大逆転ファミリー!
ナナミン・ビューティー(七七七@男姉)
芋畑の別れ
「…という訳だ。じゃあ、リリィ…元気でな」
そう言い残し、彼は私の元から去っていった。
…って、一体どこで別れ話してんのよッ。一緒にイモ掘りに来てする話じゃないっしょ。向こうに園児とかファミリーとかいるしッ…
なんて、心で叫ぶも虚し。移植ゴテ片手に、ただ立ち尽くしたまま、彼の背中を見送るしかない私、
さて、やがてトボトボと私が、自宅の近くまで戻って来るや、なにやら通りすがりの老若男女が、すれ違う度にこっちを拝んでくる。
んいや、それは別に私が仏像だからとかじゃなくって…まあ、あとでゆっくり説明するわ。もう自宅に着いちゃったことだしさ。
「ただいま〜…」
古き良き平屋一戸建て。その引き戸をガラガラと開けると共に、
「あら、リリィおかえり。ずいぶん早かったのね」
たまたま、ここ玄関近くの廊下にいた家族が、私を振り返ってきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます