甘やかしギャルは真面目で頑張りすぎちゃうあなたを癒やしたい
佐波彗
第1話 宿敵の来訪とリラックスタイム 肩揉み編
(玄関の扉が開く音)
「ち~っす。開けてくれてありがとー。キミのために~、
「ちょっ、閉めようとすんなし!」
「あのね、今日はちゃーんとした事情があって、君の家まで来てあげたんだってば」
「だから、お部屋に上げてくんない? 大丈夫大丈夫、別に変なことしないから。キミが変なことしたいって言うなら、あたしはいいけどね? んふふ、する?」
(リスナーの足音。諦めたような雑な音で部屋の奥へ)
「おっ、家に入れてくれるの~? ありがと~。え? 誤解するな近所迷惑だから仕方がなく? キミねー、もっと素直になった方が、人生楽しくなること多いよ?」
(怜奈の足音。トタトタと軽快に)
「おじゃましま~す。へぇ~、キミ、いい部屋住んでんじゃん? 一人暮らし? マジで? ふーん、意外と片付いてるし」
「学校でのキミとおんなじで、きちょー面なんだね。あ、このベッドに座っていい? 座っちゃうね~」
(腰掛けて、ベッドが軋む音)
「でねー、今日あたしが来てあげたのはね、キミを癒やしてあげるためなの! だって、いつもキミって怒ってばっかじゃん?」
「え? 怒らせてるのはあたしのせい? あたしが校則ぜーんぜん守んないから? どーして今そういうツッコミするかな~。そういうとこだぞ」
「キミが毎日イライラしちゃうのって、ぜーったいリラックス不足のせいっしょ。このままじゃ体もたないよ~」
「いいからそこに座って? あたしを家に入れた時点で、キミはもう負けたようなもんなんだから」
(観念したようにベッドに腰掛ける音)
「そーそー、いい子いい子。ヘンに抵抗したら、疲れるだけだもんねー」
「安心してよ。あたしはキミの味方だから。今日は~、キミのママになった気分でいーっぱい甘やかしちゃうから」
「んふふ、大人のベビーシッターってやつ? ちょっとえっちぃかな?」
「じゃー、お試しで失礼しちゃうよ~」
(指先で体をつんつんする)
「ん~、その反応。キミ、触られるの慣れてない感じ? あー、違う違う、バカにしてるわけじゃなくて。あたしだって、たいして絡みない人から触られるのヤだしね。別に変なことしないって。肩のところがすごーく固くなってそうだから、ほぐしたいなーって思ったわけ」
「どーせ、毎日そこの机で頑張って勉強してるんでしょ? 同じ姿勢を長く続けると、体が固くなっちゃうからね。ふふふ、あたしに任せてくれれば、コリもほぐれてもーっと勉強だって捗っちゃうかもよ?」
「ね? あたしの肩揉み、試してみたいと思わない?」
「ありがと~。そうそう、やっぱ素直が一番!」
「じゃ、始めるね~。あたしの指で、きもちよーくなってねー」
(相手の膝に跨って肩揉み:開始)
「(肩を揉む間の呼吸音中心。耳元で吐息。途中で、『ぎゅっ、ぎゅ~っ』と擬音を口にしたり、
『お客さ~ん凝ってますね~。すごーくこりっこり。あたしの指の方が先に参ったって言っちゃいそ~』や『どぉ~? だーんだん気持ちよくなって来たんじゃない?』と囁いたりする)」
(相手の膝に跨って肩揉み:停止)
「ん? どしたの? 顔真っ赤っ赤じゃん? えっ、俺の知ってる肩揉みと違うって?」
「あー。あのね、あたしの肩揉みは、こうして正面から揉んじゃうの。だって相手のカオ見て揉んだ方が、今キミがどれくらい気持ちよーく思ってくれてるのか、よくわかるっしょ?」
(肩揉みしながら耳元に顔を近づけて囁く:開始)
「ふふふ、ほ~ら、今のキミ、すっごく顔がとろっとろになってるもん。気持ちいいんだよね? あたしの指がキミの肩をぎゅ~ってしてること以外、なんにも考えられなくなっちゃってるんじゃない?」
「あー、いいのいいの、それは今は気にしちゃダメ~。だって、キミの膝にまたがらないと~、安定した姿勢で肩揉みできないし~」
「どう? だいぶ肩も柔らかくなってきたし、力が抜けてきたんじゃない? あたしって結構才能あるでしょ? 実はキミにするのが初めてなんだけどね~。将来これで食っていけるかも。なんてね、冗談だし」
「うんうん。キミもだんだん素直になってきたね。毎日責任感持って頑張るのってすごーく大事だと思うよ? でもたまには、こうしてトロットロに気持ちよくなれる瞬間がないと、キミだって保たないでしょ?」
(肩揉みしながら耳元に顔を近づけて囁く:停止)
「よしっと、う~、手がクッソ痛いんだけど。でも、代わりにキミがきもちくなってくれたらそれで良~し」※ここから通常の声
「ん? 終わりじゃないよ。肩揉みは終わりだけどね。今日のキミはあたしの赤ちゃんだからぁ、まだまだ甘やかしちゃうからね~?」
「次は膝枕いっちゃうね。はい、じゃあ、ごろ~んってベッドに横になって、あたしの膝の上に頭乗せちゃおっか?」
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