【ASMR】文化祭で疲れ切った僕は北欧帰りの美少女生徒会長に後夜祭でもからかわれる
フクロウ
第1話 生徒会室
(生徒たちのガヤガヤと騒ぐ声や足音──だんだんと小さくなっていく。完全に音が途絶え静かになったところで部屋のドアが開く)
スースーと寝息を立てている音。
「やぁっぱり、まだここにいたんだね」
足音が近付いてくる。耳元まで来たところでそっと耳に息を吹きかけられる。
「ふふふっ、ビクッとなってるビクッて、かわいいなぁ」
もう一度耳に近付く。息遣いが聞こえる。
「起・き・て」
う、ん……と寝ぼけた声が出るがまた寝息が聞こえる。
「あっ、もう。う〜ん、どうしよう。そうだ、こうなったら……」
耳にまた息が吹きかけられる。
「ふーっ、ふーっ……よし、強硬手段」
少し間をおいて。
「こちょこちょこちょこちょ……あっ、やっと起きた。おはよー」
「ふふふ、びっくりした顔しちゃって。もう、学園祭は終わったよ! 君が疲れ切って眠ってしまっている間にね」
ガタン、とイスが倒れる音。
「あはは、謝らないでよ~君はもうかなり頑張ってくれたよ〜? ちょっと前から寝てるのは気づいてたから、そっとしておいたんだ」
「……そんなことないって! たくさん重い物持ってくれてたし、見回りもしてくれて、いろんなクラスの出し物や出店も手伝ってくれて……それに、元々君をスカウトしたのは生徒会長の私だよ? 君は、私のそばにいるだけでいいんだから」
「どういう意味? うーん、わからないかーそっかー……じゃあ、私と、付き合ってくれたら教えてあげよっかな」
「ふふっ、顔、赤くなってるよ? かわいいなぁ」
「あっ、ふざけてないって。はい、これ」
チャリン、と金属の音。
「わからない? 鍵だよ。校舎の鍵。これさえあれば保健室とか〜体育館とか〜全部の教室に入り放題!」
「さすがの君もわかった? もう、生徒も先生もみんな帰っちゃったから、今、校舎にいるのは私と君だけ!」
「……そうそう、2人きりで後夜祭っていうかさ。……ねぇ、夜の校舎で私と君だけ、さぁて何しよっかぁ?」
「なぁにを想像したのかなぁ? ふふふ、顔が怪しい〜さぁ、ほら、行こう?」
「ねぇ、手、つながないと真っ暗な校舎じゃ歩きづらいしょ……何が出てくるかわからないし」
「うん、そうそう。……あっ、君の手ってあったかいんだね。それに意外に筋肉質……でも、ちょっと汗ばんでるかも?」
「ふふ、ちゃあんとぎゅって握っててよ? じゃあ、行こう! まずは、秘密の保健室」
次回、保健室編!
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