最初である最後
愛美
最初である最後
今日を終わらせる余裕があるから
明日を迎える準備ができて
今日が素晴らしい日だったから
明日に期待する
単純な思考を繰り返し
自らを形成していく
人間の性である
これでもかと笑顔を振りまき
疲れ果て
自ら朽ちていく
よりたくさんの人々に
知られている人は
自分をしっている
たくさんの人々を
知らない
人間はこれを当たり前という
誰が決めたでもない表現を
巧みに活用していく人間が
少し誇らしい
人類に言葉という概念をもたらした
「何か」を
どう憎もうか
人類に感情というものが生まれ
それを色々な形に変え、制御したと
彼ら、彼女らは思っていた
現代人からすると
それは
制御する厳しい壁を
乗り越えられず
感情だけを剥き出しにした
ただの思い込みの塊である
壁を登ろうと努力する度
身を削り
登り切れそうになった頃には
かつて登ろうとしていた高い壁は
あの頃とは見違える程に
さらに高くなっている
これを簡単に人間は
「成長」という
高い壁を乗り越えた先には
次の壁へと向かう道があるだろう
そこで初めて
自分の小ささに気付く
そこで終わりだというのに
滑稽だ
実に滑稽だ
終わりの見えぬ始まりに
終止符を
F i n .
最初である最後 愛美 @hubuki0610
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