決定事項?

「気にしろよ」


 何故かイライラ気味のリアムさんに言われる。

 ノアさんには、慈愛の満ちた目でみられてるし、アレンさんは呆れ顔。


 なにその顔、微妙に腹が立つ反応だな。

 しかもそんなことを言われてもねぇ。


「つまり、何らかの被害は出ているわけですね」


 アレンさんに断定的に言われる。

 まぁ、そうなる?


「気にしなければ良いという問題ではないんですよ。」


 出ていこうかなぁなんて思っているから、行動はしようと思っているけど、これはバレたらまずいやつ。


「あちらがこのまま調子に乗ってしまうのもまずいので、暫く貴女の警護に我々の班がつくことになりました。」


 無能なくせに問題を起こして、追い出されたとなれば、世間体が悪いのか?


「危害を加えられてからでは遅いのです」


 対応についてやり玉に上げられたりしたらまずい、とりあえず客人扱いだから問題なくスルーしたいと言うわけですね。


 私が一人納得していると、「絶対分かってないよね?」「それ、違う結論を思い浮かべていると思うぞ」とノアさんとリアムがこっそり私に向かって言っている。


 てか、護衛って仕事はいいのか?

 私はそんなことをしてもらうほどの対した奴ではない。


「仕事の方は気にしなくて大丈夫ですよ。ガッツリ文官班があるので、そっちに仕事を振りますし、一人誰かがつくことになります」


 ……あなた方は、ガッツリ文官班ではなかったのですね。


「我々の班は、先日のウォルターとこの二人と私の四人です。日替わりで誰かが付きます」


 なるほど。顔合わせがしたかったのか。

 そして護衛の話は、決定事項なのか。


 やっぱり仕事を増やして迷惑しかかけてないじゃん。

 あぁ、消えていなくなりたい。

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