8月5日
夏休みも中盤に差し掛かった今日、久しぶりにゲームでもやろうとユウキの家に集まっていた。エアコンとは本当に素晴らしいものだ。冷房の効いた部屋でソファーに座りながら外との温度差にととのっていると「なにニコニコしてるんだよ、気持ち悪い」とトモキに言われてしまった。
「あの宇宙人予言者、タイムトラベラーなんじゃないかって今騒がれてるんだって」
スマホを見ていたユウキがそう呟いた。
タイムトラベラーか、それは考えてなかったけど面白いな。たしかに予言ができる理由が未来を見てきたからっていうのは納得できる。それに超能力より現実味があるもんな。いや、あるのか?
俺たちは宇宙人予言者に注目してきたが、特にトモキはわざわざ本文を翻訳するくらいだからもちろんこれにも飛び付いてきた。
「タイムトラベラーか、だとしたら目的はなんだろうな」
目的はやっぱり気になるところだよな。宇宙人予言者が予言する先に何を求めているのか。何がしたいのか。
「やっぱり俺達に何らかの危機を伝えてくれてる説が濃厚だよな」
この前はこのトモキのオカルトにとっぷりハマってる様子を心配したけど、予言の信憑性が高くなった今では笑うことはできない。
「でもさ、トモキもアキもアニメよく観るんだからわかるでしょ。タイムトラベラーはそんな過去を変えるような危険な行動はできないって」
「あータイムリープ系の作品によくあるやつね。でもそれは物語の話でしょ」
自分で言って気づいたが予言とか超能力とかも十分物語の世界なんだよな。
「よし!早くゲームやろうぜ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます