九星術の初歩（気学はなるべく使わないで）

第2話 吉凶方位の基礎

★五行の関係と基礎的な吉凶

相生：次の五行を生む関係。

　　　生む五行(木)は退気で小吉、生まれる五行(火)は生気で大吉

相剋：五行を剋す関係。

　　　剋す五行(木)は殺気で凶、剋される五行(土)は死気で大凶

比和：同じ五行。

　　　平運。流派によっては中吉や凶とも。

吉方位

　本命星の五行が相生で「生気（大吉）」となる五行の星が吉方位です。

　三碧木星・四緑木星なら生気となる一白水星、

　九紫火星なら生気となる三碧木星・四緑木星、

　二黒土星・五黄土星・八白土星なら生気となる九紫火星、

　六白金星・七赤金星なら生気となる二黒土星・五黄土星・八白土星、

　一白水星なら生気となる六白金星・七赤金星。

　以上が本命星が本来持つ吉方位となります。

　この吉方位は占う年の年盤から見つけるものなので、生来の吉方位ではありません。

凶方位

　本命星の五行が相剋で「殺気（凶）」「死気（大凶）」となる五行の星が凶方位です。

　三碧木星・四緑木星なら死気となる六白金星・七赤金星、

　　　　　　　　　　　　殺気となる二黒土星・五黄土星・八白土星

　九紫火星なら死気となる一白水星、

　　　　　　　殺気となる六白金星・七赤金星、

　二黒土星・五黄土星・八白土星なら死気となる三碧木星・四緑木星、

　　　　　　　　　　　　　　　　　殺気となる一白水星、

　六白金星・七赤金星なら死気となる九紫火星、

　　　　　　　　　　　　殺気となる三碧木星・四緑木星、

　一白水星なら死気となる二黒土星・五黄土星・八白土星、

　　　　　　　殺気となる九紫火星。

　以上が本命星が本来持つ凶方位となります。

　他にも凶方位とされているものがあります。

　五黄殺：五黄土星が中宮を離れると、五黄土星の存在する宮が腐って凶となります。最も影響力のある凶方位です。

　暗剣殺：五黄土星が中宮を離れると、五黄土星の反対の宮(方位)が凶となります。

　歳破：年の十二支ごとに決まっている凶方位です。

　　　　子年は南、丑年と寅年は南西のように十二支が本来収まるべき方位の反対の宮が、その年の凶方位となります。

　　　　歳破は一年中凶方位となるため、移動の多い現在ではあまり用いません。

　　　　身動きできなくなりますからね。

　月破：月の十二支ごとに決まっている凶方位です。

　　　　丑月１月と寅月２月が南西、卯月３月が西のように十二支の本来収まるべき方位の反対の宮が、その月の凶方位となります。

　　　　月破は生月盤、月盤で発生します。

　ちなみに鬼門は北東の艮宮、裏鬼門は南西の坤宮で固定されています。

　ただ、現在の九星術では鬼門も裏鬼門も重視されていません。

★命占術・方位術の基礎

命占術

　大運：６〜１０年ごとに巡ってくる運。

　流年運：１年ごとの運。

　詳しくは第4回に解説します。

方位術

　祐気：五行の相生と比和の三つの五行を吉方位とします。

　　　　木星であれば水木火は祐気。

　剋気：五行の相剋の二つの五行を凶方位とします。木星であれば土金は剋気。

　三合法：祐気とりの方法のひとつ。

　　十二支で同じ性質の助け合う関係三つで強力に。

　　三合木局：仕事面での成長や出世、若々しさ、元気を出す目的に向いた

　　　　　　　発展運アップの組み合わせ。亥卯未・北西/東/南西

　　三合火局：学問や芸術分野での成功、能力アップ、社会的な名誉の向上、

　　　　　　　美意識アップに向いた組み合わせ。寅午戌・北東/南/北西

　　三合金局：ずばり金運や財運アップが見込める組み合わせ。

　　　　　　　巳酉丑・南東/西/北東

　　三合水局：人間関係をスムーズにさせ、信用や信頼を得られる組み合わせ。

　　　　　　　恋愛、結婚成就にも向いている。申子辰・南西/北/南東

★同会

　九星術では占う年ごとに年盤が決まっています。

　この年盤(例は２０２４年三碧木星)から占う人の本命星(例は一白水星)の宮を確認。（２０２４年は２＋０＋２＋４＝８。１１−８＝３なので三碧木星となります）。

　占う年盤が三碧木星の場合、本命星が一白水星の人は年盤の東（震宮）に位置します。

　次に自分の本命星の生年盤を作ります。このとき先ほど占う年盤にあった本命星の位置（この例では東（震宮））を生年盤で見ます。すると八白土星が位置していることがわかります。この状態を「八白同会」と呼び、一白水星とグループとして占いの判断に用います。これを「盤を重ねる」といいます。

　年盤（三碧木星）　本命星の生年盤（一白水星の場合）

　東南　南　西南　　　　東南　南　西南

　　　二七九　　　　　　　　九五七　　

　東　１３五　西　　　　東　８１三　西

　　　六八四　　　　　　　　四六二　　

　東北　北　西北　　　　東北　北　西北