10分置き刑事
寅次郎
第1話
CASE1
今日も事件が入った。
俺は都内で刑事をしている小黒剛士45歳だ。
子供の頃テレビで観た『あぶない刑事』に憧れてこの道を志した。
そして家族とたまたま行ったボウリング場で、俺は腰を痛めてしまい、そのままま無理して仕事をしていたら椎間板ヘルニアになってしまった。今では凶悪な犯人よりも腰の痛みが来る方がよほど怖くなってしまった。それでも自分の選んだ道だ今日も現場へ向かう。
そして俺の隣で運転してくれているのが、俺の部下になる小西学33歳だ。
小西は学生時ラクビーをやっていて花園まで行った強者だ。
いつ会っても白いTシャツに薄いジーンズという80年代風の恰好をしているのも、小西を語る上では外せないだろう。
この日の事件は盗聴器犯逮捕だ。
すでに裁判所の令状も取ってある。
被害にあっているのは20代前半の女性だ。
俺と小西は車から降りてホシの家へ向かう。
もう辺りは暗い。
俺たちはゆっくり静かにホシの家の扉まで来た。
部屋の灯りはついている。
現場が張り付く、小西がチャイムを鳴らす。
すると男が出てきた
「成田良平だな?警察の者だ、言わなくてもわかるよな?」
「…はい」
「じゃあ行こうか」
その時だ
(きた、きた、きた、きた、きた、)
「痛ーい!」
小西が言う
「小黒刑事大丈夫ですか?」
「腰だよ、腰のヘルニア…。とりあえずホシと先に車に行っちゃって」
「わかりました」
ヘルニアは足までしびれが来る。
俺はしばらく動けなかった。
ようやく動けるようになったのは10分後のこと。
車に行くと小西とホシが乗っていた。
小西の運転で署まで行く
事件解決だ!
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