第4話 長男の離婚

自動車学校を卒業した日は、あの人の誕生日だった…

私は、誕生日にメールをしようと考えていた。

別れたのに、ストーカーみたいだけど、誕生日だからいいよね…

と自分にいいように考えてメールをしてみた。

そしたら、私には意味の分からない難しい言葉の羅列の…返事が来た。

私は、戸惑った…

ん?どういう意味?

分からない…


思い切って電話をしてみた。

すると、あの人は電話に出た。

あの人は、私から電話があるんじゃないかと思っていたと…

結局、メールの意味は分からなかったけど…

私は、自動車学校に通ったこと

今日卒業して、明日学科を受けに行くことを話した。

思い切って、もう一度会いたいと言ってみた。

そしたら、あの人は明日会いに来てくれると言った。

私は翌日、学科の試験を受けに行った。

受かるかどうか不安だったけど…

結果は…合格。


40歳にして、やっと免許が取れた。


その翌日、あの人は家に来た。

会うのは3か月ぶりだった…

嬉しくて…

もう一度やり直したいと言ってみたけど…

あの人は付き合うのは無理だと…


でも、会いには来てくれた。

その頃、あの人を頼っている女の娘がいて…

その人の事が好きなのかと思ったけど、そんな感じでもない…

その女の娘は、離婚に悩んでいた。

同じ、趣味の集まりの中の人。

あの人は、人に頼られることが多い。

それで勘違いをされて、好きになられることも…


8月、色々なイベントがある中で

あの人は、その女の娘とイベントに行くと言った。

だから私は…

自動車学校で出来た若い男の子の友達から、花火を見に行こうと誘われていたので

それに行くと言った。

そして、私は男の子と二人で花火大会に行った。

彼とは友達だったし…

彼女になりそうな人がいるみたいだったから…

しかも、長男より年下の男とどうにかなる気はなかった。


でも、それで喧嘩になったり…

あの人は、仕事で独立することになったり…

あの娘が、旦那さんと別居して家を借りることになったり…

その娘が、明らか…あの人のこと好きなんでしょ、みたいな態度を取っていたり…

問題だらけだったけど…


月日が流れ、私達はまた付き合うことになった。

なんでこんなに長く掛かったのか…

1度目の人生も今回も分からなかった…


それから…

ある日、長男の嫁から連絡があった。

長男が浮気していると…

どうも、浮気相手が長男の車に痕跡を残していたそうだ。

ついこの間、マンション買うかもしれないと言っていたのに…


長男に電話をしてみたが電話に出ない…

長男は離婚したいと言っていると…

お嫁さんは、相手の女とも話をしたと言う。

私は、長男に何度も電話をしたが…電話に出なかった。

お嫁さんの話によると

「母さんは、嫁さんの味方だから…」と言っていたらしい。

それから、お嫁さんは実家に帰った。

でも、長男の気持ちは変わらず‥‥

「自分には結婚は向いていない」と…

それをお嫁さんは受け入れてくれて

二人は、離婚することになってしまった。


長男は家を出てマンションを借りた。

お嫁さんが、社宅を片付けに実家から帰って来た時に

私も、手伝いに行った。

その夜、子ども達が寝てから二人でコンビニにお酒を買いに行って

二人で飲んだ…

お嫁さんとは、本当に仲が良くて…

長男抜きで、旅行に行ったこともある。

私とあの人の事も、ずっと話を聞いて貰っていた。


長男が悪い…

本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった…


それでも、お嫁さんは

「私とお義母さんの仲は変わりません。これからも仲良くしましょうね」

と言ってくれた。


そうは言っても、実家は遠い…

寂しかった…

いくら、分かっていた出来事とはいえ

長男の気持ちを変えることは、私にはできなかった…

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