18:頑張ってくださいね?


ここはアンコーポ、妖精界にある移動式要塞型本社にある一室で、一人の男が頭を抱えていた。


その名はビジネス。


この営業部の主であり、アンコーポにおける営業担当の一人だ。彼は今、社内に於いて非常に微妙な立ち位置になってしまっていた。



「情報が、足りなすぎる……!」



現在彼が抱える問題は3つ、『ジュエルナイトの対処』、『“クモ”への接触』、『謎の強者の調査』である。


一つ目は単純であり、彼らが現在敵対しているジュエルナイトたちを撃破し、その胸元に輝く変身アイテム。“ナイトジュエル”を手に入れるというものである。アンコーポは負の精神エネルギーを採取し、それを活用することができるが……。正の精神エネルギーを採取し、活用することに技術的な難点を抱えている。おそらく時間を掛ければ不可能ではないだろうが、眼の前にその実物があるのならば、奪った方が早いという寸法だ。


アンコーポの主であるプレジデントがナイトジュエルを熱望していることからも、その優先度は高い。


彼は先の妖精界侵略においても多大な功績を残しており、その成果を見込まれて人間界への侵攻の一番槍を任された男。後述する問題に起因する案件も抱えているため一旦優先度を下げ、自身が抱える“ジョーチョー”や、“ジューギョーイン”にクライナーを使用した奪取を命じていたのだが……。ことごとく失敗している。



(“クモ”による妨害ももちろんある。だがつい先日、新たなメンバーが加わり、更に強化されてしまった! 既に新型、第二世代クライナーと同程度、それ以上の能力……! 私が出ねばただ資源を浪費するだけになってしまう……!)



二つ目、“クモ”に関する一連の出来事。先日2度目の言葉を交わす機会があったことは確かだが……、ビジネスは完全に失敗した。初遭遇も、次の遭遇も、確実に“処刑対象”として見られてしまうという救えない程の失態である。ここから友好関係を築き、アンコーポの主であるプレジデントとの会談を整えると言うことは、それこそ奇跡が起きなければ不可能だろう。


これは偏に、情報収集に失敗したからだと、ビジネスは考えている。まぁ実際は存在しているだけでギルティ、子供にちょっかいを掛けている時点で処刑対象にされているのだが……。彼がそれを知ることは永遠にないだろう。なにせ現在『ひかりが丘』は周辺地域の野良蜘蛛が大量に押しかけているクモクモパラダイス状態、そしてそのすべてが九条恵美こと怪人クモ女の配下という状況に成っている。


その大半が野生の時と変わらないただの蜘蛛だが……、有能な個体は彼らの主から特殊なデバイスを貸し出されたり、ペットのあーちゃんと同じように血を分け与えられた個体もいる。つまり、ビジネスが幾ら情報収集用のユニット、チョーホーインを派遣しても、人間界に到着した直後に刈り取られるという状況は続いていた。



(明らかに、“何か”いる! ジューギョーインを始めとした戦闘員たちはいくらでも作れるとは言え、裏に潜もうとした瞬間に消されてしまっては意味がない! ……つまりあの町の“闇”は、“クモ”のテリトリーであり、部外者の参入が許されていない……。『詳しい情報を手に入れることが不可能』という事実が証明されてしまった……!)



そして最後、三つ目。ビジネスはまだ名前すら把握できていないが……、“九条恵美”。クモ以外の強者の存在である。かの存在は一撃をもってクライナーを無力化した。運よくビジネスがジューギョーイン達と視界を共有していたからこそ発見できた存在だったが……。その圧倒的な強者のイメージ。クモが静かに冷たく獲物を刈り取るならば、あの存在は烈火のごとく怒り狂い鬼のように相手を排除する圧倒的強者。


警戒しないという方が、無理な話であった。



(プレジデントにはご理解いただいている。けれどこれ以上は、他の幹部たちを説得することが……!)



彼の頭を悩ませるのは、3つの問題。これが“問題”足りえるのは、偏に社内政治によるものである。


ビジネスはその営業能力、そして空間転移能力を買われ営業部門の幹部となっている。そして彼はこれまで入手した情報を手元に置かず、常にプレジデントや他幹部が集まる会議にて共有していたのだが……。これまでの功績や情報を入手したことを評価こそされど、先日から『ビジネスでは力不足ではないか』という言葉が上がり始めている。


アンコーポの長のプレジデントはこれまで通りビジネスに任せると言っているが、彼一人でこの企業を回しているわけではない。ビジネスがさらに失態を重ねれば、彼がこれまで抱えていた案件の担当者が、他に移ってしまう可能性が出てくる。


彼だって勤め人。失敗は今後の評価に差し障るのだ。



「おそらく、ここが最後のチャンス。私ではあのクモに対処することは不可能、そしてあの謎の強者も正確な戦力を計り切れないのならば、当初の目的である『ジュエルナイトの対処』だけに注力すべき……!」



彼が動かせる戦力と、クライナー。そのすべてを投入し、“クモ”が出現する前にジュエルナイトを撃破し、その“ナイトジュエル”を奪取する。これを成功すれば、十二分にこれまでの失態を挽回することが出来る。クモや謎の強者に関する案件は他の幹部に受け渡すことになるだろうが、全く成果を上げていないまま引継ぎをするよりも、何倍もいい。


何もかも情報が足りない上に、あの“クモ”の機嫌を大いに損ね『次顔合わせたら殺す』(要約)と言われてしまったビジネスが取れる手段は一つだけ。


ジュエルナイトだけを襲撃し、他強者が襲来するよりも早く敵を撃滅。その後撤退するという作戦。上からは可能であればジュエルナイトの身柄も確保するように言われているが、そのような時間が取れるとは思っていない。変身アイテムであるナイトジュエルだけを奪取し、退く。



「ジューギョーイン! ジョーチョー! 今回の案件は営業部総出で対処します! 気合を入れて行きましょう! 私が陣頭指揮を執ります!!!」


「「「オー!!!」」」



ビジネスの出世街道を賭けた戦いが、今始まる。


なお、諦めて撤退し、退職してどこか静かなところで暮らす方が彼にとって豊かな人生を送れたような気がするのだが……。まぁ彼がそれに気が付くのは不可能な話なのだろう。







 ◇◆◇◆◇






「あー! 疲れたー!!!」


「……よく叫ぶ元気あるわね。私もう無理。」


「あ、あはは。後輩ちゃんたちこれまでちゃんと運動したことなかったんでしょ? ある程度慣れてるボクですらギリギリだったんだから、付いていけてるだけで凄いよ。」



九条恵美によって行われた特訓の帰り道。彼女たちは三人で近場のショッピングモールに向かって歩いていた。


実は前回の鍛錬同様に夕食に誘われた彼女たちだったが、流石に朝も昼も用意してもらってるのに晩までお世話になるのは悪いと言うことで辞退していたのだ。そのせいで常に冷たい笑顔を浮かべているエミの顔が若干寂しそうになってしまい、かなりの罪悪感を覚えてしまった三人だが……。


日々の食事メニューの提案に、それぞれに合ったトレーニングメニューの構築。そしてこの町どころかこの世界で上から数えた方がダントツに早い強者の特別指導。いくら払えば実現できるのかわからない様なものを、無償でやってもらっているのだ。明らかにお世話になり過ぎである。


若干アカリが揺らいでいたし、リッカも幼馴染の彼女と2人だけなら流されていただろうが、今日からはヒマもいた。流石に悪いと言うことでお断りさせてもらうことになったのだ。



「それでアカリ、何買うの?」


「えーっとね。確かあそこは今日お野菜のセールやってたはずだからそれでしょ? あとは……。師匠の作ってくれたメニュー見ながら決める!」


「? 晩御飯はアカリが作るのかい?」


「はい! そうです!」


「凄いな、ボクお使いすらしたことないや。見習わなきゃだね。」



一列になりながら3人で帰る彼女たち。


学年が違う上に顔を合わせてからそこまで時間が経っていないことから、会話などが上手く行かないのではと少し心配していたヒマだったが、“ジュエルナイト”という秘密を共有する仲。さらにとんでもなく強い人間?との3対1の組手が開催され、何とか生き残った仲でもある。自然と強い仲間意識が芽生えていた。



「ギリギリ及第点もらえましたけど、次回からはもっとレベルが上がるんだよね……。」


「頑張ろうねリッカちゃん! ヒマ先輩!」


「……アカリは凄いね、ほんとに。ボクもう自信無いよ。」



今回の訓練では午前が1対1の組手、午後が3対1の組手という内容だった。それぞれが瞬間的に役割を理解し、強大な相手とどう戦うのかという訓練。勿論3人とも、どう足掻いても師匠であるエミには勝てないと思っていたのだが……、それでもまだ認識が甘かったと理解させられたのだ。


そもそも相手に隙がないため攻撃できず、無理矢理せめてもダメージは0。組手という状況であった故になんとか食らいつき、ある程度は戦えると認めてもらえたのだが……。全員が、やっぱり変身しても勝てるようには思えなかった。



(((多分同じ人間じゃなくて、“九条恵美”っていう枠組みで考えた方がよさそう。)))



そんなことを考えながら、ようやく見えて来たショッピングモールに向けて歩く3人。


当初の予定ではそのまま家に帰るつもりだったのだが……、アカリが買い出しに行きたいと言い出したことで、予定が変更。折角だからと付いて行くことにしたリッカに、一応年長だからと監督役としてともに行くことにしたヒマ。3人で仲良く買い物しに行くことになったのである。


けれどそろそろお日様が沈みそうな時間帯、沢山動いた後と言うこともあり、かなり腹ペコな少女たち。


メインはアカリが求める食料品であるが、折角三人で行くのなら今日の特訓を生き抜いた軽い祝勝会をしようという話に。そのため近くのスーパーではなく、もう少し行った先にあるショッピングモールを行き先に決定。お目当てのブツを確保した後、フードコートで何か食べて帰ろうということになったのだ。


まぁ町中に潜む蜘蛛たちを通じてこの会話内容は師匠に伝わっており、『ま、まぁ子供たちだけで遊んだりする方が楽しいよね……、他人が居るとできない話とかもあるし……。』とハブられたようになってしまった蜘蛛が軽いショックを受けていたのだが、まぁ関係のない話。



「そう言えば、あのぬいぐるみ「ぷるぽだぷ!」あぁごめん、プルポ君がキーホルダーの振りを続けてたってことは……。エミさんには話してないんだね。」


「ですね。確かにすごい味方になってくれるとは思うんですけど、これ以上お世話になる、迷惑を掛けてしまうのは申し訳なさすぎるなって……。」


「あ! そうだプルポ! 最後のナイトジュエル! どうなの!?」



何かいいことを思いついたかのようにプルポに確認するアカリ。


プルポが人間界に来た時この町を選んだのは、ジュエルたちの導きから、ジュエルナイトの変身者4名すべてがこの町に集まっているというのが解ったことが理由である。そしてジュエル一つにつき、変身者は一人。非常に狭き門だが、変身者は“元のスペック”を基準にその能力が倍加される。つまり変身者が元から無茶苦茶強ければ、簡単に最強戦士の出来上がり、ということだ。


師匠が仲間になってくれれば心強いというか『もう全部あいつ一人でいいんじゃね?』案件。自分たちが変身後に着ているようなエメラルドの衣裳、緑のジュエルナイトになった師匠を思い浮かべながら、とてもいいアイデアを思い付いたという顔で自分たちの妖精に問いかけるアカリだったが……。帰って来たのは『ダメだったぽ』の一言のみ。



「ぷるぽも考えて隠れてナイトジュエルを覗き込んだぽ。でも光って無かったぷる。というかみんな怖がって『僕たち石ころです』みたいな顔してたっぷるね。」


「そ、そっか。残念……。」


「実際変身出来てたらどうなってたんだろうね。」


「……宝石が怖がるって何? え、ボクがおかしいの?」



そんなことを話しながらてくてくと歩き、ようやくたどり着いたショッピングモール。


入った瞬間に感じるクーラーによって冷えた空気を全身で感じた瞬間……。


妖精のプルポが、全力で震え始める。そして聞こえる、悲鳴。



「っ! こんなところで!?」


「リッカちゃん! ヒマ先輩! 行こう!」


「えぇ!」「あぁ!」













(おー、本気出してきたなぁ。)



“クモ”としての服装に着替え、光学迷彩を作動させながら彼らを見下ろす。


どうやらジュエルナイトたちが新メンバーを迎え、その能力を強化して来たことに危機感を抱いたのだろう。ビジネスだけではなく、これまで以上の戦闘員を用意。彼らの主戦力であるクライナーも4体と大盤振る舞いをしてきている。戦闘で指揮を執るビジネスも気合が入っているようだ。


わざわざ人の多い場所に出現したあたり、クライナーの素材を早急に確保しながらも目立ってジュエルナイトを誘引、数と力で押し切って“クモ”こと私が来た瞬間に逃げ延びようと準備もしている。戦闘員たちの数が無駄に多いのも、撤退時間を得るための時間稼ぎって所なんだろうね。



(……仕方ないことだけど、やっぱ精神的に追い込まれてる人多いんだね。)



クライナーを生み出すのは、負の精神エネルギー。どうやら奴らが怪人を作る時は誰もが持つそれを増大させて作成しているようだが……。より絶望に瀕している者であるほどそのスペックが向上するようだ。彼女たちが『フードコートで何か食べよー』と言っていたのを聞いたので先回りして到着してたおかげでその様子を見ることが出来たけど……。明らかに参っている人を優先的に狙っていた。


まぁそれも、この世界のことを考えれば仕方のないことだ。いつ壊れてもおかしくないこの世界。まともに生きることは不可能ではないが、その分精神が削られてしまう。それはこの安全なひかりが丘でも同じ。そしてそれを助けられるのは、“ジュエルナイト”のみ。


彼女らは敵を撃破しながら、人の精神から負の感情を取り除き、正常化させる。いわば最強のカウンセラーだ。彼らがクライナーになる前に助けることも出来たけど、あそこまで追い込まれていれば私が助けても根本的な解決にはならない。少し怖い思いをさせてしまったのは申し訳ないが、我慢してもらうしかないだろう。



(対象となったのは、このショッピングモールで働く人、そのお客。素人目で見てもかなり不味い精神状態の人たちを、ビジネスはクライナーにした。彼女たちからすれば、結構な強敵……、かもね。)



ま、今日は本当に危なくなるまで手を出すつもりはないんだけど。


彼女たちは強くなっている、身体能力も、その倍率も。新たなメンバーが加わったことで数も、だ。まだまだ安心できるわけじゃないけど、そろそろゆりかごから出してハイハイの練習をさせても良いだろう。そこまで上から目線じゃないけどね? 3人で頑張ってあの一団を倒して見せる、切り抜けられるかどうかギリギリの塩梅、師匠からの課題としてはちょうどいい難易度だ。


私は彼女たちの真上からそれを見届けて、何か不味そうなことが起きれば介入する。それだけだ。


そんなことを考えながら、このショッピングモールにも潜んでいる野良蜘蛛ちゃんに指示を出してあげる。



(っと、キミは血をあげた子か。野良じゃないね。ごめんよ。)



転び逃げ遅れそうになった人の背中に伸びるのは、透明な糸。人では視認できないそれによって運よく転ばずに済んだその人間は、何も気が付かずにバケモノたちから逃げていく。そして物陰に潜んでいた蜘蛛から飛んでくるのは、お怒りの視線。いくら雇い主で自分たちの親だろうが、その辺りを間違えないで欲しいという抗議だ。


いやほんと、ごめんね? ちょっと最近あまりにも数が増えちゃったもんでさ。流石に顔覚えきれないのよ。


彼は、私がこの町に連れて来た蜘蛛の一体。しかもかなり有能だったことから、私の血を少し分け与えた子だ。あーちゃんにはかなり劣るけど、結構な力を持っている。



(その他にも何体か……、私が号令を出さずとも勝手に集まってきているあたり。お前たち有能だねぇ。)



本格的にアンコーポと敵対、同時にジュエルナイトの補助とこの町の監視を始めた私。一応監視カメラとかの映像はこっちで全部確認及び編集できるようにしたけど、やっぱりそれでも数が足りない。アンコーポが諜報員を送っていることはこっちも確認してたし、それ相応の数がいる。


と言うことで生態系を破壊しない程度に希望者ならぬ希望蜘蛛を大量に雇い入れ、この町に配置したのだ。ほら、この前の出張の時にバイトリーダーの蜘蛛ちゃんと話してたでしょ? あんな感じで大量に雇ったのよ。でもね……?


流石にちょっと増やし過ぎたってさぁ……。ちょっと前までは顔で識別できてたんだけど、増えすぎてもう無理。ペットのあーちゃんを頂点として指揮体制の再構築と、識別番号の付与を現在実行中だ。この町にいるほぼすべての蜘蛛が私の配下になったようなものなんだけど、上が対応しきれてなくて彼らには迷惑かけちゃってます。


ま、仕事手伝ってくれるのなら、こっちはご飯をあげる。その関係性が崩れなきゃそれでいいんだけどね?


……さて、そろそろあの子たちが来るだろうし。



「ふふ、幼子たち。頑張ってくださいね?」






ーーーーーーーーーーーーーーーーー







〇サルでも解る! ネオ・デス博士の怪人講座!(野良蜘蛛ちゃんズ編)


はーはっはっ! ごきげんよう諸君! ネオ・デス博士である! 今日はサルに等しい貴様らの頭脳でも理解できるように“懇切丁寧”な説明をしてやろう! さて今回はクモ女がその血を分け与えたり、餌をやることで手なずけた奴のペットたち! あーちゃんを始めとした蜘蛛たちについて解説してやろう! かなり能力の幅が大きい故、正確なスペックというのは難しいが……。まぁよい! 基本スペックだ!


■体高:1~120.0㎝

■体重:0.5g~5㎏

■パンチ力:0~20.0t

■キック力:0~60.0t

■ジャンプ力:0~200.0m(ひと跳び)

■走力:3.3~秒(100m)

★必殺技:なし


最大値はひかりが丘蜘蛛界最強と名高いペットのあーちゃん、最下位はその辺りを散歩していた小さな蜘蛛、と言ったところだな。蜘蛛にしか理解できぬ特殊な方法によって社会を構築し、その頂点に我が最高傑作であるクモ女を置いているようだ。……ふむ、それにしてもこの“あーちゃん”とやら。もしや組織運営に長けているのではないか? 明らかに万を超える蜘蛛を管理しているようだが……。


うむ、おそらく蜘蛛にしか作用しない我が最高傑作であるクモ女の血! それによってどのような変化がもたらされたのか非常に興味がそそられるな。やはりここは何匹か開き、中をじっくりと検分するしかないだろう! はーはっはっ! 何、これだけ大量にいるのだ! 何匹がいなくなっても誰も気にしないだろう! それに安心したまえ! この私に掛かればたとえ蜘蛛であろうと、立派な怪人に仕立て上げてやろうでは『お前、この前許さんって言ったよな? あーちゃんだけじゃないぞ?』……。うむ! 今回はここまでとしよう!


ではな諸君! 次の講義まではもう少し真面な頭脳を手に入れておくがいい! さらばだ!



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