第7話 アロマプランツ ベチバー

さて、『アロマダウザー・ノア https://kakuyomu.jp/works/16818093081905241126』をコンテストに出そうと思ったのは最近ですが、この物語を書いたのはずい分前なので、当時身につけていた情報で書かれています。

アロマテラピーには多様な資格が生まれる前から触れてきたので、基本的なところは踏まえつつファンタジーとして描いています。

現実生活で目に触れるものについては、情報に齟齬がないか確認しています。

これはつくりものの世界――ファンタジーの中のものとして登場しているのですよと示すのに、植物や精油の表記に「D」を付けるといった工夫をしています。

「D」はダウジングの頭文字です。


最初の方に出てくる植物の精油ベチバーは、イネ科の植物ベチバーの根茎から採られます。

ベチバーは生まれはインドですがわりと世界各地で栽培されています。

生育環境が合ったところでは帰化植物になっています。

詳細は薬科大や薬学部の植物園や薬草園のページを調べると出てきますのでここでは割愛します。


「アロマダウザー・ノア」をコンテストに出そうかなと思い始める少し前に、偶然にもこのベチバーが出てくる小説を読みました。

作中ではベチベルでした。

この言葉を見ただけで、熱帯のむせ返る甘く土くさい香りを含んだ立ち上る蒸気に霞む景色が浮かびました。

それは、ふわふわ浮いた感じではなく、じっとりと汗ばむ肌に無数の腕がからみついて大地にひっぱりこもうとする、あまりに暑いと水中ではなく地面の中の方が冷たいのだと言わんばかりの強さで引っ張られる感覚。


強制グラウディング。


作中でアロマダウジングから現実に戻る時に、未熟であるとうまく調節して戻れないのでその時に使うミネラルアロマエレキシルに使われるのがベチバーです。

ページをくりながら、そのシーンがもやもやと思い出されてきまして、読み返してみようという気持ちになりました。


かつて書いていた時は異世界ものという意識はなかったのですが、ある意味異世界ファンタジーではないですか、と思い当たりました。

異世界を考えるのは面白いですよね。



話は変わりますが、情報はどんどん重なっていきます。

古くなるとは思いません。

重なっていくので残っていきます、意識的に消去しない限り。

時に新しい情報で古い情報が否定されたとしても、後になって、やはり古い情報も否定されるものではなかった、なんてこともあります。

フィクションの世界では、古いものも新しいものも、更新しつつも消去せずに残していきたいと思っています。


という性格なので、現実世界でははた迷惑な「捨てられない人」として、日々苦心惨憺してます。




では、今日はこの辺で……




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