第23話 ネタバレあり、『フィガロの結婚』

まだまだ日中は暑い日がつづきますが、朝夕は涼しい風が吹くようになりました。だんだんと秋の気配を感じます。芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋。なにかを始めたくなる時期ですね!


2024年8月24日の夜、夫と共にすてきな文化体験をしました。

モーツアルトの名作オペラ『フィガロの結婚』をDVDで鑑賞したのです。夜8時から11時までの3時間、わたしたちは音楽の魔法に浸りました。この作品は、カール・ベーム指揮のもと、世界的に有名なウィーンフィルハーモニー管弦楽団の演奏で彩られています。出演者たちのユーモアあふれる演技に、すっかり魅了されてしまいました。


冒頭ちかく所用で見れなかったこともあり、ストーリーの全体像を把握するのに少々苦労しました。特に印象に残ったのは、オペラの冒頭に登場した夫婦でした。彼らがフィガロに対して強い恨みを抱き、復讐を誓っている様子が描かれていましたが、その理由がよくわかりませんでした。彼らの怒りの源泉や、フィガロとの関係性についてわたしは悩んでしまいました。


そんな中、夫の解説によると、当時オペラは貴族階級のものだったけれど、モーツアルトは庶民を対象にしてオペラを作った。この『フィガロの結婚』は、貴族階級を愚弄しているところがあり、何回も上演禁止になった曰く付きのモノなんだと言います。


 では、どんなふうに貴族階級を愚弄しているのでしょうか。以下はネタバレです。


### あらすじ


**第1幕**: フィガロとスザンナは結婚の準備をしていますが、アルマヴィーヴァ伯爵がスザンナに興味を持ち、「初夜権」を復活させようと企んでいます。フィガロとスザンナはこれを阻止しようと計画を立てます。


**第2幕**: 伯爵夫人ロジーナは、夫の愛が冷めてきたことを悲しんでいます。フィガロとスザンナは、伯爵を改心させるための計画を練ります


**第3幕**: フィガロの出生の秘密が明らかになり、彼が実はマルチェッリーナの息子であることが判明します。これにより、フィガロとスザンナの結婚が一時的に中断されますが、最終的には解決します。


**第4幕**: 伯爵夫人とスザンナは、伯爵を懲らしめるために変装して計画を実行します。最終的に伯爵は自分の過ちを認め、夫人に謝罪します。フィガロとスザンナは無事に結婚し、物語はハッピーエンドで終わります。


☆「初夜権」とは、中世ヨーロッパの一部の地域で存在していた慣習で、領主が新婚夫婦の初夜に花嫁と関係を持つ権利のことを指します。この慣習は、領主の権力の象徴として機能していました。貴族階級の間では、この権利がある程度一般的に認められていたようです。しかし、実際にどの程度行使されていたかについては、歴史家の間で議論が分かれています。


 この慣習は、時代とともに廃れていきましたが、その存在自体が封建制度の不平等性を象徴するものとして、後世の文学作品や芸術作品でしばしば取り上げられています。『フィガロの結婚』においても、この「初夜権」が物語の重要な要素として登場し、貴族の横暴さを批判的に描写する手段として用いられています。


明日は、この喜劇の重大なポイント、フィガロの出生の秘密についてAIを駆使して語ります。ネタバレなのですが、知っていても充分この喜劇を楽しめます。よろしくお願いします。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る