金色マイクロビキニの幽霊
これは私がビーチで泊まり込みのリゾートバイトをしていた時の話だ。
「知っていますか?この旅館……。この夏の時期は毎夜2じになると、金色のマイクロビキニを着た幽霊が現れて、襲われるらしいですよ」
アルバイトで一緒になった彼女は、そんな噂を口にした。
彼女とは仕事場と、その宿泊用にあてがわれたこの部屋で一緒になった。
同じ性別で同年代だった為、すぐに意気投合する事となり、こうやって今も雑談しているが……。
それは……怪談のつもりなんですか?
金色マイクロビキニの痴女が出てくる時点で恐怖よりも滑稽さが勝っている気がする。
まぁ、とにかく良い事を聞いた。
今晩どうにかして金色のマイクロビキニを調達して彼女の枕元に立てば、さぞかし恐怖した表情でいいリアクションをしてくれるに違いない。
私は今夜の悪戯の為、バイトの休憩時間と貴重な一日分の時給を消費して金色マイクロビキニを調達した(近くのドンキに売っていた)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
午前2時
「金色マイクロビキニの霊が来ましたよ」
そろりそろり、と暗がりの中 枕元に近づく。
だが、呼びかけても反応がない。
布団にくるまっていて、音も気配も感じていないのか?
不意に、その布団からヌッと手が伸びた。
「え……」
私は首を掴まれてゆっくりと床に引き倒される。
「~~~~ッ」
抵抗しようにも、酸欠で堕ちそうになり、力が入らない。
目の焦点がゆらりと揺れた。
そのまま身体は倒れ込み、そこから先の記憶はない。
薄れていく意識の中で、今朝聞いた噂の内容がフラッシュバックしていた。
「知っていますか?この旅館……。この夏の時期は毎夜2じになると、金色のマイクロビキニを着た幽霊が現れて、襲われるらしいですよ」
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