第20話 気まぐれ

今、俺は高ノ宮さんと

同じベットで寝ている


...どうしてこうなった!!!!


俺が女性と同じベットで寝ている⁉


やばい


変な気分になってきた


煩悩は捨てるって決めたのに!!


まったく寝れん!


もう2時なのに!


俺がこうなったのは時をさかのぼり

6時間前


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「風呂あがったぞ~~~」


「いわれなくてもわかってるよ!」


あいつ1時間も風呂入りやがって


もう8時だぞ


「次、俺が入るからな!」


さっきから

割とでかい声で会話しているが

近所迷惑で怒らえないだろうか


そんなことを考えていると

後ろから更衣室のドアが開く音がする


「あ。じゃあおれ入r」


そこには俺のパジャマを着た

美少女がいた


「お前もやりゃ~できんじゃん」


あ、まずい


こんな舐めた発言したら...


俺はとっさに防御姿勢に入る


...あれ?


いつもなら拳がとんでくるのに


俺は高ノ宮を見てみる


そこには浮かない顔をした高ノ宮がいた


「なんかあったか?」


少し心配になり声を掛ける


「...なんもね~よ」


お互いどちらも無言になる


ここは俺から切り込むか


「まさかとは思うが、ここに無料ただで泊まらせてもらっていることに何か感じているのか?」


おれがこの発言をした時

少し沈黙が続く


「まぁ~それもあるな」


それも?


とりあえずそのことはおいておこう


しかし泊めさしてやってる件については言ってやらなければ


「昨日も言ったがそのことについては、お前がちゃんと働けるようになったら払ってもらう」


「でもあたしが逃げたら?」


...


正直考えてなかったな


「考えてなかっただろ」


「⁉」


俺は図星のあまり少し下を向く


「あんたって相当のおひとしだよね」


「悪いが俺はそんなに優しくもないし、人と関わるのは嫌いだ。特に女とはな」


俺は少し嫌味を付け加え

発言する


しかしこれは事実である


まぁ~いろいろあって嫌いになったし


「じゃあなんでのあたしを助けたわけ?」


こ、こいつ

痛いところをついてくるな


「気まぐれだよ」


たしかにあれは一時の気まぐれだ


「じゃああたしは無料で泊めてくれているのは?」


「それも気まぐれだよ」


「じゃあ全部気まぐれなんだ」


「そうだが」


「じゃああたし出て行っていい?」


「え?」


俺は間の抜けた声をだす


出て行くって

急展開すぎないか?


「なんで出ていくんだよ。そんなに俺と暮らすのか嫌だったか」


俺は不安になる


...待てよ俺はなんで不安になっているのだ?


こいつが出ていくのはいいことじゃないか


なんで俺は止めているんだ?


「ほら!考え直したほうがいいって」


俺はなんで今、焦っているんだ?


俺はなんでこんなにも彼女をどこかに行かせたくないのだろう


俺はまさかこいつの事...


ないわ

出会ってまだ二日のやつ好きになるとか

ぜってぇ~ないわ


しかしこの気持ちは...


俺はなくしたと思っていたものが見つかった

本当はまだ俺には善意が残っているのかもしれない


そんなこと言っていると高ノ宮は少しにやっと笑う


「あんたってやっぱりおひとしだよね」


俺は少し無言になり立ち上がる


「...そうかもな」


俺は風呂場に向かった


......................................


「ふぅ~~~~~~~~~」

体も洗い終わったし

湯舟に浸かった


もちろん高ノ宮が入っている時とは違う水だぞ


なんか文句言われそうだったからな


...気にしている俺のほうがきもいか


俺はそんなことを考える


まだ出会って二日か


今考えると

二日しか経ってないのに

一緒に住んでいることを

加賀城と明見日さんにバレたんだよなぁ


まだ二人がほかの人とかに言わない人で良かったと本当に思う


それにしても大変な一日だった


大変すぎてまじで疲れたな


眠たい


湯舟につかっていると

だんだん眠たく...


俺は一瞬寝そうになる


...は!


危ない


寝るとこだった


俺は風呂から上がり

体を拭き

パジャマを着る


よし

そろそろ寝るか


俺は脱衣所の扉を開ける


そこには俺のベットで寝ている

高ノ宮がいた


こっちを向いていないため寝ているかどうか

わからない


俺も寝るか


俺は布団を引き始める


「ちょっと待てよ」


高ノ宮の声がした


「どうした?俺もう寝るんだけど」


俺は少し眠たそうな声で言う


「その布団...直せ」


??


なに言ってんだ


俺に外で眠れっていうことかよ


「それは無理なお願いだな。俺寝たいし」


「今日はベットで寝ろ」


「それはお前が寝てんだろ」


こいつ床で寝る気か?


今日のこいつまじで変だな


「そ、その...」


「なんだよ」


俺は少し機嫌が悪そうに言う


「今日はあたしと同じベットで寝ろ」



え?


「は?」


俺は一瞬で目が覚めた


眠たくてあまり働いていなかった脳が

フル回転する


「て、てめぇ~なにいってんだよ!俺で遊ぶなよ!」


こいつまじでいい加減にしろよ


「あ、遊んでねぇし!あたしは本気で言ってんだよ!」


まじで今日のこいつどうしたんだよ!


「だってほら!そ、そのお前が泊めてくれてる本当の理由って...」



さっき理由言ったけどな


しかし俺は予想だにしていない答えが返ってきた


「あ、あたしの体目当てなんだろ?」


か!体目合ってって!

何言ってんだよまじで


「お前まじで言ってんのか」


高ノ宮は静かにうなずく


俺はため息しながら言う


「今日はもう寝ろ。明日も早いから」


そう言うと高ノ宮は驚いた表情を見せる


「あ、あたしは覚悟はできてるよ?」


覚悟って

こいつは本当に馬鹿だよな


「俺がお前の体目当てなら、もう襲っている」


俺は電気を消しながら言う


「そうなんだ...はぁ~あたしの思い違いか」


「そうだな。じゃあ俺寝るから布団引くね」


俺は布団の端をつかむ


しかし高ノ宮に止められる


「なんで止めんだよ。俺は寝たいんだけど」


「とりあえず、今日はあたしのベットで寝ろ」


「その件はすんだんじゃねぇのかよ!」


俺は夜遅いのにでかい声をだしてしまった

今は10時だ


早く寝たい


「えっと...あれだ!テストだよ!」


「テスト?」


テストってなんだよ


「本当にあたしの体目当てじゃないかのテストだよ」


「バカバカしいにもほどがあるだろ。そんなもんに付き合ってないで早く寝たいんだけど」


俺は布団を再度引こうとする

しかしやっぱり

高ノ宮に止められる


「じゃあやっぱり体目当てなんだ」


俺は正直今

こいつに怒りを覚えている


早く寝かせてくれ

まじで


こうなったらテストとやらをやったあげますか


「じゃあやってやるから早く寝るぞ」


「まぁ~あんたの事だし、襲わないと思うけど」


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そして今に至る


こりゃ~今日は眠れそうにないなと俺は思った


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