第15話伝説の将棋棋士

今回の主人公は棋士の升田幸三。

1918年3月21日、広島生まれ。

木見金治郎九段門下。


弟弟子に大山康晴15世名人がいる。


「新手一生」を唱え、実力制第四代名人。


升田幸三は面白いエピソードが沢山ある。


木村義雄14世名人に、

「名人なんて糞の様なモノだ!」

と、言い、

「では、名人になりたがっているお前は何だ?」

「糞にたかるハエですかね」

と、言った。


戦後GHQの戦後処理で、マッカーサーの部下ホイットニーが升田幸三を呼んだ。

「日本の将棋はチェスと違い、取った駒を持ち駒として使う。これは、捕虜虐待に当たるのではないか?」

と、升田幸三はホイットニーに言われたが反論した。

「チェスでは、取った駒を使わない。これは捕虜虐殺である。将棋は取った駒をそのままの能力を活かして使う。味方として登用する将棋は真の民主主義では無いか?チェスは王様を守る為にクイーンも盾にする。レディファーストとは聞いて呆れる」

と言うと、ホイットニーは納得した様子で苦笑いした。


これで、現在の将棋は守られる事になる。


升田幸三の夢は、

「名人に香車を引いて勝つ」

だった。

それが、実現した。あの大山康晴が香車を引かれて、負けたのだ。


この稀代の天才棋士の升田幸三は未だにファンが多い。

やはり、理論的なゲームだから、GHQともやり取り出来たのであろう。

1日に300本タバコを吸っていたらしい。


1991年4月5日、升田幸三は息を引き取る。

天才棋士、盤上に眠る。

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