500~ファイブ・ハンドレット~

鹿

第1話

 俺は斜森ななもりかえで、15歳男子高校生。俺は今、とんでもない事象に遭遇している。


「我が名は大天使エンドリシェア。汝に主よりの伝言を伝える。『500字以内に物語をまとめなさい。面白くなければ永遠に続きますので、良い感じにやること。』だそうだ。では、頑張り給え。」


 俺の前に現れた、金髪碧眼ショートヘアーに白ワンピで金のヘイローを浮かべ白い羽を広げた自称大天使様は、腰を抜かしている俺にそれだけ告げると、ばさっと羽ばたいていなくなってしまった。

 後には白い羽が一つだけ残っているのみであった。


「いや、500字ってなに???」


 訳が分からない指令をされた俺は、取り敢えず合理的な思考の下ある決断を下した。


「あれ、不法侵入じゃね?」


 先ほどの大天使、ナチュラル不法侵入ではないか。俺はすぐさま制服のまま家を出て、外付けの階段を駆け降り、斜向かいにある交番までダッシュした。

 もちろん信号は守って、である。


「すいませーん」


 コンコンとドアを叩き、引き戸を開ける。


「おっ、御剣みつるぎ学園の子かい? どうしたんだい」


「自宅に自称大天使が不法侵入しまして。それでこれを残して逃げて行ったんですよ。」


 と言って、俺は羽を差し出す。すると羽が光――

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