第37話 さらに愛人の三人と

 よくよく聞くと、あの連中がしでかしたことで警察が大々的に動きかねないことを心配しているようだ。

 やくざに連なる政治家にも手を回してはいるようなのだが、俺たちにも協力をしてほしいとのことだった。

 俺としても、幸たちの名前が出ることは望まないので、政府に対してもあまり大げさに動かないようにお願いしておくことを約束した。

 何せ、俺たちにも瑕疵はある。

 高級別荘に押し入って別荘関係者をその場で無力化したのだ。

 スタングレネードも使ったようで、あれって軍用品だ。

 それを白昼堂々と使ったところを責められると弱い。

 まあ、そのあたりの塩梅は大使館任せになるが、もうこの件では問題ないだろう。


 やくざとの手打ちも終わり、女性3人を連れて俺たちの控室にしている部屋に戻る。


 控用の部屋に戻ると、最初に彼女たちからお礼を言われた。

 流石に風俗嬢として働くことには抵抗があったようだ。

 しかし背に腹は代えられないとばかりに決心をしたばかりに代案が示されたので、二つ返事に愛人になる決心をしたと言う。

 元々彼氏もいないというし、何よりそれほど自分たちの処女には価値を見ていなかったようだって……処女なの?


 三人が三人とも処女だそうだ。

 男性に対して嫌悪感などもないようなのだが、今まで彼氏もできなかったと言っていた。

 ミスキャンパス並みの美女なのに不思議だ。

 それならばとすぐに彼女たちを抱くかというとさすがの俺はそこまで飢えてはいない。

 部屋で控えていた葵さんが彼女たちの身元を聞き出している。

 聞いたそばからマリーさんたちがどこかに連絡を取っている。


 元々お金に困っていた彼女たちだ。

 家賃の滞納などもあるらしく、俺の方で住まいを用意することにした。

 身元調査で分かったことなのだが、驚くことにカレンさんの妹が含まれていたのだ。

 彼女の話を聞くと、だまされた感じで借金を作ったようで、どこかで聞いたような話になっている。

 ちなみに、例のドラ息子と同じ大学に通っているらしく、あいつに目を付けられての被害だったようだ。


 こんな感じで最近は金策に忙しく連絡の取れない自分の姉について心配できなかったとかで、彼女の行方不明が数か月大騒ぎにならなかったのは、彼女たちにとって良かったようだ。


 しかし、姉妹をそのまま愛人にしてしまったことには罪悪感も無くはない。

 母娘丼を二組も抱えているので、今更感はあるが、姉妹丼は初めてになる。

 とにかく彼女たちの身元調査が終わるまではこの部屋にいてもらうことで話が付いた。


 多分そのまま屋敷に住まわせることになるが、少なくとも数日はこんな感じになる。

 当面通いにはなるが彼女たちの面倒を葵さんとあかねさん、それに姉のカレンさんに任せることになったので、俺はひとまず自宅に戻る。


 カレンさんの妹についてはすぐに身元調査も終わるので、どうするかをカレンさんと話し合ったのだが、とにかく妹が心配だとかであかねさんと一緒にホテルに向かった。

 代わりに葵さんが戻ってきた。


「すごいことになりましたね」

「ええ、ですが彼女たちは器量もよいので、クルーザーのアテンダーとして手伝ってもらいましょう。

 幸い、彼女たちも快諾してくれましたから」

「そうなんですか」

 そこから葵さんから提案がなされて、彼女たちの身元調査が終わり次第ここで同居してもらうことになる。

 また、当然愛人としても働いてもらうことになるので、学費も面倒を見ることなったので、卒業までは臨時の社員として受け入れることを俺は快諾した。

 男も知らない美女がそのまま三人も愛人として奉仕してくれるのだ。

 断る理由などない。


 相変わらず代理店の方の仕事はほとんどない。

 また、クルーザーレンタルについても最大で唯一のお客様である大使館も今回の件で忙しくしているので開店休業状態だ。


 なので俺はクルーザーの掃除がてらメンテナンスをしていると、ある日あかねさんがカレンさんと一緒にあの三人をクルーザーに連れてきた。


 俺たちの仕事を教えるためだそうだ。


 そこで、俺は5人の美女を載せ、東京湾からクルーザーを外に出し、相模湾内をクルージングすることにした。

 なんとそこで、発情したカレンさんに触発されたのか三人を順番に頂くことになった。

 一応初めての人には丁寧に接してあげたかったが、三人の一番手にカレンさんの妹のアンリさんが立候補して結局姉と一緒に3Pでアンリさんの初めてを頂いた。

 彼女がベッドで果てている間に俺は空いている別室で、残りの二人相手に同じく3Pを楽しんだ。

 三人ともに偶然だったのだが都内の同じマンモス大学に通っていたが、面識は無かったようだ。

 いや、三人とも知ってはいたようだ。

 なんでも毎年のように学祭で行われるミスキャンパスに誘われていたようなのだが、主に金銭的な理由で参加を辞退していた。

 その際に話に上がっていたので、名前だけは三人とも知っていたという。


 そんな美女三人をクルーザー上で初めてを頂いた俺は本当に果報者だ。


 しばらくして、復活してきた三人は皆同じように感激していた。

 別に初めてに価値を見なかった三人だったのだが、それでも初めてを雰囲気ある豪華クルーザーでというのが良かったらしい。


 俺にはわからないが、やはり男女の逢瀬には色々とこだわりがあったようだ。

 あの時のホテルでも良かったらしいのだが、ホテル以上にこのクルーザーが気に入ったようだ。

 あかねさんからアルバイトのことについても話が合った。

 事前に葵さんから聞かされていたことで、全員がクルーザーで時間の許す範囲で働くことになっていたのだが、実際にクルーザーに乗って、実感が沸いたのだろうか。

 あかねさんに色々と質問をしていた。


 そういえばこのクルーザーには調理についての問題点があったのだが、彼女たちのうち、家政科に通う清水京子さんは料理が好きだという。

 あかねさんも料理が上手だったこともあり、俺から提案をしてみた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る