異形村

いろは

0. 語られなかったエピローグ

 周りからの嘲笑、冷笑、嗤笑。

「うわ、あいつまた来てる」

「来なきゃいいのに、邪魔」

 周りからの悪口、罵倒、誹り。

「ざまぁみろ」

 もうこんなところにいたくない。

「ははははは!!」

 こんな奴ら、酷い目にあってしまえばいい。苦しめばいい。傷付けばいい。世界の全てから、嫌われればいい。

 眼下から風が吹いている。

 少しでもこのことが知られて、あいつらが苦しみますように。

 ぼくは未だ出したことのないほどの勇気を振り絞って、その一歩を踏み出した。

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