神の創りし箱庭で、世界が終わる前に。
れれ
第1話 謎の男
「君たちはSクラスに所属することになった。Sクラスに所属することを祝して、先生と模擬戦と行こうじゃないか。」
世界最強と名高いシャロップ・オリオンがそう言う。
「ああ、もちろん全員でかかってきな。君たちの実力を見るから。」
そう言葉を発し終えた瞬間、戦闘が開始された。
「はあ、先生強すぎでしょ。」
「しかも、ほぼ無傷だしな。」
シャロップには、1つだけ切り傷がついていた。
「まさか、傷をつけられるとは思っていなかったよ。期待以上だよ。君たち。」
そう言うと、回復魔法を使った。みるみるうちに、きずは、癒えていった。
「ふう、楽園都市か。ここなら、俺の目的達成に近づけるかもしれないな。」
俺は、そうつぶやきながらとある顔写真を見つめる。
「シャロップ・オリオン。」
「おっと、そろそろ行かないとまずいな。」
「人類に救済を!!」
ドーン!!
訓練所の一部が粉々に砕け散った。謎の男がやってきたのだ。
(あの男、強い。確かに強いが、ここには先生がいるから・・・)
そう内心でつぶやいていると、煙が晴れ、その姿が露わになった。先生は、大量の血液を流して壁を背にして座っていた。
(先生が負けたってこと!!)
Sランクの生徒は、全員驚愕していた。Sランクの生徒全員で立ち向かって、傷を少しだけしかつけられなかったのに、目の前に立っている男は、大量の出血をさせた。それだけで、戦意喪失には十分だった。
「はあ、はあ、ーリバースー!!」
シャロップは、全身の傷を再生魔法で治す。
「お前は、何者なんだ?」
そうシャロップは、問う。
「俺は単なるラグロフさ。」
「そうか。君相手には本気を出さなければならないようだ。」
「ー能力発動ー」
「∞」
そう、シャロップが最強と呼ばれる理由の一つはこれだ。無限の魔力。そして、魔法の質力の向上。そんなものを相手どれる人間はいない。そう言われてれている。
「フレイムブロウ!!」
そう魔法を唱える。だが、ラグロフと名乗った男は、回し蹴りで炎を消そうとするが、すべてを消すことができず、少しのやけどを負った。
「今の先生なら勝てるぞー!!」
そうSランクの生徒は叫ぶ。しかし、シャロップの内心の声は違った。
(能力を使用しないで持ちこたえていやがる。能力を使用されたらまずいな。)
そうラグロフは、能力をまだ使っていない。
(だが、こいつの魔力回路はぐちゃぐちゃになっている。魔法が使えないのは僥倖か?)
「君、なかなかやるねー。俺は、そろそろ能力を使用するから、さっさと奥の手使いなよ。」
(こいつ、奥の手のことを知っている!?)
「邪魔な観客には消えてもらって。」
(まさか、こいつ生徒のことを・・・)
「ーカタストロフー〔厄災〕」
そう言葉を発すると、訓練所が崩れて、Sランクの生徒たちは隔離された。
「お前らー!!上層部に最終警戒令を出せって伝えろ。」
そうしてすぐに、最終警戒令が発令された。一般市民は地下のシェルターへ避難している。
「どんどんいくぜー」
「ーラグナロクー〔ソール〕」
そう唱えると、小規模の太陽が現れた。
「おいおいまじかよ・・・」
シャロップが驚くのも無理なかった。小規模といっても、惑星の太陽と比べただけであって、それが落ちたら、楽園都市が消し飛ぶぐらいの大きさだった。
(こりゃ、奥の手を使わないと死ぬわ!!)
「ー存在開花ー」
そう唱えると、シャロップの肉体は作り替わっていく。そして終わりを迎えた。もう、シャロップは、人の身ではない。魔神へと至ったのだ。魔神になったことで、魔法の質力は何倍にも膨れ上がっていた。
「ーダークフレイムー」
そう唱えると、大規模な黒い炎が都市を覆う。その炎は、小規模の太陽と同程度の威力だった。2つの技はぶつかり、お互いを相殺した。
「ほう。なかなかやるじゃないか。じゃあ、これはどうかな?」
「ーラグナロクー〔ハルマゲドン〕」
それは、北欧神話の力の結晶だった。それは、地下シェルターすらも粉々に砕き、楽園都市の外側でも被害が出るのは確実だった。
(あれは、絶対に止めなければならない。)
「ー対エネルギー結界ー」
神々のエネルギーに結界を張ろうとするが、一瞬で粉々に砕け散ってしまった。
(まずいぞ・・・)
そう考えているとき、Sランクの生徒が現れた。そう、Sランクの生徒には、封印を得意とする生徒がいた。その封印は、シャロップですらも驚愕するほどの出来だった。その名は、白川舞。白川家の者である。
「おい舞。力を貸すから、完全封印であのエネルギーを止めてくれ。」
「わかりましたよ。先生。」
「渡すぞ。」
「ーシェアー」
「いきます。」
「ー完全封印ー」
完全封印は、今までとは比べられない力を発揮した。
ドーン!!
神々のエネルギーが爆発した。だがしかし、完全封印がその威力を最小限に抑えた。
「ほう。生徒にも面白いやつがいるじゃないか。じゃっ。また。」
「逃がすかよ。」
「ーラグナロクー〔バルドル〕」
そう唱えると、楽園都市全体が光に包まれた。
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