第3話 乾いた黄

 代わり映えの無い世界にもかかわらず、少年の大志はどれだけ渇こうと、どれだけすり減ろうと、依然燃え尽きることはない。


 歩き続ける足は日に日に焼け、体に駆け巡るのは周りから受け取る瘴気。


 よって少年は歩き続ける。


 いまだ痛まぬ心の傷を晒しながら。

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