あれ〜。帰ってきてたのかい?ハニー達。」
「…………」
ラナはゲッソリしてる顔をしているが……
私はひとつ疑問に感じたことがあり、それをラナに問いかける事にした。
「……誰だっけ?」
「な!?僕を覚えていないのかい!?キューティーナンバーワン!?」
「朔月!ナイス挑発ね!!ちょっとスカッとしたんだから!!」
「……ブツブツ。確か2位の……あれ4位?え?学校のクラスメイト……ん?」
「ちょ!?あんた本当に忘れてんの!?」
会っとことはある。それは分かる。しかしどうにも名前が思い出せない。
退怪術士だったことだけは覚えているのだが……
「僕は退怪術士!!!にぃぃんてい序列2......」
「退怪術士2位の『寒熱のレイ』よ。」
「あぁ.....いたねそんな奴!!」
実の所1位の私が不動なだけで、その下は頻繁に.....とは言わないが、
ちょこちょこ順位が入れ替わるのだ。
「勝手に説明しないでくれるぅ?マドモアゼル??」
「あぁ!もう!!先月まで私が2位だったのにぃぃ!!何でこんな奴に抜かされたのよ!!」
「実際なんで抜かされたの?」
「この美しく輝く秀麗な僕が!公爵級を鮮やかに倒したからだよ!!」
この2位は公爵級を倒したらしい.....
私が活動を始めた頃は、公爵級を単騎で討伐できる術士はほぼいなかった。
3位のラナも、先ほど相性が悪かったにも関わらず、公爵級を撃破している......
退怪術士のレベルは、年々確実に上がっているのだ。
「でもラナも今日公爵級倒したよね?」
「ぬぅ.....結構追い詰めらた気もするし?今回は多分厳しいわ......でもすぐに二人とも抜かしてやるんだから!!」
「え?3位じゃなかったっけ?抜かすの一人じゃん......」
「あんたの事よ朔月!!天然なの!?ねぇほんとポンコツなの??」
「え?私??無理じゃない?」
「……ポカーン」
まだまだ私は抜かせないと思うのだが......
やる気に満ち溢れているのはとてもいい事だと思う!多分……
事実彼女がより強くなればそのまま、人類に多大なる利益をもたらすだろう。
「とにかく〜。滅多に来ない朔月が来たってこーとーで〜!FCT側がナンバーズ会議をするみたいだよぉ〜?」
「よく人が集まったねー。」
「朔月……あんたと『不屈』以外みんなここに住んでんのよ?本部防衛も兼ねて……」
「……圧かけないでもらっていい?」
「かけてないんだけど!?」
そうしてラナの車椅子を押しながら、薄暗く狭いかび臭い廊下を通って、会議室に向かった。
会議なんているのだろうか?
手の届かない命は当然あるが……
ぶっちゃけ私1人いれば全部解決する。
そんな気持ちをしまい込み、私は鉄の扉を潜った。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★
どうもこんにちわ。G.なぎさです!
第9話をここまで読んでくださりありがとうございます!
意外と息ピッタリ??
ムーノとラナは友達ではなく、戦友(一方的)になりそうですね!
ちなみにラナは15歳です!
もし面白い、続きが気になる!と思った方は【♡応援】や【星レビュー】をしてくれると.....超嬉しいです!!
何かあればお気軽にコメントを!
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