第6話 いちめんのトンカツ。

爽やかな土曜日の朝。妻の意味不明な寝言で起こされる。今日もまた。

妻「いちめんのトンカツ。トンカツがどんどん増えてゆくー」

夫「………」

 夫は寝室の天井を睨むように見上げている。それしか出来ない。

妻「トンカツにはあ、養殖とお、天然があるんだあー」

夫「それはないよおー」

妻「ハア?!ふざけんなよもっとあるよ‼そういうデータあるんですか‼」

夫(なんで僕怒られなあかんのーーーーーーーーーーー?!)

妻「…スヤア…」

夫「酔っぱらいみたいなもんかあ…」


一時間後。

妻「先ほどはすいませんでした。トンカツに養殖ならびに天然はございません」

夫「トンカツよく出てくるね。好きなんだね」

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