昭和の名作「タッチ」に連なるもの。

野球を頑張る主人公。
となりには子供の頃から
「私を甲子園に連れてって」と
主人公を応援する近しい異性がいる。

もうそれだけでわかりますね。
この作品が昭和の名作「タッチ」の系譜に連なる作品だと。

先行する作品の長所を継承するのは良いことです。
すべての物はそうやって発展してきました。
今あるものはみんな巨人の肩に乗っているのです。

本作はタッチの流れをくむものですが
昭和のマンガと令和の小説ということで
当然かなりの違いがあります。

例えば知識。
昭和の作品では重要視されなかった理論的裏付けですが
今の時代の作品なので野球技術、栄養学、生理学について作中で言及されています。
また
ゲーム内転生、という題材を取り扱った作品なので
ゲームのシステムのスキを突いた攻略法も令和の作品のお約束として出てきます。

これだけ色々な要素が入っていながら破綻していないのは
本作が弱小野球部が甲子園出場を目指す、というスポ根物の定番でもあるからです。

伝統と革新が融合したこの作品。
ぜひ。










なおゲーム要素はエロゲーです。
斬新と取るか「なんだこりゃ」と取るかは読んでからのお楽しみ。