第6話 浮気

 護くんと結婚して2年が経過した。

 アタシは社会人になり、護くんは大学3年生になった。

 

 あれからもう二年か。早いな~。

 2年経ってもアタシたちは仲良しと言いたいけど……

 最近、護くんの様子がおかしいの。


 バイトから帰ってくる時間が遅いし、

 最近はアタシのこと求めてくれないし、

 休日はいつも「友達と遊んでくる」と言って家いないし。

 アタシからエッチに誘っても「ごめん、今日はそういう気分じゃないんだ」と断ってくるし。

 勇気出してアタシから誘ったのに、断ってきたんだよ?

 あれは結構辛かったな。


 ねぇこれ怪しくない?

 絶対浮気だよ、浮気。


 護くんがお風呂に入っている隙に、アタシは彼のスマホをチェックした。

 難なくパスワードを解除して連絡先を開くと、

 『ミカ』という女の子と毎日連絡していることがわかった。


 『ミカ』という子はバイト先の後輩っぽいね。

 もしかしてこの子と浮気してるのかな?

 だとしたら許せないんだけど……。

 まぁあの護くんが浮気なんかするとは思えないけどね。

 たぶん大丈夫。


護『ミカちゃん、明日会える?』

ミカ『はい、会えますよ。明日は私の家来ますか?』

護『うん、行きたい。あっ、明日は前買ったメイド服着てよ』

ミカ『ふふ、メイド服のアタシとエッチしたいんですか?』

護『うん、したい』

ミカ『もう先輩のエッチ♡』


 二人のやり取りを見て、頭の中が真っ白になる。

 え? なにこれ? 

 護くん、本当に浮気してるの……?


 君、アタシと結婚してんだよ?

 なのに、なんで浮気してんの? 意味分かんないんだけど……。

 つか、もうアタシのこと好きじゃないの?


 怒りと悲しさを混ぜ合わせた感情が湧き上がる。

 

 むかつく、本当にむかつくっ。今すぐ護くん殴りたいんだけど……。


「え? なにこれ……」


 スマホのライブラリーを開くと、ミカさんとのハメ撮り動画が見つかった。

 動画まで……。

 

 震えた手でハメ撮り動画を再生する。

 

『ミカちゃん、今日も生でいい?』

『えぇぇ……また生でしたいんですか?』

『うん、したいっ。いいでしょ?』

『もうっ、先輩は本当にエッチですね。って、あっ、ちょっと……そこはダメですって♡』


 スマホの画面にエッチしている二人の映像が流れ込んでくる。

 護くんは何度も『ミカちゃんっ! ミカちゃん!』と彼女の名前を呼びながら体を求め、

 最終的に欲望を中に吐き出した。


 アタシに内緒でこんなことしてたんだ。

 アタシのこと求めてくれないのに、この子とはいつもエッチしてたんだ。

 ひどいよっ、こんなの酷すぎるよっ……。

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