魔王Lv_1(無自覚)が部下に邪魔されながら勇者討伐に行くお話。尚日常パートメイン

祭煙禍 薬

魔王城の日常

魔王城の日常

ここは魔王城。勇者最大の敵,魔王の居城である。

ベットの上,柔らかな朝日とハーピーの声で目を覚ます。

まだ眠いし二度寝しようかな,Zz二度寝最高。

再びベットに身をうず…。


ドッ!ガラガラ…!!


部屋の外から崩壊音が鳴り響く。

!!また城に魔法を。懲りないわね。

「お早うございます。」

透き通った声に見覚えのある姿,ネロだ。

「お早うネロ,ごめんまたとヨギと弟がやらかしたみたいだから。

壁を直しに行かないと。」

「朝食の要望はありますか?」

「どうせ出ないでしょ,ちょっと行ってくるわね。」

「はいお気をつけて。」


疾走アニノス

起き上がり寝巻のまま魔法を使い崩壊音の元へ駆け出す。


トッ,ガラカラ。


二度目の崩壊音がする。

しばらくすると

大小2つの凹んだ跡のある壁と散乱した瓦礫が見えた

その前では少年と青年が談笑しており

少年は目を輝かせ青年は笑みを浮かべている。

「同じ魔法でもヨギの方がかっこいいのです!」

「それは光栄でス。そろそろですかネ?」

「あっ姉さん見てこんなに

魔法の火力が上がったのです!」

小さい方の凹みを指さして言う。

「すごいわね。でも出来れば城で試さないで欲しいわ。

ヨギア,貴方何か吹き込んだのかしら?」

「何の事だかさっぱりですネ?

そんなに怒らないでくださいヨ。」

「今の所ヨギの計画道理だけど

あれ成功するのです?」

「しますヨきっト。」

「?」

不思議に思いながらも進む。

二人まであと少しと言った時だった。


「あぇ?」

足が地面に触れない。下を見ると床が消え

スライムがうごめいている。

羽出しとけば良かった間に合わないっ!

下へ下へと落下していく。

「きゃっ,ぁ痛くない?」

むにぃ、柔らかい感触。

「?‘*‘”#$!」

その代わりとしてクッションになった

数体のスライムが悲鳴を上げぺっしゃんこだ。

5mほどの壁そのまま上を見上げると

二人が様子を覗いている。

「散々ですネ」

「やったのです,ヨギ。」

ヨギアは笑いをこらえていて

弟は笑顔だと言う事が分かる。

ついでに二人はハイタッチもした。


「…(誰のせいだと思ってるの?)」

怒りが込み上げてくる.一応私魔王なのに

なんでこんな目に遭うのかしら。

それをぐっと堪えてぺしゃんこにしたスライム達を治す

範囲治癒リアヒール

(あいつ等本当に,こんなに可愛いスライム達も巻き込むなんて)

「潰しちゃってごめんね」

「<>+‘*=”#$!」

「あいつ等にしてやられて悔しいの?」

例の二人を指さす。

「!#<+>‘」

スライム達はうなずく。

「そうよね,貴方達も被害者だものね

それなら一緒に行きましょうか」

「!#%>‘*+」


*****


魔法をかけ共に飛び落とし穴から出て対峙する。

「やり返すわよっ!」

「?スライム達が,突っ込んで来る!?」

「面白イ。」

スライム達がもつれつつも襲い掛かる。

引っぺがそうとするもぺっとりと張り付く

もちもちとしているが筋力は侮れないのだ。

「あぁ剝がれないのですと言って攻撃するのも可哀そうです!」弟は叫ぶが

「自業自得でしょ,毎度毎度壁を修理する身にもなって頂戴二度寝も邪魔されたのよ。」

「まあ消化液吐かない種なのでほぼ無害デッ」

スライムがヨギアに体当たりをする

「ツッ前言撤回でス,スライムは無害ではないス 

壁については直しますヨ。」

「そうして欲しいわ。」

「二度寝は関係ないと思うよ姉さんあとスライムって強いんだツッ。」

こちらも体当たりされる。

その後もスライムとのじゃれあいは続いた

しばらくするとスライム達は満足したそうなので

送っていった。


*****


一段落して朝食の時間になる,

ネロの料理は美味しいので毎日の楽しみだ。

弟とヨギア?壁を直して貰った後吊るし刑にさせて貰っている。

料理には今日も嫌な予感がする。食べると美味しいけど…

|【洗脳耐性Ⅷ】と【毒耐性Ⅳ】にスキルが昇格しました。|

「?」

「…」

「え?」

「ねえネロ今日も美味しいけど毒とか入れてないわよね

【洗脳耐性】と【毒耐性】が昇格してるのだけど」

「毒でしょうか?もちろん入れましたよ?今回も自信作でございます。」

「忘れていたわこの城にまともな人なんていない。

思い出させてくれてありがとうネロ」

「?わたくしはまともと自負しておりますが?」

無自覚なのね。

「次からはやめて頂戴。」

「了解いたしました。」

あぁまたやるわこの子。

「でも賑やかでいいわね」

「そうですネ。」

「たしかにそうだね。」

ヨギア.弟が賛成する

わたくしもそう思います。」

ネロまで?

「ちょっとは反省はしなさいよ。」


*****


魔王城の地下にて


「いいな楽しそう,最近ネロとしか会ってないし

たまには…でも面倒だな…うーん…」

魔具をいじりながらも独り言は続くのだった。


*****


これが私,魔王ミラ・アステルの日常。

「っこんなんで勇者に勝てるわけないわね。」

一人の部屋の中呟く。

勇者を絶対…あれ何で勇者を倒すの?

考えようにも頭がぼんやりして思い出せない,まぁいいか。

この時のミラは知らず覚えていないのだった

部下たちの献身も勇者を倒そうとする理由も。


*****


+++++

ミラ・アステル

Lv_?

役職:魔王

体力:145

魔力:355

魔能力:75/100

身体能力:45/100

習得魔法:【修繕】【疾走】【範囲治癒】他

固有スキル:【???】

スキル:【洗脳耐性Ⅷ】【毒分解Ⅳ】他

+++++

《スキルはⅩが最大》

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