第5話 元夫は…

長男は離婚して浮気相手と住み始めた…

結婚する気はないと断言していたけど…

ま、その通り。

その女とは腐れ縁みたいだったが終わる。


それから

元夫の知り合いから連絡があって、元夫が出所したと聞いた。

「元夫が長男と連絡を取りたいから、電話番号を教えて欲しいと言っているけどどうする?」と…

私は、長男に連絡した。

長男は、あっさり「教えていいよ」と言ったので知り合いに教えた。


その後、長男に聞くと

お父さんから電話があって、会ったと…

「元気そうだったよ。自分が離婚したことを話した」

「親子だね…」と話をしたと言っていた。


私の方は…

あの人と半同棲になっていた。

あの人が仕事を終えて、家で事務仕事をしてから家に来て、ご飯を食べて寝て、朝はうちから出発する。

荷物も、どんどん増えて行った…


私達は、大人だけど…

結婚のきっかけが無く…

なかなか結婚できずにいた。

子どもが出来たらみたいに思っていたけど私は、完全に高齢出産…

リスクが大きい。

実際、お互いに子どもはいるけど出来にくい体質となっていた…


ある日、新聞を見たら

また、見たような名前…元夫だった。

知り合いから連絡があった。

出所して、あのママの所に戻っていたけど若い女にはまったのか…

そこで捕まったと…

私は、別れていて本当に良かったと思った。


それから暫くして

今度は新聞に、あのママが出ていた。

他の男の人と一緒に捕まったようだった。

どうなっているのか…

私にはどうでもよかったけど…子どもがどうなるのか気になった。


後日…

知り合いから聞いたのだけれど…

元夫とママの子どもは、ママの元旦那さんが預かっていると…

私には、考えられなかった。

私が、二人の子どもを預かるのと同じことだよね…

私には、到底無理だ…


それから、月日は流れ…

私とあの人は半同棲のままだったが…

あの人が、中古だけど車を買ってくれた。

独立した時に、愛車を売って仕事のトラックだけになっていたのもあるけど…

私は、免許を取ってから、乗らなかったらペーパードライバーになると思い

定期的にレンタカーを借りて運転していた。

それで私名義で車を買い、生活保護も、辞退した。


それから車で毎週末、親友と一緒に出掛けたり楽しい日々を送っていた。


あの人は、たまに不安定になり喧嘩することもあったが、

前よりは回数も減っていた…


二男が中学生になり、テストの点を見て成績がヤバいと知った。

それで塾に行かせようという話になり、あの人が塾代も負担してくれることになった。

それまでも、食費とかを毎月貰っていたけど…

ここまでお金を入れるなら、広い家に引っ越した方が良いのではないか

という話が持ち上がった…


私は、父に付き合っている人がいると話をした。

そしたら会ってみたいと…

あの人は緊張すると言いながら会ってくれると…

父と後妻さんと私とあの人と二男で食事に行ったのだが

父は、すごく嬉しそうにしていた。

父は後で、「再婚しないのか?」と言ったけど、

私は「まだ分からない」と答えた。

父は「早く再婚した方がいいと思うけど…」

と、心配そうにしていた…


そんな時…

また新聞に元夫が載っていた。

今度は、職質されて捕まったと載っていた。

しかも、元夫はすごく近くに住んでいたのだ…

本当に懲りない人…

いったい何度目の逮捕なんだか…

私といる間だけでも、確か…5回?

その前にもあるみたいだし…全部で8回?

ある意味、可哀想な人…

覚せい剤って本当に怖い

人間やめますか?それとも覚せい剤やめますか?

ってあったけど…本当に人間、終わってる…


覚せい剤は、本当に人間をダメにする物だと

つくづく思った…

結局、何回人生をやり直そうが、元夫は変わらない…

元夫が私に覚醒剤をしなかったことは、改めて良かったと思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る