僕と君の生きる遺書
夜々
ただの屁理屈。
「今、この世界に満足している人はいるのかな。」
まるで偉い人にでもなったかのように心の中で誰かに問いかける。
”心の中で”。
もし明日世界が終わるならとか、もし魔法が使えたらとか、
もし過去や未来に行けたらとか。
後悔ばかりが募る人生だ。
誰もが叶いもしない“もし”に期待して、願って、あるいは行動に起こして。
今ある結果は君自身が、僕自身が望み、導き出した結果だというのに。
「今、この世界に満足している人はいるか。」
答えは“いない”
もし仮に居たとして、その人に問いかけたい。
この世界のすばらしさを。儚さを。愛おしさを。
午前10時5分。
何もない真っ白なページにこんな文章を綴ってみた。
ただの屁理屈を。ただの独り言を。ただの意地っ張りを。
ワイヤレスイヤホンから聞こえてくる、好きなドラマのサントラは、温かいような寂しいようなメロディーを奏でながら、フェードアウトしていく。
そういえば……
いや、たっぱりいいや。
これを読んでいる君は、今どこにいて、何をして、どんな風に生きているんだろう。
ネットという膨大な海からここにたどり着いた君は、どんな物語を描いて、どんな世界にあこがれるのだろう。
いつか、教えてくれたらうれしいな。
その“いつか”が、今日でも、明日でも、ずっと先の未来でもいい。
聞かせてほしい。
とりあえず、僕はそれまで、生きてみることにするよ。
じゃあ、またこの次まで。
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