この恋、400メートル先、ゴールです~コーチにだけぶりっ子するマイルの女神様~

屋代湊

ブルート・ファクト

第1話 トルソーをエンファサイズするな

9月4日


「ということで、10月の運動祭はもちろん優勝を目指します」

「何が"ということで"、だよ」


濡れ羽色の髪を長髪にして、青い宝石のごとき瞳をその白磁のおもてに埋め込んだ可憐な少女。

金髪に染めた髪を無造作に、耳にはピアスをつけた不良然とした細身の青年。

2人がクラスの最前と最後尾でにらみ合う。


黒板の前にすらっと立った、アシーナ・新城あらしろ・スミスは、青年を小馬鹿にしたように鼻で笑って、


「あなたって、相変わらずやる気のある人の足を引っ張ることしかできないのね」

「お前こそ、無理やり人の腕を引っ張って肩を脱臼させることしかできないだろ」

「・・・・・・?そんなことしたことないわ。誰かと間違ってるんじゃないの?」


すんとした真面目な顔で言い返された。

何言ってんのこいつって顔だ。


「比喩だよ比喩、これだから帰国子女は」

「それは差別的発言です、やる気がないのは構いませんが、腐ったリンゴはアップルパイにすらならないので、自らトラッシュキャンにゴーしてください」

「欧米かよ」

「欧米ですが」

「ならせめてリンゴもアッポーって言えよ、、、」


詰めの甘い奴である。


「お前な、まず前提として、この学年のクラス割り振り知ってるか?」

「知ってますけど」

「A~H組まであって、A・Bが特進、C~Fが普通科、Gがスポーツ特待、でここは?」

「知ってるって言ってるじゃない、、、H組だけど」

「そう。H組ってのは、学校に多額の寄付をしたぼんぼんしかいないクラスなんだよ、そんな組が優勝できる訳ないだろ」

「、、、ぼんぼん、、、、bonbon、、、、、、お菓子?ふふっ」


アシーナは何が可笑しいのか、急にクスクスと笑い始めた。

きっとクラスのやつらの顔がボンボン菓子になったところでも想像しているんだろうが、笑いのハードルがあまりにも低すぎる。

それに面倒くさいので、この言語ギャップはもう追求しないでおこう。


「だから、どだい優勝は無理なわけ。それにこのクラスのやつは習い事も多いし、そんな余裕はない」

「あなたが勝手に決めることではないわ、みんなは賛成してるのよ」

「いやいやだろうが」

「それはあなたの主観でしかないわ、行事は頑張るべきよ、頑張ることはいいことだわ、私たち学生だもの」

「頑張ることは良いことじゃねぇよ、周りが見えなくなるだけだ」

「そんなことないわ、あなたが怠けたいだけでしょう。あなたって、授業は寝ているし、忘れ物も多いし、その髪も校則違反、何にも頑張らず、ルールばかり破って怠惰に過ごしてばかり、将来は社会のお荷物ってところね。親がお金持ちなのがせめてもの救いだわ」

「おまえな、、、、、っ!」


机から立ち上がろうとした刹那、右隣りの椅子が「がたっ」と引かれる音がした。


「まぁまぁ、アシーナちゃんもきょうくんも落ち着いて、みんなポカーンのポンカン早剥き選手権になってるよ、ちなみにわたしは今のやり取りの間にイメージで5個剥きましたっ!すごい?」

「すごいぞ、葉乃坂はのさか。言っている意味が一つもわからん」

「京くん、ポンカンを剥いてくれる奥さんは大事にした方がいいよ、あれ大変だから」

「はぁ、、、、」

「ま、こんな感じで優勝目指しつつ、お家の事情も大切にしながらがんばろぉ!!」


葉乃坂めぐるが短い両手を天井に突き上げると同時に、時を見計らったようなチャイムがなった。

体育祭のために特別に与えられた4時間目が終わる。

校舎中が昼休みの喧騒に向かってざわめきだす。


「、、、、、葉乃坂さん、ありがとう。私もレイジーボーン相手に熱くなりすぎたわ。それじゃ昼休み中に出たい競技に〇を付けておいてください。それから体力測定の結果も併せて組みなおします」


組み直すなら希望取る意味ねぇだろうが、とはもうさすがに言わなかった。


==================================


「でさぁ、お母さんが大学いかないと高校の学費全請求するって言ってんの、ありえなくない?」

「美容師になりたいんだっけ、澄香ちゃん」

「そうなの、なのにさぁ、、、夏休み中の面談で、、、」


右隣の葉乃坂の席には、クラスメイトの女子が5~6人たむろしていた。

うるさいな、と思いつつ、三橋京太郎みつはしきょうたろう/高校1年生は、その若さにあるまじき溶け方で机に突っ伏していた。


今夏のうだるような暑さをもたらした種火が、まだどこかに消えず残っているような初秋。京太郎の左隣り、教室の最後尾窓側の席には例のごとく誰もいない。


「あいつ、また練習しに行ってるな、、、、」


風に体を得てなびく黒髪と、空気に擦過して青い光を残像にする瞳。

その走る姿を夢想しながら、本でも読もうと机にかけたバックを漁る。


「、、、、、、、、、、、、、」


机に頬をくっつけたまま、指先だけでカバンの中身をがちゃがちゃと。

がちゃがちゃ、、、、と。

がちゃ、、、、。


「はぁ、、、、、ったく、、、、、、」


京太郎がゆっくりと立ち上がると、隣の女子生徒集団がふっとこちらを見る。


「葉乃坂」

「うん?なに、京くん」


葉乃坂めぐるは、その小さすぎる頭が乗った華奢な首を、全力で上向けてこちらを見た。その子犬のように丸くて大きな瞳に真っすぐ吸い寄せられそうになりながら、


「連れションいこうぜ」


唐突に放たれた京太郎のノンデリな一言は、飢えた公園のハトに一粒の餌を投げ入れた形となった。


「キモ、、、」

「ないわぁ」

「めぐめぐはあれのどこがいいんだ、、、」

「なんかさ、距離感近いのと失礼なのを勘違いしてる奴っているよね、総じて非モテにおいて」 

「陰キャ高校デビュープリン金髪イタイオタク根暗陰キャ」


陰キャでサンドして俺のこと総評してくれた方、要約力高すぎてぜひ国語の勉強を教えて欲しい。


「連れション?いいよぉ、でもわたし大きい方だから待たせちゃうけど、それでもよろしければお供しよう」


女の子が恥ずかしげもなく大きい方とか言わないでいただきたい。

そんなこと言ってるから顔は悪くないのにモテないんだぞ。

それになんか俺のせいで葉乃坂が毒されてる、みたいな集団からの非難の目も強まっている気がする。言っとくが違うぞ、こいつは最初からこうだ。



教室を出て、二人並んで歩く。


「あれれ、京くん。トイレはあっちですが?」


葉乃坂がコミカルに両手の人差し指で進行方向と逆の方を指し示す。

京太郎は一つ、大きくため息をついて、


「保健室だろ、お前」


葉乃坂はただでさえ丸い目をさらに丸くして、それからにゃぁと破顔した。


「、、、、さっすがー、なんで分かったの?少年探偵隊?それともじっちゃんの脛かじり?」

「脛をかじるなよ、名にかけろ、、、じゃなくて、いつも姿勢だけは綺麗なのに、さっき椅子の上に正座してたろ、そういうときはかなり腹痛いときだけだ」

「えへへぇー、さっすがわたしの彼氏くん、出来る男だねぇ。ちなみに”保健室だろ”と発言する前に一つため息をつくことでヤレヤレ系できる男を演出していたのでプラス100点。褒美としてわたしの苗字をあげよぅ」

「俺婿入りすんのかよ。それに分析するな、馬鹿にしてんだろ」

「わたし所有欲の鬼なので、自分の苗字にして相手を抱え込みたい思いが強いのです、夫婦別姓大反対、リベラル派滅びろ、なんならまるごと食べちゃいたい、そして3か月後にわたしの体を構成して欲しい」

「政治思想をここで表明するなよ、そしてヤンデレだな」

「ヤンデレ・メンデレーエフ2世です!お前を周期表に入れてやろうか?」

「相変わらず脈絡のない」


くだらない話の最中も葉乃坂は若干苦しそうだったので、さっさと保健室に送り届ける。存外、その段になると従順にベッドに横になったので本当にきつかったのだろう。

保健教諭に葉乃坂を引き渡して教室に戻ろうとすると、ベットのカーテンの隙間からひょっこりと顔を出して、


「みんなにはガールズデーって言っておいて!あとさ、昨今女性の生理に対して社会とか男性側の意識改革が必要だって流れあるけど、それなら女性側も男性の性欲の強さに対してもっと深く考察すべきだと考えているんだよね。だって性犯罪をする割合は圧倒的に男性の方が大きいわけでしょ?これは統計的にも有意差だと思うし、翻せば男性は己の性欲に日々困らされている訳で、女性が生理になることで仕事に集中できなくて休んだり、生産性が落ちるからみんなで対応を考えようみたいな流れになるなら、男性が性欲によって失っていることにも目を向けて、理性を強く持てと非難するだけでなはなく、ちゃんと対応を、、、、、いたたたたたたたたたたたたたっ!!!」


変な方向に思想の強い馬鹿が意味の分からないことをたらたらと述べていたのでさっさと保健室を出た。

それに男子高校生に「あいつ生理だってさ!!」ってクラスメイトに言うなぞ、魔王を倒すより難しいことだということをまったく理解していない。男性の性欲に理解を示す前に、思春期男子の解像度をもっと上げていただきたい。


そんなことをぶつぶつと、廊下を歩いていた。

ふと視線を窓の外に向ける。


「、、、、ハードワークは良くないって言ったのに、あいつ」


校庭の白線に沿って走る、1人の少女。

誰もがその輝かしくも美しい光景にきっと目を奪われることだろう。

ここにいる京太郎を除いて。


「無駄だよ、一生懸命頑張ることなんて。無駄ならまだしも、悪いことしかないんだ、頑張ったって」


その言葉は、誰に向けたものか。どこにも届かず中空に彷徨って、陽にきらりと反射して見えなくなった。


==================================


「き、、、、き、、、、、、、、、、き、、、、、、、、、、聞こえましゅかっっっ!!!!」


パソコンの画面に、どこで売ってるのかと聞きたくなるような白いフリルのワンピース、髪にはカチューシャを付けたゴスロリ少女が映し出された。

もはやショートケーキのコスプレ、擬人化にしか見えない。


「聞こえてますよ、今日も練習お疲れ様です」


京太郎はヘッドセットのマイクに向けて話す。


「きょ、、、、きょ、、、きょ、、、恐縮ですぅ。。。。。。」


何が恐縮なのかさっぱり分からないが、白い肌に朱がどんどん混じってもう本当にショートケーキにしか見えない。


「で、今日の練習の映像、共有ありがとうね」

「、、、、、、か、、、かわいく映ってましたか、、、?」

「いや、かわいいとかじゃないよね?」

「あ、、、、、、、、、、、、、そうですよね、、、、、そうでした、、、、ごめんなさい、、、、、ブサイクで、、、、」


いつその青い瞳から涙がでてもおかしくないぐらいしゅんとしてしまった。

これはこれで心苦しい。


「アシーナさんはいつも綺麗だから心配しないで。僕もたまに見惚れて分析に集中できないことあるぐらいだから」

「えええええええええええええええええきゅうううううううううううううううん♡」


凄腕スナイパーに狙撃されたように画面から消えたぞ。窓ガラスとか割れてない?大丈夫?

てか、俺は何を言ってんだろう。気持ち悪すぎる、何が"僕、見惚れて分析に集中できない(キラーン)"だよ。顔から火が出るどころじゃない、逆に冷え切って蒼白である。


そう。

画面の向こうで両手の上に顎を乗せ、頬を染めながら無駄にくねくねしているゴスロリ系少女こそ、何を隠そう京太郎のクラスメイトで事ある毎に突っかかってくるアシーナ・新城・スミス、その人だ。

その豹変ぶりに、1度だけ、「実は双子の姉妹とかいる?」と聞いたら、ゴミを見る目で、「姉がいますが、何ですか、犯罪でもする気ですか?」と蔑まれた。なんで姉妹がいるかを聞くと犯罪に繋がるのかはまったく不明である。率直に言わせていただきますが、俺はちゃんと性欲をコントロールできてますし、あなたのことを一度もそういう目で見たことはございません。


京太郎はいまだくねくねが止まらない、ほとんど軟体動物と化したアシーナに再度声をかける。


「だ、、、大丈夫?急に倒れたけど、、、」

「は、はい!ありがとうございました!失礼いたします!」

「いやいや、まだ何もしていないから」


勝手にビデオ通話を終了しそうになるアシーナを止め、そこからは真面目に動画から見えた彼女の走りの問題点をあげる。


「特に後半の100メートル、肩に力入りすぎだね。腕を振ろうとしすぎて、二の腕にも力入ってる。これだと余計に苦しくなるだけ」

「は、はい!」

「だから足が苦しくなってきたら、頑張って腕を振るんじゃなくて、リズムをあげるんだよ、その時に腕に力をいれるんじゃなくて、肘の軌道を意識するんだ」

「な、、、、なるほど」

「よく言うのは、引くときに太鼓を叩くようにとかいうけど、それだと力入っちゃうから、本当に腕には肘だけがついてて、それが通る道筋をなぞる、どう?」

「こ、こうですか、、、、?」


アシーナが横を向いて腕を振る。

その度にたわわな何がしかが大きく揺れている。

というか、なぜそんなにくびれを絞って胸を強調する服を着ているのか。

そしてなぜ、ちらちらこちらと己の胸を見比べているのか。


「も、、、、もうちょっと激しく、、、揺らして、、、、女の、、、武器、、、、なんだから、、、もっと揺れろやっ!私の宝具っ!!」

「あの、、、すいません、、、、力入りまくってますが、、、、?」

「あ!そ、そうですよね、力抜かないと、、、、」


えへへ、とごまかす様に笑って、今度は真面目に取り組み始める。ゆっくりと腕を振ったり、早くしたり、時折意見を求めたり。

というか自分の胸に宝具って、、、。うん、自信があることはいいことよね。


「うん、だいぶ良くなってきたね、明日はそこを意識してみよう」

「はい!」


と、アシーナは威勢よく返事をした。が、すぐに何やらもじもじし始めた。


「どうしたの?何か分からない?」

「あ、あの、、、できれば見本を見せていただけると、、、、」


そりゃそうだ。ごもっともである。


「ごめんね、僕まだ恥ずかしくて、アシーナさんが綺麗すぎるから、、、、照れちゃって指導にならないと思うんだ。だから後で腕の動画撮って送るね」

「シャイっ!!!シャイでかわいいぃぃぃぃぃ、シャイニングスターっ!!」


こいつ、おかしくなって葉乃坂みたいなこと言ってやがる。

てか、「恥ずかしくて、、、、(テレ)」ってなんだよ、本格的に胃がむかむかして吐きそう。

そう、いかんせん京太郎はこちらだけ画面をオフにして会話しているのだった。

それはもちろん、身バレを防ぐため。


アシーナが個人分析を依頼したのは、「三橋京太郎みつはしきょうたろう」ではなく、「金城京太郎かねしろきょうたろう」なのだから。


一通りアドバイスをしたのち、契約に定められた時間が少し余った。


「その他、何か聞きたいことある?アシーナさん」

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、あります」

「遠慮せずどんどん言って、そのための僕なんだから」


そのための僕!!!!


「あの、、、、、頑張ることは悪いことですか、、、、?」


ああ、なるほどね。

それを俺に聞くか。

一抹の罪悪感が胸に去来する。

しっかりと人格を分けて対応せねばなるまい。


「誰かに、、、、そう言われたの?」

「はい。あの前にも話した、京太郎さんと名前が一緒のクラスメイトで、隣の席のやつなんですけど、、、、、、というか何で京太郎さんと同じ名前なのあいつ、朽ちて燃やされて灰になって肥料になっておいしい野菜として昇華されればいいのに」


おお、俺燃やされちゃっておいしくなっちゃってシンデレラストーリーだよ。

とりあえず聞こえなかった振りをして、


「頑張ることは悪いことじゃないよ。ただ無理はダメ。今日も部活以外に練習したんじゃない?」

「な、、、、なんで分かるの、、、、、、、私のこと、そんなに、、、、、、、、、、好きなの?♡」


盛大な誤解をしてらっしゃる。

指で髪をくるくるしすぎてさっきからぶつぶつと髪のちぎれる音がしてるからもうやめて欲しい。


「アシーナさんの性格ならね、焦る必要ないよ」

「でも、陸上始めたの中3からだし、、、特待の子に追いつかないとって」

「陸上は球技とかと違って、全然高校生からでも遅くないから、大丈夫。才能あるよ、アシーナさんは」


反吐が出る。

偽りの自分を演じることではなく、人に希望を与えるような言葉を吐くことに。

才能がある。

努力すればなんとかなる。

諦めなければ、、、。

全部、全部、嘘っぱちだ。


「本当に、、、本当?、、、、金城くん、、、自信、なくなってきて、私」

「本当。信じて。一つ一つ、こつこつやってこう」

「いつか、金城くんみたいに走れるようになる?」

「僕なんて大したことないよ、全然」

「いつか、同じ大会で走れる?」

「怪我が治ったら、ね」

「約束、、、約束、、、だよ?」

「うん、約束」


どんどんカメラに近づいてくるアシーナが、「はっ」として「しゅん」とする。

学校とは違ってこいつ、ころころと表情が変わるな。


「時間、、、だね。今日もありがとうございました」

「うん、また明日、同じ時間ね」

「はい、よろしくお願いします」


そうしてアシーナが画面を切る間際、


「また明日、、、、ちゅっ♡、、、、、、、、、、、、きゃあああああああああああああああやっちゃたぁあああああどうしよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおうおおおおおおおおおおおおおおおおどっこいしょぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉ」


少女の恐ろしく太い雄叫びが京太郎の耳の鼓膜を破壊した。














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