前世で吹奏楽部だった俺は、TSしてもやっぱり吹部だった。日常は変わらず淡々と過ぎてく

お昼はどこのレストランで食べれば･･･えっとココですか？

｢みんな飲み物とお弁当取った？足りない人はいませんかー｣

｢誰か、私のお茶とお水交換してくれない？｣

｢はーい、私のと交換いいよ｣

*

演奏は終わったけど、これから審査結果の発表がある。だからさ直ぐには帰れないんだ。

｢ひまだー｣

｢そうだね｣

だらだらと午後までいるんだけどね

*

｢うわぁーブルーシート座るとこないじゃん｣

楽器やらカバンとかの荷物でいっぱい。

｢仕方ないなー｣

｢じゃ階段で食べよう｣

*

｢なんか気持ちいいねー｣

｢遠足みたいだ｣

｢帰るまでが遠足だよ～｣

｢はいせんせー、バナナはおやつに入りませんよね｣

｢バカモン！入るに決まってるだろ！｣

｢ほらこれも回して｣

｢わあ、差し入れのお菓子だ｣

うーん。ますます遠足みたいだ。

｢ねぇ夏休みの宿題やった？｣

｢ぐはっ｣

会心の一撃を食らった。

｢まあ、まだまだ7月だし｣

｢それに九州大会の練習だってあるもの｣

｢うっわ、この女もう受かる気だよ｣

｢だから宿題はお姉ちやんに手伝ってもらうんだ｣

｢あ、このウインナー美味しい｣

｢ねぇ聞いてる？｣

｢夏休みの宿題は自分でやらないとダメだよ｣

｢ド正論であたしを追い込むな！泣くから！｣

｢こんな楽しい時間がもっとずっと続けばいいね｣

｢そんなことを思って言ってると、いつまで経っても夏休みの宿題は消えないよ｣

｢もう！わかんないかなーこの気持ちが｣

｢あたしなんとなくだけど分かるかも｣

｢でもあたし達ついてるよね。楽器初めてなのに舞台に立てるんだからさ｣

｢まあ、女優だからね｣

｢忘れてた。お仕事いつまで休めるの？｣

｢学業優先てことだから、もうちょつとは大丈夫かな｣

｢演奏頑張ろうね。先輩たちの夏休みを奪いましょう｣

｢何気に言ってることひどいよね｣

｢よしやるぞー｣

｢あんた達ねぇ｣

｢とにかく食べたら手を洗ってよ｣

｢はーい｣

｢まだまだお子さまな私達だけどさ｣

｢うん子供だね｣

｢舞台の上っていいよね｣

｢大人ーって感じがするね｣

そんなこと考えてる時点で、お子様だけどね