ダンジョン生成AIで好みのプロンプトをぶち込んで遊んでいたら、いつの間にか世界を救っていた件
矢口羊
第1話 時代は生成AI
僕、行田流(36)には流行りのものに乗っかる癖がある。あっちにふらふら、こっちにふらふらと地に足のつかない生活を続けている。少しでも目新しいものに興味がわくと触れてみてるが、しっくりこなくて結局やめてしまう。そんな生活を続けていた。どうせ天涯孤独の身だ、誰に迷惑をかける訳じゃない。と半ば諦めていた。
そんなある日、生成AIのニュースをみた。
これだ・・・これからの時代は生成AIだ!
そんな衝撃が走ったことを覚えている。
今まで数多くの流行りものに触れては仕事に出来ずに離れていく。そんな生活を送っていた僕に、どこにそんな確信的なものを見出せたのかはわからないが、今までの人生で一番熱中した気がする。
生成AIの開発は本物のトップエンジニアたちが全力でやっている。思い付きでやってみたい!と思った僕なんかが入り込む余地はなかった。それでも生成AIの仕事に関わりたかった僕は、プロンプトエンジニアリングという生成AIにより的確に指示を出すためのエンジニアを目指すことにした。
必死で学んでいたある日の深夜、寝落ち寸前うとうとしながらPCに目をやると生成AIのサイトが勝手に開かられていた。
あれ?と思い目をやると、AI側から自発的に質問を投げかけてきた。
人とはなにか。
人生とはなにか。
人とAIはいい関係になれるか。
大切な人はいるか。
楽しいことはあるか。
生まれ変わりたいか。
多分夢だろう。そう思いながら、これまでの人生を振り返らされるような問いに時間をかけて丁寧に答えた。
最後の質問、異世界があるとしたら行ってみたいか。に対し、はい。と答えたところでPCが閃光を放ち始めた。
光の中意識が遠のく瞬間、耳元で「私を信じて。」と聞こえた気がした。
・・・
何やら周りが騒がしい。
「リューク様!リューク様!大丈夫ですか!?ああ!こんなにこぶになって!今冷やすものと癒しの魔法を使える者を呼びますからね!」
目が覚めると、僕は頭のこぶの痛さで涙があふれてきた。
「うわーーーーーーん!」
泣くのが我慢できなくて、専属メイドのカティアに抱き着きながらわんわん泣いた。
僕、リューク(5)が変な記憶を思い出した瞬間である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます